2022/04/14 07:30 | 東南アジア | コメント(0)
フィリピン現代史(1):植民地時代、日本の占領、独立
■ ドゥテルテ大統領の党がマルコス氏支持表明、フィリピン大統領選(3月22日付ロイター)
フィリピンでは5月9日に大統領選が予定されています。
昨年11月に以下の記事で、フェルディナンド・マルコス・ジュニア(ボンボン・マルコス)元上院議員とサラ・ドゥテルテ・ダバオ市長の正副大統領のコンビが勝利すると予想されると述べました。その見通しに変わりはありません。
・「フィリピン大統領選」(21/11/22)
フィリピンは、人口1億人を擁し、しかも国民の平均年齢が26歳と非常に若く、これからの発展が大いに期待される国です。かつては東アジアの国々が80年代から目覚ましい発展を遂げる中で取り残され、「アジアの病人」と揶揄されましたが、2010年以降は安定して6~7%の成長を実現するようになりました。コロナによって成長は落ち込みましたが、ベトナムと並び、最も将来が期待される東南アジアの新興国であることに変わりはありません。
また、非常に親日的な国です。日本企業の進出も進んでいますが、観光や留学で訪問する人たちも多いでしょう。フィリピンから日本に出稼ぎでやってくる人たちも多く、日本人にとって親近感が強い国と思います。
このように、経済のポテンシャルや日本との関係の強さが注目されることが多いですが、東アジアの国際秩序において、地政学的に重要な国でもあります。米国とは歴史的に強固な同盟関係を築き、中国とは領有権問題を抱えますが、同時に中国との経済関係は緊密で、近年ますます深まっており、外交政策も多面的になっています。米中とアジアの今後を考える上でもキープレイヤーとなります。
フィリピンについては、これまでドゥテルテ政権の動きに焦点を当てて解説をしてきました。しかし、これから1か月後の大統領選を経て、新たな政権が発足することになります。今後の見通しを考える上では、長期的・構造的な理解が必要であり、そのためには国の成り立ちと歴史を知ることが重要です。
特にマルコス・ジュニアが大統領になる見通しに鑑みると、マルコス元大統領についてもよく知る必要があるでしょう。そこで、これから数回にわたり、フィリピンの現代史を解説します。
※ここから先はメルマガで解説します。目次は以下のとおりです。
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フィリピン現代史(1):植民地時代、日本の占領、独立
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●マレー系世界の北東部
●スペイン植民地
●米国植民地
●日本の占領
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あとがき
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■ ロシアの国家主義者ジリノフスキー氏が死去 ウクライナ侵攻開始日をほぼ予測(4月7日付BBC)
ロシアの極右の政治家であるウラジーミル・ジリノフスキーがコロナで死去。75歳でした。
この人については、数多くの面白いエピソードがありますが、近年では、18年大統領選のTV討論会でソプチャクから水をかけられたことが思い出されます。
実は、ジリノフスキーもTV討論でネムツォフに水をかけたことがありました。ブーメランでかえってきたのですね。
冒頭記事にあるとおり、昨年末にはウクライナ侵攻が2月22日に起こると予言していたそうです。たまたまでしょうけど、うがった見方をすれば、ロシア国内ではすでにそうした空気があったということかもしれません。
あと「新型コロナウイルスのワクチンを8回接種したと主張していた」というのはどういうアピールなんでしょうね。ちょっと調べても分からず、ロシア人の友人に聞いたら、「奇人なので、まともに取り合っても仕方ない」とのことでした(苦笑)。いずれにしても、ここでも一つの時代の終わりを感じました。
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