2021/05/10 00:00 | 今週の動き | コメント(0)
今週の動き(5/9~15) 米雇用統計と経済政策、米国のワクチン特許権の放棄、中豪関係の悪化、スコットランド議会選挙
先週はオンラインサロンの懇親会があり、おなじみかんべえさんにご講演いただきました。その後、私からもプレゼンした上で、自由に意見交換。アフターコロナからバイデン政権、オリンピック、エヴァンゲリオンまで話は多岐にわたりました。かんべえさんはかなりエヴァ(庵野監督)にハマっている様子でしたね(笑)。近いうちに一般公開セミナーを行うことも考えていますので、ご期待下さい。
連休は終わりましたが、緊急事態宣言は延長され、まだしばらく続きます。ワクチン接種が早く進んで欲しいものですが、このまま長引くと、もしかしたら米国などに行ってワクチンを接種するほうが早いのでは・・とも思ったりします。ワクチン・ツーリズムに先を越されることのないよう頑張ってほしいものです。
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先週の動き
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5/2(日)
・サリバン大統領補佐官が北朝鮮と外交交渉を行う用意があると発言
・北朝鮮外務省がバイデン大統領の施政方針演説での北朝鮮政策に関する発言を非難する談話を国営朝鮮中央通信が発表
・北朝鮮の金与正朝鮮労働党副部長が韓国の脱北者団体が北朝鮮を批判するビラを飛ばしたことを非難する談話を国営朝鮮中央通信が発表
・韓国の与党「共に民主党」の党大会(新代表に宋永吉議員を選出)
・イランがスパイ容疑で拘束している米国人4人を解放する一方、米国がイラン人収監者4人を解放し、70億ドルのイラン凍結資産を解除することでイランと米国が合意したとイランの国営メディアが報道(米国は否定)
・インドのタミル・ナドゥ、ケララ、西ベンガル、アッサム、ポンディシェリの5州・連邦直轄地の議会選挙の開票(タミル・ナドゥと西ベンガルでは国政野党の地域政党が勝利)
5/3(月)
・バイデン大統領が21会計年度(20年10月~21年9月)の難民受け入れ数の上限を6万2,500人に引き上げると発表
・バイデン大統領がバージニア州を訪問
・G7外相会合(ロンドン、~5日)
・米韓、米英外相会談(同)
・日米、日加外相会談、日英外相戦略対話(同)
・豪州のダットン国防相が北部準州と中国企業が結んだダーウィン港のリース契約の見直しを検討していると発言
・ASEAN+3財務相・中銀総裁会議(オンライン)
・ADB年次総会(オンライン、~5日)
5/4(火)
・米英外相会談(ロンドン)
・日米韓、日韓、日独、日仏外相会談(同)
・英印首脳会談(オンライン)
・インドが次世代通信規格「5G」の実証実験への参加企業から中国企業を排除
・スペインのマドリード自治州議会選挙(野党・国民党が勝利)
5/5(水)
・タイUSTR代表がWTOの知的財産権の保護に関する協定(TRIPS協定)による新型コロナウイルスワクチンの特許権の保護の適用除外を支持すると表明
・ブリンケン国務長官がウクライナを訪問(~6日)
・米CDCが20年の米国の出生数は前年比▲4%と発表
・フェイスブック監督委員会がトランプ前大統領のフェイスブックアカウント凍結を支持するが、6か月以内に再検討する必要があるとの判断を発表
・英仏海峡の英王室属領のジャージー島にフランスの漁船が出航の準備をしていることを受け、英国が軍艦2隻を派遣すると発表
・イスラエルのリブリン大統領が第2党「イェシュ・アティド」のラピド元財務相に組閣を指示
・日印、日豪、日伊外相会談(ロンドン、日印はオンライン)
5/6(木)
・バイデン大統領がルイジアナ州レイクチャールズを訪問
・ブリンケン国務長官とウクライナのゼレンスキー大統領が会談(キエフ)
・タイUSTR代表が劉鶴副首相との会談を近いうちに予定していると発言
・フロリダ州で郵便投票の規制を強化する法律が成立
・米共和党のスカリス下院院内幹事がリズ・チェイニー下院議員を下院共和党会議議長から退任させることに同意する方針を表明
・ツイッター社がトランプ前大統領のウェブサイトの投稿をシェアするため作られた複数のアカウントを停止
・中国国家発展改革委員会が豪州との戦略経済対話に基づく一切の活動を無期限停止すると発表
・英統一地方選挙(スコットランド議会選挙)
・英下院ハートルプール補選(保守党の候補が圧勝)
・日・ポーランド外相会談(ワルシャワ)
5/7(金)
・米労働省が4月の雇用統計を発表(雇用者数前月比+26.6万人)(バイデン大統領が演説)
・ブリンケン国務長官がWHO総会への台湾のオブザーバー招待をテドロス事務局長に要請する声明を発表
・習近平国家主席がIOCのバッハ会長と電話会談
・WHOが中国医薬集団(シノファーム)製の新型コロナウイルスワクチンに緊急使用許可を出したと発表
・EU首脳会議(ポルト、~8日)
5/8(土)
・EU・インド首脳会議(オンライン)
・「V4+日本」外相会合(ワルシャワ)
●米雇用統計と経済政策
米国の4月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比26万6,000人増と、市場予想の100万人を大幅に下回る結果になりました。失業率は6.1%となり、前月の6%から悪化しました。
この結果を受け、バイデン大統領が演説を行いました。共和党はバイデン政権の経済支援が強すぎて人々の労働インセンティブが失われていると批判していますが、バイデンは、米国救済計画の効果は60日ではなく1年かけて見るべきものだ、経済は回復に向かっている、さらなる経済支援が必要だと述べています。
経済統計の分析は経済ZAP!!のSaltさんにお任せしますが、私からは、バイデン政権の経済政策の今後に与える影響についてコメントします(※メルマガに限定)。なお、ここではデータそれ自体の経済的な分析よりも、政治的にどのように評価・援用されるかがポイントになります。
●米国のワクチン特許権の放棄
バイデン政権が途上国での新型コロナウイルスワクチン展開を促進するため、WTOの知的財産権の保護に関する協定(TRIPS協定)によるコロナワクチンの特許権の保護の適用除外(特許権の放棄)を支持すると発表しました。
ドイツやフランスは米国の提案に反対を表明しています。バイデン政権の発表直後にちょうどEU首脳会議が開催され、議論が行われました。
バイデン政権が提案する特許権の放棄の意義と今後の展望についてコメントします(※メルマガに限定)。
●中豪関係の悪化
豪州と中国の対立関係が悪化を続けています。先月、豪州の連邦政府がビクトリア州と中国との間で締結された「一帯一路」に関する協定を外国関係法に基づき無効にすると発表。さらに先週、豪州のダットン国防相が北部準州と中国企業が結んだダーウィン港の99年間のリース契約の見直しを検討していると発言しました。
これを受けて、中国国家発展改革委員会は14年に立ち上げた戦略経済対話のすべての活動を無期限に停止すると発表しました。また、環球時報の胡錫進編集長は、豪州のタカ派が台湾海峡で軍事衝突が発生した場合に豪軍は米軍を支援すると煽ってきているので、中国としては、豪州本土に報復攻撃を行う計画を策定し、それを非公式に伝えることで豪州を抑止すべきだ、などと主張しています。
かつてなく悪化している中豪関係の見通しとポイントについて解説します(※メルマガに限定)。
●スコットランド議会選挙
スコットランド議会選の結果が開票されました。与党スコットランド国民党(SNP)の単独過半数の獲得はならず(全129議席のうち64議席とわずか1議席及ばず)、ただし同じく独立を目指す緑の党と合計すれば過半数(72議席)を確保したことになります。以下の記事で述べたとおりの結果でした。
・「スコットランド議会選挙」(5/3)
今後の展望についてコメントします(※メルマガに限定)。
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今週の動き
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(※メルマガに限定)
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あとがき
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■ アカデミー賞受賞「オクトパスの神秘」の海藻の森(4月26日付BBC)
アカデミー長編ドキュメンタリー賞の受賞作です。オンラインサロンのメンバーの方から勧められてみましたが、色々な意味で驚きの作品でした。
「主役」であるタコにとどまらず、海中の「森」の幻想的な光景が強い印象を残しますが、南アフリカの喜望峰が舞台とのこと。南アの自然は海も陸も生物もすごいと聞いており、昔からダイビングやサファリをしたいと思っていたのですが、ますます行きたくなりました。しかし、まずはコロナが解決しないとどうにもならないのですが・・。
■ 能登町、新型ウイルス対策の交付金で「巨大イカ」設置(5月5日付BBC)
一方、こちらはタコではなく、イカの話。石川県能登町がコロナ交付金をつかって巨大なイカの像を作った件、海外でもBBCやロイターなどが取り上げて話題になっているようです。
いったい何を考えているのか・・と思いますが、観光客の誘致が目的ということで、こうして海外メディアに取り上げられたことからすれば、それなりに広報の効果はあったということになるのでしょうか。しかし外国人観光客が入ってこられるようになったときには忘れられている気もしますけど。これも、コロナが早く解決してもらわないと困るということですかね。いや、この件はそんな問題ではないと思いますが・・(苦笑)。
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