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2020/03/17 05:00  | 米国 |  コメント(4)

米大統領予備選挙(ミシガン、フロリダ・イリノイ・オハイオ)


Democratic Delegate Count and Primary Election Results 2020(The New York Times)

スーパーチューズデーの後、ミシガン、ワシントン、ミズーリ、ミシシッピ、アイダホ、ノースダコタの6州で予備選が行われました。

この選挙は「ミニ・スーパーチューズデー」「スーパーチューズデー2」とも呼ばれています。NYタイムズによれば、現時点で予想される結果(得票率と代議員数)は以下のとおりです。

ミシガン(125)
 ・バイデン  52.9% 72
 ・サンダース 36.4% 52
 
ワシントン(89)
 ・バイデン  37.8% 37
 ・サンダース 35.8% 37

ミズーリ(68)
 ・バイデン  60.1% 44
 ・サンダース 34.6% 24

ミシシッピ(36)
 ・バイデン  81.1% 34
 ・サンダース 14.8%  2

アイダホ(20)
 ・バイデン  48.9% 11
 ・サンダース 42.5%  9

ノースダコタ(14)
 ・サンダース 53.3%  8
 ・バイデン  39.8%  6

バイデンは大規模州のミシガンとワシントンを含む5州で勝利。以下の記事で述べたとおりミシガンはサンダースにとって正念場と言える重要州でしたが、そこでバイデンは16ポイントもの大差をつけて勝利しました。

「米大統領予備選挙(スーパーチューズデー、ミシガン)」(3/10)

しかもサンダースは、必勝を期したはずのもう一つの大規模州であるワシントンでも接戦に追い上げられ、得票率では僅差で劣後しています。

これによりバイデンは890、サンダースは736の代議員を累計で獲得する見通しになりました。

バイデンは勝利演説でサンダースとその支持者に対して「一緒にトランプを倒そう」と呼びかけました。一方、サンダースは、翌日の記者会見で「3月15日のテレビ討論会に出る」と述べ、選挙戦から撤退しないことを表明しました。

週末には、ワシントンDCでテレビ討論会が行われました。無観客でバイデンとサンダースの一騎打ちです。バイデンは副大統領に女性を選ぶと明言。コロナウイルス対策が大きなテーマになり、バイデンとサンダースはいずれも高齢のため、「自分自身のリスク」についても問われました。

本日は、今回の結果が意味するもの、そして今週予定されるフロリダ、イリノイ、オハイオ、アリゾナの4州の予備選(もう一つの「ミニ・スーパーチューズデー」)を含め今後の展望について解説します。

※ここから先はメルマガで解説します。目次は以下のとおりです。

***********
米大統領予備選挙(ミシガン、フロリダ・イリノイ・オハイオ)
***********

●バイデンの圧勝
●サンダースの敗北
●フロリダ・イリノイ・オハイオの展望
●新型コロナウイルス感染拡大の影響
●民主党有権者の熱意

***********
あとがき
***********

動画:ベトナムで手洗いダンスが人気爆発、動画でウイルス感染防止訴え(3月5日付AFP)
動画:踊りながらウイルス対策、バンコク高架鉄道がダンス動画公開(3月8日付AFP)
Coronavirus: doctors and nurses in Iran filmed dancing in bid to boost morale(3月4日付YouTube)

世界各地でコロナウイルス対策を歌やダンスにしたり、コロナウイルスを食べ物やイベントのキャラクターにするなど、ポップカルチャーのネタにするのが流行っています。

インドのホーリー祭ではコロナウイルスを「Coronasur」という青い悪魔に表現したようです。

しかしイランではダンスは禁止されているので、ダンス動画をSNSに流すのも命懸けです。体制に対する反抗のメッセージという意味合いもあるようです。

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4 comments on “米大統領予備選挙(ミシガン、フロリダ・イリノイ・オハイオ)
  1. KB より
    試金石

    誤解を恐れずにいえば、「コロナ」の出現は米国にとってはリーダーの資質を図る試金石のようなものかもしれないと感じています。

    仮にコロナがなかったら、トランプ節(雇用や株価の自慢(?))に有権者とムードを奪われ、”無条件”にあと4年、ということもあったかもしれないとも感じます。
    私が良し悪しを言うべきではないですが、これまであまりにもリーダーとしての素質を見るには、判断材料が少なかったんだな、と思っています。

  2. たか より
    これでは再選厳しいのでは・・

    いつもメルマガ楽しく拝見させて頂いています。
     さて、本日、米国がカナダとの国境を封鎖したというニュースみました。
     なにか一番パニックに陥っているのはトランプなのか分りませんが、全般的に米政府の判断機能は大丈夫なのでしょうか?
     コロナについては、今更封鎖する意味は薄く、いかに軽症にとどめるかについてトランプが方針を示し、陣頭指揮を執る段階だと思うのですが。
     

  3. JD より
    たかさん

    ありがとうございます。
    感染症対策は、何が正しいのか判断するのが難しいですね・・・私も専門家ではないので、今の時点で評価することは控えたいと思います。
    ただ米国に限らず各国が国境封鎖に踏み切っているのが現実であり、感染症対策についてはトランプも組織的意思決定を行うようになっているようなので、彼の思い込みでやっているわけではないと思います。
    一方、ホワイトハウスとCDCの連携がうまくいっていないようにも見受けられます。来週のメルマガでこの点を解説します。

  4. 那須の山奥の兄ちゃん より
    中国

    いつもお世話になります

    「感染源」の中国ですが
    武漢は、江沢民や周永康の地盤だから厳しく断じ
    香港は江沢民から習に地盤が移行したから
    ある程度の理解を示す
    とみればいいのでしょうか?

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