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2019/11/01 05:00  | 歴史・法・外交 |  コメント(7)

シンガー、ブルッキング『「いいね!」戦争 兵器化するソーシャルメディア』


P・W・シンガー、E・T・ブルッキング『「いいね!」戦争 兵器化するソーシャルメディア』(19年6月20日発行)

変なタイトルだな・・と思うかもしれませんが、原題は『Likewar: The Weaponization of Social Media』(18年10月2日発行)。SNSの「Like」が「いいね!」である以上、他に訳しようがなかったようですね。

16年米大統領選挙とトランプ政権の運営は、ソーシャルメディアが政治において勝負を決めるほどの威力をもったツール(兵器)になることを示しました。その現代に至る歩みと最新の状況を解説した話題作です。

本日は金曜ということで、軽めの書評をお伝えします。

※ここから先はメルマガで解説します。

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あとがき
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米ドラマ「ブレイキング・バッド」の続編映画、10月11日に配信(8月26日付BBC)
El Camino: A Breaking Bad Movie Official Trailer(9月24日付Netflix)

ドラマ『ブレイキング・バッド』の続編映画『エル・カミーノ』、待望の作品でしたが、配信当日に早速見ました。

「ドラマ『ブレイキング・バッド』」(17/10/6)

面白かったですが、ひたすら息苦しいシリアスな展開が続き、オリジナルにあったブラック・ユーモアが少なかったのが個人的にはちょっと残念でした。

ただファンとしては懐かしのキャラクターの活躍を見られるのは嬉しいところです。ネタバレになるので詳しくは言えませんが、影の主役は、オリジナルの終盤で、一見温厚ながらも、底知れぬ恐ろしさを感じさせ、ある意味でシリーズ中最も狂っていたといえる、あの男だったと思います。

スピンオフの『ベター・コール・ソウル』はシーズン4で止まっています。こちらも早く再開して欲しいものです。わがままなファンです(笑)。

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7 comments on “シンガー、ブルッキング『「いいね!」戦争 兵器化するソーシャルメディア』
  1. 通信エンジニア より
    親書とは

    Huaweiについて昔コメントさせていただいた者です。ご無沙汰しております。コメントは書いておりませんが、いつも勉強させていただいております。本日は書評ありがとうございました。昔は通信、いまはAIに関わる者として大変気になるテーマです。

    気分転換ネタの折にでもお教え頂ければ幸いです。「親書」とは何でしょうか?
    エルドリアンがトランプから来たのをゴミ箱に捨てたとか、文大統領が安部首相にとか、いろいろ書かれている、あれです。外交プロトコール上特別な効力があったりするのでしょうか。文氏から安部氏の場合、言語は何を使うのでしょうか。本当に紙で渡すとも聞きますが、霞ヶ関じゃあるまいし(爆)、今どき、なぜに紙で渡すんでしょうか。どんな封筒に入っているんだろう、平安時代の結び文のよう、、、な訳はないか。でも紙や封筒にお国柄が出る位ならばありそう等々、妄想を巡らせております。

  2. KB より
    クールな視点

    SNSやそれが持つエンタメ性を十分に楽しみながらも、一方でそれを分析して将来を見通すJDさんの冷静な視点。「トランプがタレント政治家」であることを憂いても仕方がない。では、私達はどうするか?という答えや課題が盛り込まれ、興味深く拝読しました。
    この分野の変化のスピードと有用性を考えると、こういう思考は大切と思いました。
    確かに、 『ハウス・オブ・カード』 でもSNSの存在はとても面白かったです。こちらも懐かしいですね。
    そして、”あの男”ちょっと太りましたよね?(笑)面白かったです。特に最後はジーンとなりました。。。『ベター・コール・ソウル』シーズン5の早期リリースを強く希望します!

  3. china より
    政治へのSNSの浸透

    政治へのSNSの浸透は本当にそうだなと感じます。真っ当に使えば、政治家の声が有権者にダイレクトに届く・政治家を身近に感じる等の利点がありますが、フェイクニュースなどでより精巧に世論を誘導しやすくなるという怖い面もありますよね。

    あとSNSで怖いのは、フェイクニュースによる世論誘導もちろんですが、ツールの気軽さゆえ、間違った情報でも場合によってはかなりのスピードで拡散していく点です。
    例えば、つい先日トランプ大統領がバグダディの死亡を発表しましたが、ホワイトハウスがシチュエーションルームで作戦を見ている政権メンバーの写真を公開しました。
    https://twitter.com/WhiteHouse/status/1188458334086684673

    この写真に対し、「公表されている作戦実行の時間と写真撮影の時間がずれている」という疑問を呈したツイートが拡散され話題になりました。3時間後ツイート主は、NYTの記事をもとに時間に関する訂正ツイートを行いましたが、先行のツイートは既に2万件のリツーイト&5.5万件の良いねがついており、不確定要素を含む情報だけが一人歩きを続けたという結果に至りました。
    https://twitter.com/PeteSouza/status/1188471757579194371
    https://twitter.com/PeteSouza/status/1188523408956542977

    このケースはツイート主も(多分)故意ではないですし、リツーイトした人々も悪気はないと思うのですが、過失と無関心がフェイクニュースを作り上げる可能性があることを示唆しており、とても興味深いなと思いました。

    政治に限らずSNSは生活の中に深く浸透していますし、うまく使えば便利なツールだと思うので、懸念事項もありはしますが、バランスを取りながら上手に活用できると良いのかなと思います。

  4. JD より
    通信エンジニアさん

    ありがとうございます。
    専門家の方からこうしてまたコメントをいただくこと、大変光栄です。
    親書の件、了解しました。マニアックな話になりますが、少し後にメルマガで取り上げることにします。

  5. ベルドン より
    いいね

    シンガーは全ての著作が素晴らしいですね。
    ユーチューブでも拝見出来ますね。いい講演です。

    面倒だからパソコンノートに新調。どこでもランさえあればの状態に。メール番号忘れてしまい、店で決めてもらう始末。岡場所も次いで変えて、楽天に移住・!
    ( ^ω^)

  6. 蛸フィッシャーマン より
    歴史の勉強方法について

    初めて投稿します。JDさんの記事を毎週興味深く拝見しております。ただ、残念ながら自身のこれまでの勉強不足から、記事にかんする周辺事情の知識に乏しいため、ついていくのがやっとです(お恥ずかしい限りです。)もっと楽しく本メルマガを読めるよう、今一度、世界通史を学び直したいと思っているのですが、どのような参考書なりテキストを辿るのがよいものか、迷走しております。巷ではいろいろとキャッチーな書籍名で馬鹿売れしているものもありますが、歴史の考察がきちんとされているのか自分で判断できず。教科書選びとして何らかのアドバイスを頂けたら嬉しいです。メルマガの直接の内容とは無関係のコメントで恐縮です。

  7. JD より
    蛸フィッシャーマンさん

    初コメントどうもありがとうございます。
    なるほど、これは難しい質問ですね・・・なぜなら、私は初学者向けのガイダンス的な本を読まないからです・・・
    しっかりした通史であれば比較的新しいものとして山川の『新版 世界各国史』シリーズがありますが、あまりにも大部でご期待に沿うものではないと思います。

    巷にあふれている池上彰氏などのガイダンス本は、おそらく予備校のテキストの類だと思います。
    ならば、いっそのこと予備校の教材が良いのかなと思ったりします。
    たとえば私は高校生のときに河合塾の『世界史の実況中継』など読んでいましたが、一般的に重要といわれる事実をコンパクトに整理していて、それなりに役立った記憶があります(大学受験対策の本なのでイデオロギー色も薄かったと思います)。
    その後に本格的な専門書に進むのも良いかと思います。

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