2019/08/21 05:00 | 中国 | コメント(7)
香港の抗議デモの長期化と米中の対応
■ 香港で大規模デモ、衝突なく 主催者発表で170万人が参加(8月19日付BBC)
■ ツイッターとフェイスブック、中国系アカウント削除 香港デモに中傷作戦か(8月20日付CNN)
■ 香港で「天安門」再発なら貿易協議は困難、トランプ氏が中国けん制(8月19日付
6月中旬から始まった香港の抗議デモは、2か月以上経ってもおさまる気配がなく、警官隊との衝突を幾度となく繰り返しました。デモ参加者が香港国際空港を占拠し、中国か香港の私服警官と疑われる人物や中国メディア(環球時報)の記者に暴行を加えるという事態も発生しました。
中国の国務院香港マカオ事務弁公室は、デモの参加者が犯罪に及んだ場合には厳しく処罰すると警告し、「テロの兆候がある」との見方を表明。そして深センには数千人規模の人民武装警察部隊(武警)が集結しました。
状況が緊迫する中で、先週から、トランプ大統領が突然にツイートを連発するようになりました。「まず中国を香港問題に人道的に対処させよう!」「習首席ならできる」「個人的会談?」などと述べ、また記者団に対しても、「習主席がデモの指導者と面会すれば問題は15分で解決できるだろう」と述べました。
以下の記事で述べたとおり、もともとトランプの本件に対する関心は薄く、「香港と中国はこの問題を解決できる」といった曖昧な発言にとどめ、それどころか、デモを「暴動」呼ばわりして「中国が対応すべき」とまで述べていました。それが、ここにきて、急にスタンスを変えてきたようです。
・「香港の『反送中』デモと逃亡犯条例改正の延期」(6/17)
そして、8月18日には、大雨の中で大規模な抗議集会が開催。主催者の発表によれば参加者は170万人に上りました。しかし、かつてない規模に拡大した一方で、これまでの施設の破壊や占拠にも踏み込んだ「過激」な姿勢から一転、平和的な運営が貫徹されました。集会に続いてデモも行われましたが、警官隊との衝突は回避されました。
抗議デモは、21日と22日にも予定され、今後も続く見通しです。
今後の展望については、いまだ不透明な部分が多いですが、現時点での見通しを解説します。
※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。
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香港の抗議デモの長期化と米中の対応
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●抗議デモの長期化
●中国の武力介入
●米国の対応とトランプの思考
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あとがき
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■ 動画:プーチン大統領、サイドカー走らせ愛国者集団のバイクショーに出席(8月11日付AFP)
プーチン様が「クリミア共和国」(未承認国家)の愛国者バイクグループのイベントに参加。ライダースジャケットを羽織って、颯爽とバイクを走らせていますが、サイドカーに載っているのは「クリミア共和国」の首長。さすがですね(笑)。
一方、こちらはトルクメニスタンのベルディムハメドフ大統領がバイクに乗る姿。
■ President of Turkmenistan shoots targets with a bicycle(6月14日付Chronicle of Turkmenistan)
トルクメニスタンは「中央アジアの北朝鮮」といわれる閉鎖的な独裁国家。ベルディムハメドフ大統領も、個人崇拝を求める独裁者にはよくあることでしょうが、プーチン(というか金正恩?)のように、色々な個人技を披露します。
ところがそれが、ボウリングをしたり、ギターで歌を歌ったり、何とも微妙なもの。そして、上記リンクでは、大統領自身が拳銃をもって勇ましく訓練に参加しているのですが、バイクといっても、モーターサイクルではなく、まさかの自転車です(笑)。
片手運転で、ふらつきながら射撃の腕を披露していますが、どの層にどんなアピールをしているのか、謎ですね・・トルクメニスタン、早く出張しなければ・・(笑)。
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7 comments on “香港の抗議デモの長期化と米中の対応”
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JDさんのパズルを解くような、中国の読み解き方、毎回楽しく読んでいます。それに、改めて米議会のスタンスも再確認でき、来月からまた楽しみです。
私は、デモや暴動の映像を見るとどうしても心情的なバイアスがかかってしまいます。ただ、「リーダーなし・目的曖昧」で軽々に先を予想するのは、危険だし意味がない。
こういう時に、何をどんな風に考えるか、が実践で分かり勉強になりました。
ところで、独裁者とあの演出は、なかなか結び付きません。トルクメニスタンに興味が湧いてきました(笑)
中国の武力介入の可能性もさることながら、メルマガ冒頭のBBC記事中にもあるように、中国政府がデモを「テロに近い行為」と呼び始めている点も気になります。万が一武力介入に踏み切った際の、正当事由を予め用意し始めているように感じるからです。
トランプの思惑について個人的に一つ腑に落ちないのが、トランプのツイート(8/15)を見ていると、香港への対応に関して中国を厳しく責めている気がしない・・、という点です。どちらかと言うと、習近平に気を遣いながら彼をおだてるようなツイートで、平和的解決を模索するよう提案しているように思えました。でもトランプがツイートしているFOXニュース(8/21)の中では武力行使した場合は、貿易交渉が危うくなると言及しており、こちらでは強い態度を見せています。どちらが本心なのだろう。
それともどちらも本心で、最初は口先介入し仲介役(若しくはアドバイザー?)として上手く香港デモに関わり、デモが終息したらその功績をアピールしようと考えていたけれども、香港問題が国内でも大きく取り上げられるにつれ、不思議な正義感(若しくは打算?)が生まれてきて、強い態度に変わってきた、という線ですかね。トランプ的にはありそうな気がしますがどうでしょう。
いずれにしてもおっしゃる通り中国に対して有効なカードとはなり得ないような気がします。むしろ内政干渉を嫌う国ですから逆効果ではないかと思います。8/13に関税第4弾を延期して、通商交渉に手詰まり感を感じていたところに、彼的には閃いたのだと思いますが、本当に先を見据えておらず場当たり的ですよね。挙句の果てに新たな米中間の争いを生み出しそうで本当に困った人だなと思います。
場当たり的といえば、カシミール問題に関してもインド・パキスタン両首脳と話した、と言っていましたが、もとはと言えばトランプの軽率な一言が原因なのに、両者の仲を取り持ってやった!的な態度をとられると何だか不思議な気持ちになります。
あとがきのトルクメニスタン、これ最高ですね。
冒頭の音楽が流れてきたときはターミネーターか何かを意識しているのかな?と思うくらいクールな演出だったのに、中盤以降はポップなBGMと効果音に失笑を禁じ得ない各種個人プレー。笑いを通り越して感動すら覚えました。素晴らしいユーモアセンスだと思います。是非とも現地レポートを読んでみたいですね。
日米関係の本を読んだ。翻訳本か体験記かアメリカ記のようなものです。それらを読んだ感じとしてはアメリカは戦略など持っているだろうかと思う。江藤淳がアメリカは<民主主義の普及とアメリカンライフの宣伝がアメリカの第一の目的だ>と確か書いているが、それが正しいのではと思う。そのための大きな戦略を描いて、行動しているかというと、どうもそれは違う。気ままにするということではないか。その結果戦略がないことが戦略となり、ちゃらんぽらんがその姿でトランプ氏はそれを表しており、それがアメリカの本質ではないかとおもっている。
知人がこの夏、アメリカへ10日ほど初めて行ってきて、ほんじつあった、彼はロサンゼルス、グランドキャニオン、サンフランシスコへ行ってきたが、印象としてはアメリカは管理されており、日本のほうがが管理されていないと思ったという。また物価は1.5倍くらいの感じだという。英語が話せればアメリカに住みたいと思った。最低賃金は日本より低いがチップ文化でそれで成り立っている。又州の権限が強く、州ごとに違う。州が一つの独立国のようだともいっっていました。白人至上主義が表に出始めて、今までは言わなかったようなことをいう人が増え、やがて衝突になるのではと心配する人が多かった。
また住民が住み分けており、日本のように、金持ち。貧乏人が混在していることはない。日本でいわれる共生など成り立たないのでは。田舎は依然としてアメリカが残っている。西海岸は確かに混在しているけれども。
などなど。
短い期間でしたがその間感じたことを話してくれた。もう日本はダメではないかとも思ったという。日本はいい、きれいだというがそれはもうどこにもない世界ではないかとも思ったという。日本人は自国を持ち上げすぎているとも言いました。
彼はスピンアウトして成功した。彼が私に勧めた投資信託は確か20パーセントくらいだったが、信用しなかったが、アメリカ株を購入し始めて、ありうるなあと思った。
いずれにしてもアメリカは泣き事をいう、人、国は信用しないとは思っている。またパワーと金を持っていない国、人は信用しない。
支那外交のチャンスだが諜報機関を使って支那国内の別なところで似たような運動起こさせることが支那における戦争に勝つ唯一の道です。これは辛亥革命以降のいろいろなものを読んだ結論です。いい悪いの問題ではなく支那における生理です。武器による戦争は支那においては成り立たない。その故に悲惨な戦争、人民戦争になる。その最初の被害者が我が国ですが学習していないと思う。
仮に中共との交通手段が停止されたとき。国内にいる支那人、観光客も含めて2000万人くらいいるそうですが、この始末が我が国政府はできる能力があるでしょうか?もう入国制限をいろいろな名目をつけてするときです。アメリカは何もできない。
韓国 GSOMIA破棄決定!
JDさんの分析・こうなった経緯・日本官僚の反応など楽しみにまってます!
この期に及んで、我が国はいまだ朝鮮を認識していない。大東亜戦末期,ㇱべり鉄道に大量の軍事物資人員が極東へ輸送されているのを知りながら、日ソ中立(不可侵条約ではない)があるとして,対ソ交渉をしていたのが我が国です。
今回の南朝鮮の行動は明快に条約破棄ですから、それに対応して我が国は明快に外交をすることですが、どうも理解していない。戦後の自民党体制は池田隼人の所得倍増論と、日韓基本条約における、極東の防衛線は38度線として、国内の軍事力を平和憲法下に置くという、政策でした。背後にアメリカの戦略があった。それが崩壊した。したがって防衛線は対馬海峡へ後退して、なおかつ南朝鮮の軍事力があてにならなくなったので、その分の補強。人員兵器についての増強が必要となり、結果として平和憲法を支えていた軍事力の構成が変わった。つまり憲法改正が必要になった。
もう一つは台湾の確保でしょう。ここを失うと我が国の繁栄は失われる。大東亜戦争の敗因の一つであるバシー海峡の確保ができなくなるからです。あの海峡でどれだけの我が国の艦船がむざむざとアメリカの潜水艦に沈められたか?
広島長崎の原爆よりはるかに、けた違いに我が国を敗戦へと導いた。
もう明快に南北朝鮮は敵国として認識してその背後にあるロシア中共に対することで,日清日露戦争を同時に行う覚悟を決めることだと思う。
消費税など即座に吹っ飛ぶ事態が来ると予測している。
父親に<なぜ昭和20年の四月になっても、我が国は勝つと信じていたのか>と聞くとしばらく、困った表情をして、うなり、そして笑って<必勝の信念で、戦っていたからさ>とこたえた。今から考えると四月段階で勝てるわけがないことは理解できるがその当時そのように考えていなかったことも知っており、それが今の時点で説明できず、なぜ信じていたのかがわからないからだったと思う。
この現象は我が国に多くあり、現象としては詐欺師に騙された時と同じでしょう。背後の教育、その具体的現象としての受験勉強があると思うが、我が国の教育は基本的には天才がいるという前提で行われているとしか思えない。
バカに教育をするという視点がないと思う。数学ができない人をできるようにするという視点がないと思う。物理を学ぶために教科書を使うのではなく教科書で物理を学ぶということでしょう。
未来の一点に受験という、関門があり、それを目指して、あらゆるものをそれに従属させるという思考です。その受験があるかどうかは疑わない。この未来の一点がないと思考が進まない現象です。明日なんかわからないから、それに対応するのではなく、受験日受験科目を知ろうとする思考です。
早くスパイ防止法をの制定をする必要がある。しかし国内国外は大きく動きますが、それに対してアメリカは、実質我が国に対して何もできないと予測している。恐るべき事態が来る。
GSOMIA打ち切り、ゲスの勘ぐりかも知れませんが、短期的には光復節演説以降、急速に問題化した曺国次期法務部長官予定者の疑惑報道、このあたりが間接的にとは言え影響してはいませんでしょうか?御意見お聞かせください。
なお、8月上旬の訪韓時に、光化門広場周辺や日本大使館前当たりの「BOYCOTT JAPAN」運動、そして保守派の反文在寅運動、それぞれの集会や署名活動を見てきましたが、かなり多様性があるようで、日本国内の報道には非常に違和感を感じています。
曺国のスキャンダルについては、私も気になっていました。やはり関係している、との見方が出ていますね。
韓国でのご印象、大変興味深いですね。よろしければ、コメント欄でもメールでも結構ですので、ぜひ教えて下さい。