2018/10/31 05:00 | 米国 | コメント(2)
中間選挙のポイント(3):上院の展望
「中間選挙のポイント(2):選挙の見通しと選挙後の展望」(10/26)の続きです。
前回までは2回にわたり中間選挙の総論をお伝えしました。今回からは3回にわたり各論をお伝えします。まず上院選です。
上院議員の現議席は共和党51、民主党49(無所属2含む)。改選議席は35。そのうち共和党現職が9、民主党現職が26(無所属2含む)です。民主党は2議席奪還すれば過半数を獲れますが、そのためには35のうち28の選挙で勝利しなければなりません。改選議員35人は以下のとおりです。
◎アリゾナ / ジェフ・フレーク(共)(※)
・カリフォルニア / ダイアン・ファインスタイン(民)
・コネチカット / クリス・マーフィー(民)
・デラウェア / トム・カーパー(民)
〇フロリダ / ビル・ネルソン(民)
・ハワイ / メイジー・ヒロノ(民)
〇インディアナ / ジョー・ドネリー(民)
・メイン / アンガス・キング(無)
・メリーランド / ベン・カーディン(民)
・マサチューセッツ / エリザベス・ウォーレン(民)
△ミシガン / デビー・スタブノウ(民)
・ミネソタ / エイミー・クロブシャー(民)
△ミネソタ / ティナ・スミス(民)
・ミシシッピ / ロジャー・ウィッカー(共)
▲ミシシッピ / シンディ・ハイド=スミス(共)
〇ミズーリ / クレア・マカスキル(民)
〇モンタナ / ジョン・テスター(民)
・ネブラスカ / デブ・フィッシャー(共)
◎ネバダ / ディーン・ヘラー(共)
〇ニュージャージー / ロバート・メネンデス(民)
・ニューメキシコ / マーチン・ハインリヒ(民)
・ニューヨーク / キルステン・ジルブランド(民)
〇ノースダコタ / ハイディ・ハイトキャンプ(民)
・オハイオ / シェロッド・ブラウン(民)
・ペンシルバニア / ボブ・ケーシー(民)
・ロードアイランド / シェルドン・ホワイトハウス(民)
◎テネシー / ボブ・コーカー(共)(※)
◎テキサス / テッド・クルーズ(共)
・ユタ / オリン・ハッチ(共)(※)
・バーモント / バーニー・サンダース(無)
・バージニア / ティム・ケイン(民)
・ワシントン / マリア・カントウェル(民)
△ウェストバージニア / ジョー・マンチン(民)
△ウィスコンシン / タミー・ボールドウィン(民)
・ワイオミング / ジョン・バラッソ(共)
(注)※は引退、◎▲〇△は接戦になっている選挙区(◎▲は共和党現職、〇△は民主党現職、◎〇の方が▲△よりも接戦レベルが高い)。
以下は現職上院議員のリストです。顔写真や略歴が出ているので、メルマガの解説部分を読む際に適宜ご参照下さい。
■ アメリカ合衆国上院議員一覧(Wikipedia)
世論調査に基づく選挙予想サイトはいくつかありますが、以下は定評あるクック・レポート、Real Clear Politics、Electoral-vote.comです。
■ 2018 Senate Race Ratings(The Cook Political Report)
■ Battle for the Senate 2018(Real Clear Politics)
■ Senate Races 2018(Electoral-vote.com)
接戦になっている選挙区(Toss up)はクックによれば9(共和党現職4(AZ、NV、TN、TX)、民主党現職5(FL、IN、MO、MT、NJ))、RCPによれば6(共和党現職2(AZ、NV)、民主党現職4(FL、IN、MO、MT))。また、いずれのサイトも民主党現職のNDを共和党やや優勢(Lean R)あるいは優勢(Likely/Strongly R)としています。民主党はこれら10州で8勝しなければ過半数を奪還できません。
しかも、これらの接戦州の多くでトランプが16年大統領選で勝利しています。そもそも出発点から民主党は極めて厳しい状況に置かれていることが分かります。
■ 2016 Presidential Election(270towin)
また、クックによれば民主党現職のうち民主党やや優勢(Lean D)が2州(MN、WV)、共和党現職のうち民主党優勢はゼロ、共和党やや優勢(Lean R)が1州(MS)。RCPによれば民主党現職のうち民主党やや優勢(Lean D)が4州(MI、MN、NJ、WI)、共和党現職のうち民主党優勢はゼロ、共和党やや優勢(Lean R)が2州(TN、TX)。準接戦州でも共和党に分があることが示されています。
ということで、以下、重要州の展望について個別に説明します。
※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。
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中間選挙のポイント(3):上院の展望
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●共和党が現職で民主党が勝利する可能性がある4州
・アリゾナ
・ネバダ
・テネシー
・テキサス
●民主党が現職で共和党が勝利する可能性がある6州
・ノースダコタ
・インディアナ
・ミズーリ
・モンタナ
・フロリダ
・ニュージャージー
●上院選の結果予想
●2020年大統領選の民主党候補
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あとがき
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■ 米大統領首席補佐官がつかみ合いのけんか、ホワイトハウスで(10月25日付CNN)
ケリー首席補佐官は歴戦の軍人、それも海兵隊出身の強者ですから、つかみあげたら一般人はひとたまりもないですね。
首席補佐官というと秘書みたいな役回りなので、ドラマではインテリか策士系が多く、線が細いイメージですが、こういう振る舞いを見てもケリーはかなりユニークなタイプですね。いつまで続くのか不安にもなりますが・・。
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2 comments on “中間選挙のポイント(3):上院の展望”
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赤・青・グレーに色分けした合衆国の地図から、そこにあるストーリーをここまで精緻に描写できる人は、日本にJDさん以外でいるのでしょうか?トランプ後期、次の大統領選を占う上で、どうやって勝つか、どうやって負けるか、と言うのは非常に大事なファクターと思うし、それが大変シンプルに述べられています。大統領選と同じくらいに圧倒されました。
あ、カマラ・ハリスって、すごい美人ですね。(笑)
勝っても負けても・・
民主党は顔を作らなくてはならない・・
トランプ大統領に対抗する為には・・
同じ様な強力な顔が必須条件・・
となると・・
サンダース&ウォーレンが対抗としては望ましい。
さて・・どうなりますかね・?!・・・
( ^ω^)