2018/10/03 05:00 | 米国 | コメント(7)
カバノー最高裁判事候補の性的スキャンダルと指名承認の混迷
■ FBI、米最高裁判事候補の暴行疑惑を捜査へ 承認手続きは上院本会議に(9月29日付BBC)
先週、ブレット・カバノー最高裁判事候補の性的暴行の疑惑をめぐる公聴会が開催されました。カバノーに性的暴行を受けたと告発したクリスティン・ブレイジー・フォード氏が出席し、その証言に全米中の注目が集まりました。
フォード氏は、声を震わせながらもしっかりした態度でカバノーの暴行を断言。その言動は説得的で、共和党議員を含め、多くの人々に「信用できる人」という印象を与えました。トランプ大統領にとってすら予想外だったようです。
一方、カバノーもまたはっきりと疑惑を否定。声を震わせて「この手続きは国家の恥」「政治的な意図による組織的な攻撃」「自分の評判は永久に破壊された」と怒りを爆発させました。これまでの冷静で党派性を抑えたトーンから一変し、激しい態度を見せたのは驚きでした。
公聴会の翌日、上院の司法委員会はカバノーの指名を11対10の賛成多数で承認しました(共和党は全員賛成、民主党は全員反対)。しかし共和党のジェフ・フレーク上院議員は、本会議で採決を行う前に真相を確かめるためにFBIの捜査を行う必要があり、10月1日に予定されていた採決を1週間遅らせるべきと主張。これを受け、トランプはFBIに捜査を指示しました。
これにより、カバノーの指名承認の展望は一気に不透明になりました。FBIの捜査は10月5日までに終える予定で、共和党指導部はその後すぐに採決を目指す方針ですが、共和党・民主党ともに態度を保留している議員がおり、採決の時期も結果もまったく読めない状況です。
また、今回の騒動と指名承認の結果は中間選挙にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
カバノーに対しては、フォード氏のみならず、2人目、3人目と続々と実名の告発者が現れました。他にも匿名の告発者がおり、これからも増える可能性があります。カバノーは夫婦でFox Newsに出演して疑惑を否定。自分は「高校時代は童貞だった」・・という告白まで行っています。告発者の続出もカバノーの対応もドラマ『スキャンダル』などでそのまま見たようなドラマチックな風景です。
このように、色々な意味で全米の注目が集まり、また米国の選挙、さらに長期的な意味で米国の将来を見通す上でも重要な意味をもつイベントです。そのポイントを解説します。
※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。
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カバノー最高裁判事候補の性的スキャンダルと指名承認の混迷
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●FBIの捜査の意味
●指名承認の展望
●中間選挙に与える影響
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あとがき
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「このメルマガについて」という本メルマガの紹介ページに予想外にたくさんのコメントをいただきました。ありがたいことです。
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7 comments on “カバノー最高裁判事候補の性的スキャンダルと指名承認の混迷”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
35年前の出来事を・・
昨夜起きたように・・詳細に生々しい証言する女性心理学教授。
SUSAN ESTRICH教授が指摘するように・・
解明が出来ないことを・・公開・サーカスのショウにしてしまった・・
最高裁の権威をも傷つけてしまった・・上院議員達。
それにしても証人は・・共和党・保守派の判事を最高裁に・・絶対送り込んでは
ならない・・保守派の判断が最高裁を今後支配させてはならない・という信念があるように受け取れた。世に言う「蜂の一刺し」・・・
( ^ω^)
米国人一般の関心の対象と、日本人の思っているそれとは、全く違うのですね。
メルマガを読んで、改めて海外メディアが発している「注目ニュースTOP5」などを見てみると、確かにJDさんの指摘されている通りです。
そして奇しくもカバノーのおかげで「最高裁判事」についてや、その重要性、米国政治に与える影響などへの理解が深まったわけですが、確かに選挙より重みがあるのも納得です。
毎回、濃い内容に感謝ですが、「カバノーが選ばれた理由」についての分析など、詳しい理解に辿り着けるのは、ここだけではないでしょうか・・・?
「ハチの一刺し」と言いつつ、榎本三恵子氏は、その後も写真集出したり、大変な活躍でしたね。笑
彼女も・・
名前を売ったのだから・・
Me Tooの旗頭か・・
議員か・・
いずれにせよ・・
何かを予定しているでしょう・・・
( ^ω^)
そこは私には分かりません。まじめにレスするところでもないしょうが、そういうものではないと思います。コメントしたのは「ハチの一刺し」がなつかしかったからです。なつかしいと言っても、幼少の頃にひょうきん族で見たような見てないようなくらいの記憶ですが・・・
こんな時間にJDさんがコメントレスとは・・・優等生、卒業ですか・・?
ペルドンさん・・心理学者でなくとも、女性は常に女優です。もっと言うと、シチュエーションに酔いやすい。場面が用意されれば、期待以上の演技を返すでしょう。
あと、涙にも気を付けましょうね。
百戦錬磨のペルドンさんなら・・良くご存じのはずでは・・?(笑)
先日から、メラニア夫人がアフリカ単独外遊に出られています。
来月に迫る中間選挙対策で国内を奔走するのかと思いきや、意外です。が、予備選などもひと段落したことで、こういった動きはありなのか?トランプにムカついているのか・・・?
アフリカの子供たちを笑顔でハグする姿はとても素敵ですが、、、何か見るべきポイントがあればご教示ください。