2015/06/04 00:00 | 日本 | コメント(6)
安倍首相のウクライナ訪問
■ 安倍総理のウクライナ・ドイツ訪問について(6月2日付官邸ホームページ発表)
安倍首相が、G7のためにエルマウを訪問する途上、ウクライナを訪問し、ポロシェンコ大統領と会談するとの発表。これには度肝を抜かれました。
「プーチン・ケリー会談」で述べたとおり、ある国の要人が他国を訪問することは、その国に対して肯定的な立場をとることを示唆することになります。まして総理が行くということになれば、その政治的メッセージはかなり強烈なものになります。
それをふまえた上で、安倍首相は、今の状況において、ウクライナに行って何を話すつもりなのか。ウクライナにロシアとの対話を促す外交力は残念ながら日本にはありません(誰も期待していない)ので、考えられるのは、政治的にも経済的にも苦境にあるウクライナに何らかの支援をすることでしょうか。
そうであれば、米国の要請があったのかもしれません。そうであれば、これもプーチン訪問に米国がOKを出す一つのサインになるのかもしれません(「ロシア下院議長の訪日」参照)。
まあ、すべて憶測に過ぎませんが、今後の展開から目を離せませんね。ウクライナの苦境については、興味深いニュースがあったので、明日にでも別途説明します。
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6 comments on “安倍首相のウクライナ訪問”
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いくら・・なんでも・・関白殿・・
道理で・・露外相・・尖がった発言・・
火中の石・・拾いに・・ヤキイモ用かな・?
あそこ・・今日もCNN放映・・ドンパチ派手・・
米国の要請以外ないけれど・・
あそこ・・プーチンの生命線・・仕返し・・怖いなぁ・・・(笑
いつも楽しく読ませていただいております。
以前鳩山元首相のクリミア訪問等、政府の意向から外れた形での訪問が、他国(当事国のみならず、他の主要国)からどのようにとらえられるのか、日本の意思としてとらえられてしまうものなのか、そのあたりについてお考えをお聞かせいただければ幸いです。
ウクライナ問題はロシアのせいと言うより欧米の勇み足とも言える愚策だったと思いますが、プーチン訪日と引き換えにウクライナ援助にもっと巻き込まれるという最悪な事態な気がしてきます。。集団的自衛権にも悪影響か?。ただでさ社会福祉費の国民負担を増やし消費税を上げて世界に上納しているのに、さらにこの泥沼にはまることになれば、さすがに国民も怒るはずと思いきや、国民総背番号制(マイナンバー)と同じくもう反対する気力もないという予感がします。やはり鳩ポッポの言うように日本は日本だけのものではないのか、世界のポチ。しかし日本が中国の侵略を受けた時はたして欧米がどうでるか疑問ですね。
ケースバイケースですが、外交の作法としては、公的な立場にない人による訪問は政府とは無関係のものとして扱われるので、少なくとも外交コミュニティというか、政府関係者から気にされることはないでしょうね。
もっとも、ミスリーディングな印象を与えることは事実なので、政治的に利用される(訪問先や関係国がことさらに取り上げて批判の材料とする)リスクはあります。
逆に、森元総理のようにロシアと深いコネクションをもっている人の訪問は、時の政権の閣僚の訪問よりよほど重要なインパクトを与えることもありますね。これは政府の意向に添う形の例なので、質問から少しそれますが。
裏を返すと、それだけ米ロが接近しているということかもしれません。プーチン訪問を許すぐらいに米国はロシアにすり寄っているという。近いうち劇的な進展が起こるかもしれません。笑
この話は、まだ私の勝手な憶測に過ぎませんので・・笑