2018/04/18 05:00 | 米国 | コメント(3)
ライアン下院議長の引退表明
■ ライアン米下院議長、議員引退へ 共和党に打撃(4月12日付BBC)
ポール・ライアン下院議長が11月の中間選挙には出馬せず、来年1月の任期満了をもって議員を引退するという発表。
中間選挙で敗北した場合に下院議長を辞任するという観測はありましたが、まさか議員引退とは予想されておらず、衝撃を与えました。
ライアンはまだ48歳と若く、共和党きっての理論派。12年大統領選挙ではミット・ロムニー候補の副大統領候補を務め、将来の大統領候補との呼び声も高かった有力な政治家です。
引退の理由は「家族との時間を大切にしたい」とのことですが、実際には様々な思惑があるのでしょう。
ライアンの引退は中間選挙の展望と共和党の将来に大きな影響を与えることになります。これらについて解説します。
※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。
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ライアン下院議長の引退表明
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●下院議長のストレス
●中間選挙の苦境
●共和党の将来
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あとがき
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保守思想は米国を理解する上で非常に重要な概念です。
最近出た本では、宇野重規『保守主義とは何か-反フランス革命から現代日本まで』がエドマンド・バークからネオコンまでコンパクトにまとめており、ざっと概観する上では役立ちます。入門書としては適切でしょう。
これでは物足りないと思う人は、たとえば佐々木毅『アメリカの保守とリベラル』『現代アメリカの保守主義』に進むのが良いと思います。古いですが、今なお共和党に影響を与えているレーガン主義を理解する上で役立つ名著です。会田弘継『追跡・アメリカの思想家たち』もよくまとまっていて便利です(思想的な深みはないので個人的にはあまり好きな本ではありませんが)。
これ以降はリアルタイムの世界に入るので、体系的な学術書よりはジャーナリスティクな本や日々の評論によるアップデートに頼らざるを得ません。『G・W・ブッシュ政権とアメリカの保守勢力-共和党の分析』、『ティーパーティ運動の研究-アメリカ保守主義の変容』といったあたりです。もっとも、このあたりの話なら、このメルマガを読んでいただければ十分です(笑)。
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3 comments on “ライアン下院議長の引退表明”
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そのニュース意外だった・・
下院議長は辞められない・・
とすると・・今後もトランプの後始末を続けなければならない・・
それならば・・政治家を辞めれば・・清算出来ると平凡に考えるか・・
それとも時代の流れを冷静に読み・・
自分が属した時代の終焉を・・
悟ったのだろうか・・
JDが指摘しているように・・・
( ^ω^)・(笑
ではなさそうですね。
これからの政治家だと思っていたので、とても驚きましたが、JDさんの分析を読むと、人柄、志向、専門性、周囲からの評価・・・、どの点からも納得できますね。
時を超えて彼が再び蘇ることがあれば、それはそれで興味深くもありますね。
それにしても、いろいろなことが起こりますね。。ポンペオ人事も難航しているとか・・・
メルマガを拝読し、ライアン氏と細川勝元が似ていると思いました。1473年、応仁の乱の最中、48才で室町幕府管領職にあった細川勝元は急死しました。しかし実は活きていて、姿を隠したと伝わっています。
トランプ大統領と同じ位、無能かつ前言を翻しまくる八代将軍義政とその妻や弟、ティーパーティの連中と同じく全く言うことを聞かない畠山兄弟によって応仁の乱というとんでもない混乱が生じ、それを収拾することができず、全てを投げ出して隠棲したのでした。