2017/06/05 00:00 | 今週の動き | コメント(4)
今週の動き(6/5~11)
先週は私が大好きなドラマ『ハウス・オブ・カード』の最新シーズンが始まりました。早速2エピソードを見ましたが、相変わらずの面白さですね。
このドラマがすごいのは、一つには昨年の大統領選からトランプ政権発足という最近の動きを先取りしているところです。主人公である大統領が「雇用」を前面に掲げて政策を形成したり、ロシアや中国と取引するバックチャネリングが行われたり、ネットで選挙戦を不正に操ろうとしたり・・・まあ、トランプ政権発足後は、現実がドラマを超えているようにも見えますが(笑)。
新シーズンはすべてのエピソードが完成しているので、今の動きを反映することはできませんが、もしここで新しくエピソードをつくるとすれば、最大のネタになるのは政権内の権力闘争(身内同士の主導権争い、情報機関との戦争)でしょうね。
先週の動きです。
5/29(月)
⚫︎北朝鮮が弾道ミサイルを発射
⚫︎仏ロ首脳会談(パリ)
5/31(水)
⚫︎ベトナムのフック首相がトランプ大統領と会談(ワシントンDC)
⚫︎カブールで大規模な爆弾テロ
6/1(木)
⚫︎トランプ大統領がパリ協定からの離脱を表明
6/2(金)
⚫︎アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)(シンガポール、~4日)
6/3(土)
⚫︎ロンドン橋近くでテロ
●米国のパリ協定離脱宣言
世界中を震撼させたトランプ大統領の決断。
世界を敵に回した・・・といわれていますが、米国の内政面に限って言えばそれほどの驚きではない、ある意味合理的な判断ともいえます。次回解説します。
今週の動きです。
6/4(月)
⚫︎ベトナムのフック首相が訪日(〜8日)
6/6(水)
⚫︎日越首脳会談(東京)
⚫︎日ラオス首脳会談(東京)
6/8(木)
⚫︎コミーFBI前長官が議会で証言
⚫︎英国総選挙
⚫︎ECB理事会
6/11(日)
⚫︎フランス国民議会(下院)選挙第1回投票
●6月8日
6月8日は、ジェームズ・コミーの議会証言、英国総選挙、ECB理事会とビッグ・イベントが固まりました。
ロシア疑惑についてはもう少しまとまったところでアップデートします。
英国総選挙は、もともと保守党が圧倒的優勢だったはずが、雲行きが怪しくなってきました。
一つにはテリーザ・メイ首相のテレビでのパフォーマンスが冴えないことがあるようです。ライバルである労働党党首のジェレミー・コービンはもともとディベートの名手であり、ここにきて持ち味を発揮しつつあります。
それにしても、BREXIT、米大統領選、韓国大統領選、仏大統領選・・・いずれもテレビ討論など、直前のイベントが国民の感情にどこまで影響を与えるかが勝負の鍵を握るようになっています。
アテネ的直接民主主義に近づきあるともいえるような。現代的な現象でしょうか。
●東南アジア要人の訪日
毎年恒例の日経アジアの未来のためにベトナムとラオスの首脳、ほか東南アジアの閣僚など要人が数多く来日します。
ただ、一番の目玉だったロドリゴ・ドゥテルテは戒厳令のために直前に訪日を取りやめ。これについても解説したいと思います。
●仏下院選挙
エマニュエル・マクロン大統領率いる新政党「共和国前進(REM)」に勢いがあり、過半数をとる勢い。
マクロンは党派を超えた布陣の組閣を行い、G7でデビュー、ドイツとも蜜月関係とここまでは無難なパフォーマンスを見せています。
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4 comments on “今週の動き(6/5~11)”
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見逃して残念・・
予告編だけ・・
奥方も大好きでありまして・・
ホント・・実録の気配が濃厚・・
トランプ大統領になってから・・ドラマと思えなくなった・・
トランプが辞職したら・・ドラマの主役になるのでは・・
その前に・・北を片付けてもらわねば・・( ^ω^)・・・(笑)
英労働党コービンの福祉と雇用を重視する公約は、右派扇動家ファラージからも高く評価されるなど、Brexitの原動力になった人々の感情に密かに訴える部分があるのではないでしょうか。
>米国のパリ協定離脱
この件についてやたらとトランプを叩くのが米や独のメディアを中心に流行のようになっており、我が国の閣僚までもがその流れに即してコメントをしていますが・・・。
そもそも中国など途上国に有利で日本には不利な内容が多いとされるこの協定。
トランプが引っくり返してくれるなら、却って我が国にとってはチャンスではないでしょうか。
GDP1単位あたりだとか人口1人あたりだとかの排出量について絶対基準を制定するのではなく、過去の何年に比べて何パーセント削減なんていう協定はアホらしいというのが多くの日本人のホンネではないですか?
欧州がアメリカに距離を感じるというのは理解できますが、EUと中国はCO2排出量削減について真面目に考えてる仲間だよ的アピールには、それこそEUファーストの発想ではないかと言いたくもなります。
何よりCO2削減問題は国際政治における最重要課題には程遠いはずで、この問題があたかも主要マターであるかのように米メディアが大騒ぎする様は、「キミたちちょっと浮世離れしすぎだろう」と思ってしまいます。
トランプさんのことではなく、私が衝撃を受けた山崎豊子先生の小説です。
ドロドロの小説なんですが、最後の数ページ、喰われないためにくっついた中下位行が財閥行にくっつけられていく金融再編成の行く先を見事に予見してるところが印象に残っています。
見える人には見えるということなんでしょう。
トランプさんは、それこそプーチンや、アメリカ軍部、時代に合わず疲弊した産業に利用され、肝心の自分の党や議会に相手にされず、辞任に追い込まれ、副大統領や議会執行部が権力を握り、本人含め一族が訴追される政治悲劇がオリバー・ストーン監督あたりで映画化されるんじゃないでしょうか。
朴槿恵さんについても、山崎豊子さんクラスの作家が韓国にいれば、凄まじい政治悲劇が書けると思うのですが、ちょっと現実そのものが悲惨すぎて、やりきれないなあ。
話は違いますが、安倍首相、今までは官僚、特に外務省との持ちつ持たれつの付き合い方がとても上手いと思ってきたのですが、同じように良い付き合いなはずの経済産業省関係ではなんかボロボロ、変なことになってきてますね。外務省とは違い、どこが間違ってるのでしょうね。
文部科学省にしても、文教族最大の大物は森元首相で、本来コントロールが効く官庁だと思うのですが、(文教族と文科省と日教組とか助け合いのプロレスそのものですし)どこで間違ったんでしょうね。財務省ともなんかギスギスしてるし。
安倍政権で、外務省は上手くできて、他省庁がうまくいかない理由ってなんだろうなあ。なんか、不思議です。
コミー前FBI長官の上院公聴会での証言は、現地木曜日午前10時開始予定ですが、私は余り期待して居ませんでした。
ところが、アンガス・キング上院議員が火曜日朝のCNNの番組に生出演して語る処に拠れば、モラー独立検察官からコミー前FBI長官に「何でもOK」という話が出ているそうです。
「何でも」と言っても、クレムリンゲートの捜査内容には触れないでしょうが、トランプ大統領との三回の会合内容については全て話す事になりそうです。
時差の関係で、日本では深夜11時開始ですが、生中継を楽しもうと思っています。