2016/07/08 00:00 | 米国 | コメント(2)
米国大統領選の注目点③:激戦州の動向
「米国大統領選の注目点②:州の動向」の続きです。
前回は州の動向について概観しました。今回はどの州の動向を特に注目すべきかについて述べます。
●フロリダ(29)
まず、前回述べたとおり、激戦州のうち特に規模が大きいのはフロリダとオハイオの2州です。
このうちフロリダは、過去6回の選挙戦で3勝3敗というまさしく典型的なスイング・ステート。しかも選挙人数が極めて多く、死活的に重要州と言えます。
●オハイオ(18)
オハイオは、中西部にあり、予備選で先陣を切るアイオワと並んで、人種、所得、産業などの面においてバランスがとれています。「米国の縮図」ともいうべき「米国らしさ」を備えた典型的な州として、特別な意味をもっています。
過去の大統領選をみると、64年以降、オハイオで勝利した候補者はすべて最終的に勝利しています。しかも、過去6回には共和党が4勝していますが、直近4回の選挙戦をみると、00年と04年は共和党、08年と12年は民主党が勝っており、拮抗しています。特に12年はオバマが51%、ロムニーが48%という僅差。どちらが勝つかは分からない状況にあります。
●ペンシルバニア(20)
●ミシガン(16)
ペンシルバニアとミシガンの2州は、一見すると民主党が勝ち続けている「ブルー・ステート」であり、激戦州として注目する必要はないかのように見えます。
しかし、過去6回の選挙戦を見るといずれも接戦です。前回の12年は、ペンシルバニアでは、オバマ52%に対しロムニー47%、ミシガンでは、オバマ54%に対しロムニー45%という僅差です。
ミシガンは、オハイオと同様、米国の典型的特徴を備えた州です。ペンシルバニアも、北東部を代表する州のような印象がありますが、東西に長く、西側は中西部に近い環境にあります。
また、オハイオ、ペンシルバニア、ミシガンは、「ラスト・ベルト」と言われ、かつて隆盛を誇った製造業が沈下し、雇用が失われている地域です。この地域は、移民と自由貿易によって打撃を受けたと感じる白人の労働者・中間層が多く居住する地域であり、トランプが有権者の「怒り」を掘り起こした地域です。
これも考慮すると、これら2州は激戦州としての性格を備えた州とみるべきです。
以上より、フロリダ、オハイオ、ペンシルバニア、ミシガンの4州は、スイング・ステート、代議員数の多さ、州としての特性から、死活的に重要な州といえます。このため、両党とも、この4州には特別に大きな力を注ぎます。具体的にどのような戦略が展開されるかは次回述べます。
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2 comments on “米国大統領選の注目点③:激戦州の動向”
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メイ・・199
レッドサム・・84
ゴーブ・・46
15万の党員・・郵送で投票・・
女性の首相誕生・・
ゴーブ・・
生き残りの為・・見境ないレッドサム票切り崩し・・悪評・・悪臭・・
マクベスの復讐成功・・
FBI長官・・上院公聴会・・
共和党議員・・鋭く・・
民主党議員・・擁護・・
長官の背後に犇めく・・FBIの面々の顔・・面白かった・・
最初から・・小馬鹿にしてニヤついている若手がいた・・古手は無表情・・
顰め面もいた・・
長官は・・委員長から・・貴方が前例を造った・・と差し込まれ・・
かすかに頷いた・・ラ・レニ・・といい勝負・・・(笑
テキサス州ダラス オバマは”皆で考えましょう”
いい事いうなと思いましたが、暢気とも言える
ベルドンさんが書いた、永遠に問題を解決せず、仕事がなくならない
モード入り あれは確か、牧師さんの話だったか
ケネディと同じく狙撃犯がすぐ逮捕されたので、かえって
人力さんの陰謀説の臭いもする
選挙にはどんな影響がありそうですか?