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2025/02/03 00:00  | アフリカ |  コメント(0)

今週の動き(2/2~8)トランプの関税攻勢、米上院指名承認公聴会、ディープシークと米中関係


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さて、今週もトランプ政権についてです。発足からまだ2週間足らずですが、すでにさまざまな出来事が相次ぎ、国内外で混乱が広がっています。トランプ政権の関税攻勢や内部の混乱については、今週別稿で取り上げる予定です。本日は、米上院の指名承認公聴会、ディープシーク、そして米中関係について解説します。

【目次】

1.先週の動き
(1)トランプの関税攻勢の始まり
(2)米上院の指名承認公聴会(RFKジュニア、パテル、ガバード)
(3)ディープシーク・ショックと米中関係
2.今週の動き
3.近況報告
4.あとがき

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先週の動き
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1/26(日)
・トランプ大統領がコロンビアに対し米国からの移民の軍用機による送還の拒否を理由に25%の制裁関税を課すと表明(その後、コロンビアと移民送還について合意したと発表)
・米英首脳電話会談
・米国がイスラエルとヒズボラの停戦合意に基づくレバノン南部からの撤退期限は2月18日まで延長されると発表
・韓国検察が尹錫悦大統領を内乱罪の容疑で起訴
・ベラルーシ大統領選挙(ルカシェンコ大統領が7選)

1/27(月)
・トランプ大統領が共和党議員との会合で演説(マイアミ)
・米印首脳電話会談
・米国がパリ協定からの離脱を国連に通告(離脱は26年1月27日)
・米行政管理予算局(OMB)が連邦政府機関に対し支出の一時停止を命じる通知
・EU外相理事会(ブリュッセル)
・アウシュビッツ強制収容所解放80年の追悼式典(ポーランド・オシフィエンチム)

1/28(火)
・米人事管理局(OPM)が連邦政府職員に対して早期退職を募集する通知
・ワシントンDC連邦地裁の判事がOMBの連邦政府機関に対する支出の一時停止命令を差止め
・FOMC(~29日)
・米上院が国際刑事裁判所(ICC)に対する制裁法案の本会議採決を否決
・セルビアのブチェビッチ首相が辞任

1/29(水)
・OMBが支出の一時停止の命令を撤回
・米上院財政委員会がロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官候補の承認に関する公聴会を開催
・FOMC最終日(FF金利の誘導目標を据え置き(4.25~4.5%))
・ワシントンDC近郊のロナルド・レーガン空港でアメリカン航空の小型旅客機と米陸軍のヘリコプターが空中衝突
・中国の春節(休暇は1/28~2/4)
・北朝鮮の朝鮮労働党の金正恩総書記が核物質生産基地と核兵器研究所を視察したと国営朝鮮中央通信が報道
・シリアのシャーム解放機構(HTS)の指導者シャラアが暫定大統領に就任

1/30(木)
・米国の24年10~12月期の実質GDP成長率の発表
・ユーロ圏の24年10~12月期の実質GDP成長率の発表(前期比年率+2.3%)
・ECB定例理事会(フランクフルト)

1/30(金)
・トランプ大統領が2月1日からカナダとメキシコに25%の関税を課す可能性があると発言
・米上院情報委員会がガバード国家情報長官候補の承認に関する公聴会を開催
・米上院司法委員会がパテルFBI長官候補の承認に関する公聴会を開催

1/31(土)
・トランプ大統領とホワイトハウスのレビット報道官が2月1日からカナダとメキシコに25%、中国に10%の関税を課すと表明
・トランプ大統領とエヌビディアのファンCEOが会談(ワシントンDC)
・ベネズエラが拘束していた米国人6人を解放
・ミャンマー国軍が非常事態宣言を延長

●トランプの関税攻勢の始まり

トランプ大統領がカナダとメキシコに対して25%、中国に対して10%の関税を課す大統領令に署名しました。

トランプは、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき、両国からの不法移民や薬物の流入を「緊急事態」と認定し、大統領権限で関税を発動しました。IEEPAを根拠とした関税引き上げは今回が初めてです。

以下の記事で述べたとおり、トランプ政権がこれら3か国にいずれ関税を課すことは予想されていましたが、それにしても2月1日から適用されるのは予想外でした。そのポイントと今後の展望について、今週、別稿で解説します。

「トランプ政権の始動」(1/27)

●米上院の指名承認公聴会(RFKジュニア、パテル、ガバード)

米上院では、トランプ政権の閣僚人事に関する指名承認手続きが引き続き進められています。

先週は、物議を醸している3名、すなわち、ロバート・F・ケネディ・ジュニア(RFK)保健福祉長官候補、カシュ・パテルFBI長官候補、トゥルシー・ガバード国家情報長官候補がそれぞれ各委員会の公聴会で証言しました。

上院の指名承認手続きの意義と展望については、以下の記事でポイントをお伝えしましたが、今回の公聴会を踏まえ、あらためて解説します(※メルマガで解説)。

「米上院の指名承認公聴会」(1/20)

●ディープシーク・ショックと米中関係

中国のAIスタートアップ「ディープシーク」が生成AIモデル「R1」を公開しました。その性能は、オープンAIの「ChatGPT」の最新モデルに匹敵するとされており、米国のAI技術の優位性に疑問を投げかけるほどの大きな衝撃を与えました。

トランプ大統領は、ディープシークの技術は米国企業にとって警鐘となるべきだとしながらも、中国企業がAI分野でより高速かつ低コストな手法を考案したこと自体は良いことだと述べました。

ディープシークの登場による影響について、テクノロジーや経済面での分析は専門家に委ね、ここでは米国の外交政策の観点からコメントします。その上で、トランプ政権下における米中関係の展望について、現時点での重要なポイントを整理します(※メルマガで解説)。

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今週の動き
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※メルマガをご覧下さい。

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近況報告
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最近の仕事やプライベートについて、徒然なるままに書きます。

※メルマガをご覧下さい。

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あとがき
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中国「ディープシーク」AIアプリが人気、米ハイテク企業の株価急落 どんなアプリなのか(1月28日付BBC)

本文でも取り上げたディープシークを、私も早速使ってみました。

よく指摘されているように、「天安門事件」などのワードを入力すると、中国語で「回答できません」というテンプレート回答が表示されます・・・(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。

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