2024/11/18 00:00 | 今週の動き | コメント(0)
今週の動き(11/17~23)トランプの爆弾人事、イーロン・マスクの今後、移民政策とFRB
さて、今週もトランプ次期政権です。まだ政権発足まで2か月ありますが、世界情勢はもちろん、マーケットから各国の政策に至るまで何かと話題を呼んでおり、まさに世界が「トランプ2.0」の世界に備えようとしている観があります。詳しく解説します。
【目次】
1.先週の動き
(1)トランプの爆弾人事
(2)イーロン・マスクの今後
(3)移民政策とFRB
2.今週の動き
3.近況報告
4.あとがき
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先週の動き
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11/10(日)
・トランプ次期大統領とロシアのプーチン大統領が11月7日に電話会談を行ったとワシントン・ポストが報道(ロシアのペスコフ報道官は否定)
・トランプ次期大統領がトム・ホーマン元米移民税関捜査局(ICE)局長代行を国境管理問題の責任者に任命すると発表
11/11(月)
・米ベテランズデー
・トランプ次期大統領がリー・ゼルディン元下院議員を環境保護局(EPA)長官に任命すると発表
・アラブ連盟とイスラム協力機構(OIC)の臨時合同首脳会議(リヤド)
・国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)(バクー、~22日)
11/12(火)
・トランプ次期大統領がマイケル・ウォルツ下院議員を大統領補佐官(国家安全保障担当)、ピート・ヘグセスを国防長官、サウスダコタ州のクリスティ・ノーム知事を国土安全保障長官、ジョン・ラトクリフ元国家情報長官をCIA長官、マイク・ハッカビー元アーカンソー知事を駐イスラエル大使、イーロン・マスクとヴィヴェク・ラマスワミを「政府効率化省(DOGE)」のトップに任命すると発表
・NY州最高裁がトランプ次期大統領の不倫口止め料支払いに関する業務記録の改竄の有罪評決の破棄申立てに関する判断を延期
・米・インドネシア首脳会談(ワシントンDC)
・ロシアのショイグ安全保障会議書記と中国の王毅外相が会談(北京)
・中国国際航空宇宙博覧会(珠海航空ショー)(珠海、~17日)
・北朝鮮兵がロシアのクルスク州でロシア軍の戦闘作戦に参加していると米国務省が表明
・北朝鮮がロシアとの「包括的戦略パートナーシップ条約」を批准
11/13(水)
・トランプ次期大統領がマルコ・ルビオ上院議員を国務長官、マット・ゲーツ下院議員を司法長官、トゥルシー・ガバード元下院議員を国家情報長官、スティーブン・ミラー、ダン・スカヴィーノ、ジェームズ・ブレア、テイラー・ブドウィッチを大統領次席補佐官に任命すると発表
・トランプ次期大統領とバイデン大統領が政権移行に関する会談(ワシントンDC)
・米共和党がジョン・スーン上院議員を次期上院院内総務に選出
・北朝鮮兵がロシアのクルスク州でロシア軍の戦闘作戦に参加していると韓国国家情報院が表明
11/14(木)
・トランプ次期大統領がロバート・F・ケネディ・ジュニアを保健福祉長官、トッド・ブランチ弁護士を司法副長官に任命すると発表
・イーロン・マスクがイランのイラバニ国連大使と11月11日にNYで面会したとNYタイムズが報道
・APEC閣僚会議(リマ)
・スリランカ議会選挙(ディサナヤカ大統領が率いる人民の力(NPP)が圧勝)
11/15(金)
・トランプ次期大統領がノースダコタ州のダグ・バーガム知事を内務長官と「国家エネルギー会議」議長に任命すると発表
・トランプ次期大統領とアルゼンチンのミレイ大統領が会談(フロリダ州パームビーチ)
・日米、日米韓首脳会談(リマ)
・中韓首脳会談(同)
・日中首脳会談(同)
・独ロ首脳電話会談
11/16(土)
・トランプ次期大統領がノースダコタ州のクリス・ライト(実業家)をエネルギー長官に任命すると発表
・APEC首脳会議(リマ、~17日)
・米中首脳会談(同)
・日韓、日越首脳会談(同)
●トランプの爆弾人事
トランプ次期大統領が新たな政権人事を次々に発表しました。これまで指名された主要な閣僚・スタッフは以下のとおりです。
(ホワイトハウス)
・大統領首席補佐官 スーザン・ワイルズ 元選対本部長
・大統領補佐官(国家安全保障担当) マイケル・ウォルツ 下院議員
・大統領次席補佐官 ダン・スカヴィーノ 元ホワイトハウスのソーシャルメディア部長
・同(政策・国土安全保障担当) スティーブン・ミラー 元大統領補佐官
・同(立法・政治・公共問題担当) ジェームズ・ブレア 元選対政治部長
・同(コミュニケーション・人事担当) テイラー・ブドウィッチ 元選対広報担当
・報道官 キャロライン・レヴィット 元選対報道担当
(閣僚)
・国務長官 マルコ・ルビオ 上院議員
・国防長官 ピート・ヘグセス Fox司会者
・司法長官 マット・ゲーツ 元下院議員(指名後に議員を辞任)
・司法副長官 トッド・ブランチ 弁護士
・国土安全保障長官 クリスティ・ノーム サウスダコタ州知事
・保健福祉長官 ロバート・F・ケネディ・ジュニア 弁護士・環境活動家
・内務長官(「国家エネルギー会議」議長) ダグ・バーガム ノースダコタ州知事
・エネルギー長官 クリス・ライト リバティー・エネジーCEO
・環境保護局(EPA)長官 リー・ゼルディン 元下院議員
・国家情報長官 トゥルシー・ガバード 元下院議員
・CIA長官 ジョン・ラトクリフ 元国家情報長官
(大使)
・駐イスラエル大使 マイク・ハッカビー 元アーカンソー州知事
・国連大使 エリス・ステファニク 下院議員
(その他)
・国境問題担当「ツァーリ」 トム・ホーマン 元米移民税関捜査局(ICE)局長代行
・政府効率化省(DOGE) イーロン・マスク、ヴィヴェク・ラマスワミ
トランプが発表した人事は、前回の記事(以下のリンク参照)で予想されたものが多かったですが、いくつかはまったく予想外で、また極めて衝撃的なものが含まれていました。
・「第2次トランプ政権の展望(人事)」(11/12)
今回の人事が意味するものについて、今後の展望を含めて解説します。イーロン・マスクについては次項で項をあらためて解説します(※メルマガで解説)。
●イーロン・マスクの今後
トランプ次期大統領が「政府効率化省(Department of Government Efficiency, DOGE」(仮想通貨「DOGE(ドージ)」にもかけた名称)を設立し、そのトップにイーロン・マスクとヴィヴェク・ラマスワミを任命すると発表しました。
マスクは政府予算の3分の1にあたる2兆ドルの歳出削減ができると述べています。マスクはトランプの選挙戦における主要な功労者の一人であり、次期政権でも大きな役割を果たすとみられていますが、今回の人事含め、今後の展望について解説します(※メルマガで解説)。
●移民政策とFRB
トランプ次期大統領は、先に述べたとおり、大統領次席補佐官(政策・国土安全保障担当)にスティーブン・ミラー元大統領アドバイザー、国土安全保障長官にサウスダコタ州にクリスティ・ノーム知事、国境問題担当「ツァーリ」にトム・ホーマン元米移民税関捜査局(ICE)局長代行を任命すると発表しました。
これは不法移民対策を最大限に強化する路線を明確にしたものであり、米国経済に大きな影響が及ぶことを示唆する人事です。その意味を解説するとともに、次期政権の政策がインフレとFRBに与える影響についてもコメントします(※メルマガで解説)。
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今週の動き
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※メルマガで解説。
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近況報告
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最近の仕事やプライベートについて、徒然なるままに書きます。
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あとがき
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■ トリプルレッドとは 米大統領・上下院の多数、共和が独占(11月15日付日経)
■ アングル:「トリプルレッド」で米債務上限巡る政治対立は回避か(11月13日付ロイター)
米大統領選が終わってから「トリプルレッド」という言葉を耳にすることが多いかと思います。日経は「きょうのことば」としてわざわざ解説記事を載せていました。「米国で大統領職と上下両院の多数派を共和党が占める状態を呼ぶ」としており、あたかも現地で使われているキーワード、あるいは通好みの専門用語のように書かれています。
しかし、この言葉は実は米国ではまったく使われていません。完全な和製英語なのです。日経の解説のように「米大統領・上下院の多数を共和党が占めていること」のつもりで述べても、おそらく不思議な顔をされると思います(カンの良い人なら意を汲んでくれるかもしれませんが)。
いやでも冒頭のロイター記事は使っているけど?と思われるかもしれません。しかしこれも・・・(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。
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