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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2024/01/22 00:00  | 今週の動き |  コメント(0)

今週の動き(1/21~27)アイオワ州党員集会、イランとパキスタンの軍事攻撃、オースティン国防長官の入院、ニューハンプシャー州予備選


先週は一気に寒くなりました。1月20日は「大寒」ということで、まさに今が最も寒さが厳しい時期ということですね。天候の悪さもあり、被災地の状況が心配になります。

しかし日の出の時間も最も遅い時期は過ぎて、少しずつ早くなってきているようです(私は早起きなので、朝明るくなる時間に敏感です)。春はまだ先ですが、辛抱強く頑張っていきましょう。

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先週の動き
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1/14(日)
・中国の王毅外相がエジプト、チュニジア、トーゴ、コートジボワールを訪問(~17日)
・北朝鮮が内陸部から北東方向に弾道ミサイルを1発撃ったと日本の防衛省が発表(北朝鮮は極超音速ミサイルの試験発射を実施したと発表)
・ウクライナとスイス主催のウクライナ和平に関する会議(ダボス)
・グアテマラでアレバロ新大統領が就任
・デンマークのマルグレーテ女王が退位、フレデリック皇太子が即位

1/15(月)
・マーチン・ルーサー・キング記念日(米市場休場)
・オースティン国防長官がウォルター・リード軍医療センターから退院
・米大統領選挙・共和党アイオワ州党員集会(トランプ前大統領が勝利)
・米共和党のビベック・ラマスワミが大統領選からの撤退を表明
・台湾の頼清徳副総統と米国の非公式代表団(スタインバーグ元国務副長官、ハドレー元大統領補佐官、ローゼンバーガーAIT所長)が会談(台北)
・ナウルが台湾との断交と中国との国交樹立を発表
・北朝鮮の最高人民会議(平壌)
・ロ印首脳電話会談
・イエメンの武装勢力フーシ派が米英の船舶を攻撃対象に加えると発表
・イスラエルのガラント国防相がガザ北部での地上攻撃の集中段階は終了し、南部ハンユニスでも間もなく終了すると発言
・世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)(ダボス、~19日)

1/16(火)
・米軍がイエメンのフーシ派の関連施設を攻撃
・米共和党のエイサ・ハッチンソン前アーカンソー州知事が大統領選からの撤退を表明
・中国の李強首相、ウクライナのゼレンスキー大統領がダボス会議で講演(ダボス)
・北朝鮮の崔善姫外相とロシアのプーチン大統領、ラブロフ外相が会談(モスクワ)
・イランの革命防衛隊がイラクのエルビル近郊のモサドの拠点、シリアのイドリブ県の「イスラム国」の拠点、パキスタンのバルチスタン州の分離主義武装勢力「ジェイシュ・アル・アドル」の拠点を弾道ミサイルで攻撃したと発表

1/17(水)
・バイデン大統領が上下両院の議会指導部と会談(ワシントンDC)
・ブリンケン国務長官がフーシ派をテロ組織に再指定すると発表
・フーシ派がイエメン沖のアデン湾でマーシャル諸島船籍で米企業が所有・運航する商船をドローンで攻撃
・米軍がイエメンのフーシ派の関連施設を攻撃
・中国の李強首相とアイルランドのバラッカー首相が会談(ダブリン)
・中比海洋協議(上海)

1/18(木)
・ブリンケン国務長官がダボス会議で講演(ダボス)
・米軍がイエメンのフーシ派の関連施設を攻撃
・メイン州最高裁がトランプ前大統領の24年大統領選出馬資格についてベローズ州務長官に対し連邦最高裁の判断を待つべきと命令
・パキスタンがイランのシスタン・バルチスタン州の分離主義武装勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」と「バルチスタン解放戦線(BLF)」の戦闘員の潜伏先等をドローンやロケット弾で攻撃

1/19(金)
・米・イスラエル首脳電話会談
・米軍がイエメンのフーシ派の対艦ミサイルを攻撃
・米国で3月1日と8日までのつなぎ予算が成立
・中国の王毅外相とブラジルのルーラ大統領が会談(フォルタレザ)
・北朝鮮国防省が新たな水中兵器の試験を日本海で実施したとする談話を国営朝鮮中央通信を通じて発表

1/20(土)
・韓国の与党「国民の力」の李俊錫元代表が新党「改革新党」を結成
・イスラエルがダマスカス近郊の建物を攻撃したとシリア国営メディア等が報道(イランの革命防衛隊はシリアに派遣していた軍事顧問5人が殺害されたと発表)

●アイオワ州党員集会

共和党のアイオワ州党員集会が開催され、大統領選に向けた共和党候補の指名争いがスタートしました。結果は以下のとおりでした(得票率と獲得した代議員数)。

1 ドナルド・トランプ  51.01% 20
2 ロン・デサンティス  21.23%  9
3 ニッキー・ヘイリー  19.12%  8
4 ビベック・ラマスワミ  7.66%  3

トランプ前大統領は過半数を超える支持を獲得し、2位のデサンティス知事に30ポイント近くもの大差をつけました。ヘイリー元国連大使はデサンティスとは僅差の3位になりました。

党員集会後、ラマスワミが大統領選からの撤退を表明し、トランプへの支持を表明しました。また、すでに撤退していたティム・スコット上院議員もトランプへの支持を表明し、両者は早速、次の戦場であるニューハンプシャー州でのトランプの支持者集会に参加しました。

今週(火曜)、ニューハンプシャー州予備選が開催されます。なおその前に同州で2回討論会が行われる予定でしたが、ヘイリーが「トランプがいなければ意味がない」として不参加を表明し、取りやめになりました。

アイオワ党員集会とニューハンプシャー州予備選のポイントについて、前回の記事(以下のリンク参照)でお伝えしていましたが、最新の状況を踏まえ、あらためて解説します(※メルマガで解説)。

「アイオワ州党員集会」(1/15)

●イランとパキスタンの軍事攻撃の応酬

イランの革命防衛隊がパキスタンのバルチスタン州にある分離主義武装勢力「ジェイシュ・アル・アドル」の拠点を弾道ミサイルで攻撃しました。イラクのエルビル近郊のモサド、シリアのイドリブ県の「イスラム国」の拠点も同じ日に攻撃したと発表しました。

イランは、自国の安全を脅かすテロ組織が攻撃対象だったと発表しましたが、自国の領域を攻撃されたパキスタンはイランを非難。子ども2人が死亡し少女3人が負傷した、パキスタンの主権への侵害は到底受け入れられるものではなく、深刻な影響を及ぼすだろうと発表しました。

その2日後、パキスタンは、イランのシスタン・バルチスタン州にある分離主義武装勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」と「バルチスタン解放戦線(BLF)」の戦闘員の潜伏先等をドローンやロケット弾で攻撃しました。イランと同様、自国の安全を脅かすテロ組織が攻撃対象だったと発表しました。

イランはパキスタンを非難し、子ども4人と男女5人が死亡したと発表しました。ただ全員イラン国籍を保有しておらず、両国の国境は開いているとも述べました。

イランとパキスタンがお互いの領内に軍事攻撃を行うのは前例のないことです。ガザ戦争に端を発する中東地域の不安定化もあり、一気に緊張が高まりました。イランとパキスタン双方と良好な関係にある中国は仲介を行う姿勢を示しました。

今回のイランとパキスタンの越境攻撃が起こった背景と意義、そして今後の展望について解説します(※メルマガで解説)。

●オースティン国防長官の入院

オースティン国防長官が1月1日からウォルター・リード軍医療センターに入院していた事実をその4日後に国防総省が発表しました(同日に職務復帰し、15日に退院)。しかしバイデン大統領やホワイトハウスのスタッフは、入院後の数日間、その事実を知らなかったことが明らかになりました。

その後、ウォルター・リード軍医療センターは、同長官は昨年12月22日に受けた前立腺がん治療の手術後、尿路感染症を発症したため入院したと説明しました。しかしバイデンはこの発表の朝まで前立腺がんについて知らなかったことが明らかになりました。

共和党議員やトランプ前大統領はバイデン政権を批判し、オースティンの辞任を要求しました。先週、下院軍事委員会のマイク・ロジャース委員長(共和党)は委員会で証言するようオースティンに要請しました。

この一件は非常に驚くべき事態であり、バイデン政権の体制と大統領選の見通しに影響を与える可能性があります。そのポイントを解説します(※メルマガで解説)。

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今週の動き
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(※ニューハンプシャー州予備選など。メルマガで解説。)

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あとがき
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芥川賞受賞作家、執筆でのAI活用認める(1月21日付CNN)

センセーショナルな話のようですが、作品の中にChat GPTのような生成AIが出てきて、その発言を作成するにあたってAIを利用したとのこと。AIが作成した文章を自分で作成したもののように使ったわけではないわけですね(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。

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