2023/05/15 00:00 | 今週の動き | コメント(0)
今週の動き(5/14~20)ロシアの対独戦勝記念日、米債務上限、日韓首脳会談、トルコ大統領選、タイ選挙
先週はオンラインサロンの懇親会に峯村健司さんが来てくれました!皆さんご存知と思いますが、日本を代表するジャーナリスト、米中関係の専門家です。
台湾出張のお話から中国共産党の内情に至るまで、ディープな話をとことんまで話してくれました。かんべえさんも来て下さり、サロンのメンバーの方々も交えて、ディスカッションは果てしなく続きました。時間を大幅にオーバーしましたが(笑)、とても楽しかったです。
峯村さんとは、これからも様々な形でコラボする予定です。心強い援軍を得て、グッチーポストと本メルマガもさらに進化しますので、ご期待下さい。
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先週の動き
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5/7(日)
・ロシアのワグネルを率いるプリゴジンがワグネルはバフムトでの戦闘を続けると発表
・米国のサリバン大統領補佐官とサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が会談(ジェッダ)
・アラブ連盟の外相会合(シリアの復帰を決定)(カイロ)
・日韓首脳会談(ソウル)
5/8(月)
・ロシア軍がキーウ、ハルキウ、ミコライウを含むウクライナ各地をミサイルとドローンで攻撃
・ウクライナのゼレンスキー大統領が5月8日をナチスドイツに対する戦勝記念日とする方針を発表
・中国の秦剛外相と米国のバーンズ駐中国大使が会談(北京)
・カナダが在トロント中国総領事館の領事1人を追放すると発表
・英国のジョンソン投資担当閣外相(副大臣級)が香港を訪問(~9日)
・IPEFの首席交渉官会合(シンガポール、~15日)
5/9(火)
・ロシアの対独戦勝記念日
・EUとウクライナの「欧州の日」
・ウクライナのゼレンスキー大統領とEUのフォンデアライエン欧州委員長が会談(キーウ)
・ロシア軍がキーウを含むウクライナ各地をミサイルで攻撃
・ロシアのベルゴロド州がウクライナ軍の砲撃を受けたと同州の知事が発表
・ウクライナ軍が米国製の地対空ミサイルでロシアの極超音速ミサイル「キンジャル」を撃墜したと米国防総省のライダー報道官が発言
・米国がウクライナへの12億ドルの追加軍事支援を発表
・米・メキシコ首脳電話会談
・バイデン大統領、マッカーシー下院議長、シューマー民主党上院院内総務、マコーネル共和党上院院内総務、ジェフリーズ民主党下院院内総務が債務上限について協議
・米マンハッタン連邦地裁の陪審がトランプ前大統領によるジーン・キャロル氏への性的暴行と名誉毀損を認め、500万ドルの損害賠償を命じる評決
・中国が在上海カナダ総領事館の領事1人をペルソナ・ノン・グラータに指定し国外退去を通告
・中独外相会談(ベルリン)
・スリランカの債権国会合(オンライン)
・イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザの過激派「イスラム聖戦」の拠点を空爆
・日仏外務・防衛閣僚協議(2+2)(オンライン)
5/10(水)
・ウクライナ軍がドネツク州のバフムト周辺でロシア軍を撃退したと発表
・ウクライナのゼレンスキー大統領が欧州各国の公共放送のインタビューに出演(ロシアへの反抗開始にはまだ時間が必要と発言)
・ロシア・トルコ・シリア・イランの外相会合(モスクワ)
・米国のサリバン大統領補佐官と中国の王毅政治局委員が会談(ウィーン)
・米連邦検察が共和党のジョージ・サントス下院議員を詐欺等の容疑で起訴
・トランプ前大統領がCNNの番組に出演
・中仏外相会談(パリ)
・ASEAN首脳会議(インドネシア・ラブアンバジョ、~11日)
5/11(木)
・ウクライナのシルスキー陸軍司令官がウクライナ軍はバフムト周辺で約2キロ前進したと発表
・米国の不法移民の即時送還措置「タイトル42」が終了
・G7財務相・中銀総裁会議(新潟市、~13日)
・米下院監視委員会のコマー委員長がバイデン一族に対する調査の報告を発表
・英国のウォレス国防相がウクライナに長射程の巡航ミサイル「ストームシャドー」を供与したと表明
・パキスタン最高裁がカーン前首相の逮捕は違法として同氏の釈放を命令
5/12(金)
・ウクライナのマリャル国防次官がウクライナ軍はバフムト周辺で約2キロ前進したと発表
・ロシア国防省がバフムト北方の防備を強化するために部隊を配置転換したと発表
・米・スペイン首脳会談(ワシントンDC)
・米国が不法移民対策の規制を強化
・バイデン大統領がFRB副議長にフィリップ・ジェファーソン理事を指名
・米議会予算局(CBO)が債務上限の引き上げができなければ6月前半にデフォルトとなる「重大なリスク」があるとする報告書を公表
・ロシア・南ア首脳電話会談
・G7科学技術相会合(仙台市、~14日)
・G7教育相会合(富山市・金沢市、~15日)
5/13(土)
・ウクライナのゼレンスキー大統領がイタリア、バチカンを訪問(メローニ首相、マッタレッラ大統領、ローマ教皇と会談)
・ロシアのブリャンスク州でロシア空軍のスホイ34戦闘爆撃機が墜落
・EU・スウェーデン共催インド太平洋閣僚会合(ストックホルム)
・G7保健相会合(長崎市、~14日)
●ロシアの対独戦勝記念日
ロシアでは5月9日に対独戦勝記念日を迎えました。例年どおり、モスクワで軍事パレードが行われ、プーチン大統領が演説しました。
軍事パレードでは、昨年と同様、核弾頭を搭載できるICBM「ヤルス」や戦術ミサイル「イスカンデル」が登場し、核戦力が誇示され、装甲車なども出てきましたが、戦車は「T34」という第二次大戦で利用された骨董品のような1車両にとどまりました。空軍機の航空ショーは行われませんでした。
赤の広場のパレードに参加した兵士は8,000人以上とされ、当初予定された1万人から減少。モスクワ以外の各地での軍事パレードは、ウクライナからの攻撃を警戒し、多くの箇所で中止されました。恒例行事だった市民の行進「不滅の連隊」も見送られました。
一方、軍事パレードにはベラルーシ、アルメニア、カザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタンの7か国の首脳が参加しました。外国首脳の参加は過去にもありましたが(05年にはブッシュ大統領や小泉首相、15年には習近平国家主席らが参加)、昨年のウクライナ侵攻直後の戦勝記念日では参加はなく、また今回の出席が発表されたのは直前のことでした。
ワグネルを率いるプリゴジンは、前回の記事(以下のリンク参照)で述べたとおり、対独戦勝記念日の翌日にバフムトから撤退すると発表していましたが、その後(7日)一転して、ロシア軍が弾薬の提供を約束してくれたので撤退はやめたと表明しました。
・「ワグネルのバフムト撤退発表」(5/8)
しかしプリゴジンはその後(9日)、ロシア軍からは要求した弾薬の10%しか届いていない、約束は破られていると述べ、ロシア国防省を再び激しく批判。またロシア軍はバフムトの拠点の一部を放棄し、ワグネルがその穴を埋めたとも主張しました。
バフムトの戦況をめぐっては、その後(10~12日)、ウクライナ軍がバフムト近郊でロシア軍を撃退し、2キロ後退させたと発表。ロシア国防省はウクライナ軍はバフムト近郊で攻勢を強めているが、ロシア軍の防衛線は破られていないとして後退を否定しつつ、ただバフムト北方の防備を強化するために部隊を「より有利な位置」に配置転換したと発表しました。しかしプリゴジンは、ロシア軍の後退は配置転換ではなく逃亡であると主張し、ロシア軍への批判を続けました。
ロシアの戦勝記念日、ワグネルの動向、そしてウクライナの反転攻勢について、明日解説します。
●米債務上限をめぐる交渉
バイデン大統領、マッカーシー下院議長、シューマー民主党上院院内総務、マコーネル共和党上院院内総務、ジェフリーズ民主党下院院内総務が5月9日に債務上限の引き上げに関する協議を行いました。
しかし、具体的な合意には至らず、スタッフが協議を続けつつ、バイデンと両党の指導部は12日に再び会うとしました。ところがその後、会合は週明けに延期すると発表されました。
バイデンは、協議の状況次第では、今週予定されるG7広島サミットには対面では出席できず、オンラインで参加する可能性があると発言。その後、ジャンピエール大統領報道官がバイデンは米国を出発して現地でサミットに参加すると明言しました。
本件のポイントについては以下の記事で述べましたが、先週の動きを踏まえ、あらためて今後の見通しについてコメントします(※メルマガで解説)。
・「米債務上限をめぐる交渉」(5/8)
●日韓首脳会談
日韓首脳会談については、すでに報道が出ているとおりですが、以下の記事で述べたポイントに沿った結果でした。コメントを述べます(※メルマガで解説)。
・「岸田首相の訪韓」(5/8)
※米中関係(ハイレベル対話の再開)と米国の移民政策(タイトル42の終了とバイデン政権の規制強化)も取り上げる予定でしたが、長くなってしまったので、次回以降、追って解説します。
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今週の動き
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(※トルコ大統領選挙、タイ総選挙、G7広島サミットなど。メルマガで解説。)
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あとがき
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■ レスリー・チャン没後20周年、「さらば、わが愛/覇王別姫」が4K版で公開(4月1日付キネマ旬報)
今週はカンヌ国際映画祭がありますが、『覇王別姫』(チェン・カイコー監督、93年公開)は93年の受賞作(パルム・ドール)でした。レスリー・チャンの映画は90年代にずいぶん見ましたが、やはりこの映画が一番思い出深いです。コン・リーやチャン・フォンイーも懐かしいです(※ここから先はメルマガをご覧下さい)。
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