2020/03/16 12:00 | マーケット | コメント(2)
FRBの緊急利下げ 第2弾
“FOMC、緊急追加利下げーパウエル議長は財政政策訴え(3月16日付ブルームバーグ)”
本日、日本時間の早朝、FRBは18日に予定していたFOMCを待つことなく、第2弾緊急利下げを行いました。
このタイミングでの緊急利下げはサプライズではあるものの、1%の利下げ幅自体はメリルリンチやGSなどもすでに予想を出していたため、マーケットは織り込んでいたと思われます。
この中で、モーゲージ担保証券の買入れも含まれる量的緩和の再開や、日米欧の中央銀行によるスワップラインの設定によるドル供給枠組みの拡充など、流動性供給に対するFRBの強い決意も見られました。
ただし、マーケットの反応は微妙で、NYダウ先物は下落。あらためて、金融政策で、感染症リスクに対応することの限界も感じます。
こうなってくると、手段も限られるFRBが次の段階に進むか?、というところに注目が集まりますが、そのあたりはまたメルマガで。
【ご参考】 ステートメントと記者会見の内容から抜粋
〇決定事項
・政策金利 1.00%利下げで0-0.25%とする
・7000億ドルの量的緩和の実施(内訳:米財務省証券 5000億ドル、 モーゲージ担保証券 2000億㌦)
〇目的
・経済活動が新型コロナウイルスの影響で大きく停滞しており、家計や企業への信用の流れ(support the flow of credit to households and businesses)を支えるためFEDではできることを行う
・先日、世界の金融システムの基礎となる重要なマーケットである米国債市場が大きく混乱したが、こういった事態を解消するため
〇今後
・QE実施のペースや期間は決めておらず、金利水準をいつまで維持するのかも未定。すべては、「経済が問題なく機能していること」が確認できるかどうかで判断する
・財務省証券市場、住宅ローン証券市場が機能していないので、それをきちんと機能させることが先決
・本来であれば、FOMCの際に経済アウトルックをはじめとした見通しを出すが、今回は不確実性が高いため6月の定例会まで見送る見通し
・様々なツールを有しているので、経済をサポートするために適切に行動していく
※本日の会見によって今週予定されていた、定例のFOMC(3/17-18)はキャンセルとなります。
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2 comments on “FRBの緊急利下げ 第2弾”
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こんにちは。
いつもTwitterと一緒に学ばせていただいてます。
次回、メルマガで株安の円安になっている現象も触れていただけると嬉しいです。
だいたい円安が進んでいる理由はわかってますが、今までの大きな危機の中であまりなかったような気がしますので、改めてご説明いただけたらと思っておりますm(_ _)m
まだ円安が進むのか、悪い円安がどう影響するのか、ちょっと想像つきません……。
メルマガのご購読、Twitterフォローありがとうございます。
ご質問の件、本日のメルマガで触れてみました。
ご参照ください。
また、何かわからない点がありましたらお尋ねください。