2022/06/13 00:00 | 今週の動き | コメント(0)
今週の動き(6/12~18)ロシアのウクライナ侵攻、米中国防相会談、米議会襲撃事件公聴会、ボリス信任投票、フランス議会選挙
梅雨入りして、蒸し暑くなってきました。雨はまだそこまで降っていない印象ですが、これから天気の悪い日が増えてくるのでしょうね。
そういえば私は定期的に輸入品のプロテインを買っているのですが、少し前から値段が大幅に上がって驚きました。海外の書籍などもそうですが、大雑把な私でさえ日常生活で気になるほどに円安の影響は出てきているようです。
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先週の動き
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6/5(日)
・ロシア軍がキーウをミサイルで攻撃
・ウクライナのゼレンスキー大統領がルハンスク州リシチャンスクとドネツク州バフムトを視察
・シャーマン国務副長官が韓国、フィリピン、ベトナム、ラオスを訪問(~14日)
・北朝鮮が日本海に向けて短距離弾道ミサイル8発を発射したと韓国軍合同参謀本部が発表
・カンボジア地方選挙(与党・人民党が圧勝)
・カザフスタンで憲法改正を問う国民投票(77%の賛成で承認)
6/6(月)
・英国がウクライナに多連装ロケットシステム「М270」を供与すると発表
・ロシアのラブロフ外相が近隣国の領空閉鎖によりセルビア訪問を中止
・米韓両軍が日本海に向けて戦術地対地ミサイル(ATACMS)8発を発射したと発表
・米連邦大陪審が21年1月の連邦議事堂襲撃に関する扇動共謀罪の容疑で極右組織「プラウド・ボーイズ」の元リーダーであるエンリケ・タリオら5人を起訴
・英国の与党・保守党がジョンソン党首の不信任投票(信任211、不信任148で否決)
・IAEA理事会(ウィーン、~10日)
・気候変動枠組み条約に基づく交渉会合(ボン、~16日)
6/7(火)
・米韓の空軍戦闘機20機が黄海上空を共同飛行したと韓国軍合同参謀本部が発表
・台湾の蔡英文総統がスロバキアの議員団と会談(台北)
・秋葉NSS局長と中国の楊潔チ共産党政治局委員が電話協議
6/8(水)
・ロシア・トルコ外相会談(アンカラ)
・米州首脳会議(LA、~10日)
・米下院の歳入委員会でイエレン財務長官が証言
・IAEA理事会がイランの核開発に関し非難する決議を採択
・国連総会が安保理で拒否権を行使した国に理由の説明を求める会合(NYC)
・カンボジアのリアム海軍基地の拡張の起工式(シアヌークビル)
6/9(木)
・米・ブラジル首脳会談(LA)
・プーチン大統領がピョートル大帝生誕350周年を記念する展覧会を視察(若手起業家との対話に参加)(モスクワ)
・米連邦議会襲撃事件の下院特別調査委員会が公聴会を開催
・上海市の一部区域がロックダウンを再開
・台湾の蔡英文総統がフランス上院の議員団と会談(台北)
・WHOが新型コロナウイルスの発生起源に関する「初期報告書」を発表
・ECB定例理事会(7月に量的緩和の終了と利上げを行うと発表)(アムステルダム)
・OECD閣僚理事会(パリ、~10日)
・国連安保理の非常任理事国選挙(日本、モザンビーク、エクアドル、マルタ、スイスが選出)
・イスラエル・UAE首脳会談(アブダビ)
6/10(金)
・アジア安全保障会議(シャングリラ会合)(シンガポール、~12日)
・米中国防相会談(同)
・日米韓国防相会談(同)
・中韓国防相会談(同)
・日・シンガポール首脳会談(同)
・ウクライナのゼレンスキー大統領がコペンハーゲンで開催された「民主主義サミット」でオンライン演説
・ロシア中銀が政策金利を引き下げ(11→9.5%)
・ロシアのリャプコフ外務次官と米国のサリバン駐ロシア大使が会談(モスクワ)
・NATOに加盟する中東欧9か国の首脳会談(ブカレスト)
・米財務省が半期為替報告書を公表
6/11(土)
・日米豪国防相会談(シンガポール)
・IPEFの非公式閣僚会合(パリ)
・北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会総会で崔善姫第1外務次官が外相に任命されたと国営朝鮮中央通信が報道
●ロシアのウクライナ侵攻
ロシア軍によるウクライナ侵攻は、本日(6月13日)で112日目を迎えました。もう4か月近くになろうとしています。
ロシア軍はキーウを1か月以上ぶりにミサイルで攻撃しましたが、主戦場は引き続きドンバス、特にセベロドネツクの攻防戦です。ロシア軍は市内に侵入して地上戦を行い、完全制圧を目指していますが、ウクライナ軍は反撃し、市の5割を奪還したと発表しました。しかし、その後ロシア軍が攻勢を強め、再び中心部などを奪還したとして、苦戦を認めています。ロシア軍はスラビャンスク方面でも攻撃を行い、緩やかなペースですが、着実に前進しているようです(地図はこちらを参照)。
英国はウクライナに多連装ロケットシステム「М270」を供与すると発表しました。ウクライナは不利な状況を強調し、米欧に対し、これまで以上に兵器システム支援の緊急性を訴えるようになっています。
また、以下の記事で伝えたとおり、ウクライナからの穀物輸出が妨げられていることが、世界的な食料供給に影響を与える重大な問題になっています。ロシアのラブロフ外相はトルコを訪問し、チャブシオール外相と会談してこの問題を協議。ロシアはトルコと協力して穀物を運ぶ船舶の安全を保証する用意があると述べ、そのためにはウクライナが機雷を除去する必要があると主張しました。
・「ロシアのウクライナ侵攻」(5/30)
一方、プーチン大統領は、ピョートル大帝生誕350周年を記念する展覧会を視察した際、若手起業家との対話に参加しましたが、「ピョートル大帝はスウェーデンとの北方戦争で征服をしたわけではない。ずっと我々のものだったものを取り戻しただけだ。今、我々が我々のものを取り戻すのも運命なのだ」と述べました。また、「ドネツク人民共和国」と「ルハンスク人民共和国」を自称する親ロシア派武装勢力は、ロシア政府の元高官をそれぞれの体制の要職に任命しています。
こうした最新の動きを踏まえ、現状と展望について解説します(※メルマガで解説)。
●米中国防相会談
アジア安全保障会議(シャングリラ会合)がシンガポールで3年ぶりに開催され、アジアや米欧の防衛担当の閣僚や専門家が集まりました。日本からは岸田首相が出席し、基調講演を行いました(現職の日本首相の出席は14年の安倍首相(当時)以来)。
米国からオースティン国防長官、中国から魏鳳和国防相も出席し、両国防相はバイデン政権発足後、初めての会談を行いました。まだ情報を十分に精査できていないので後で補足すると思いますが、とりあえずのコメントを述べます(※メルマガで解説)。
●米議会襲撃事件の公聴会
昨年1月6日に起きた米連邦議会議事堂襲撃事件の下院の特別調査委員会が初の公聴会を開催しました。金曜のプライムタイムという異例の時間帯で行われ、Foxを除く主要ネットワークがライブ中継を行い、一大メディア・イベントとなりました。今回の公聴会の意義についてコメントします(※メルマガで解説)。
●ボリスの不信任投票の否決
英国の与党・保守党がボリス・ジョンソン首相の不信任投票を行いました。信任票が多数を占めたことで不信任は免れましたが、得票結果は信任211票、不信任148票という際どいものになりました。
今回の不信任投票の意義と今後の展望を解説します。また、ボリスについては、多くの読者の方から、どういう人なのか、どのように評価したら良いのかという質問をいただいています。そこでこの機会に、ボリス含め、英国のエリート政治家の精神的・文化的特徴について解説します(※メルマガで解説)。
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今週の動き
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(※フランス議会選挙など。メルマガで解説。)
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あとがき
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■ 中国のネットセレブ、戦車形のケーキ見せ配信停止 天安門事件との関連を指摘する声も(6月8日付BBC)
6月4日は「六四天安門事件」の日ですが、その前日に戦車の形をしたケーキをネットで見せたインフルエンサーの配信が突然停止されたとのこと。その後、このインフルエンサーのネット配信自体が行われていないそうです。おそらく本人にとっては思いもよらぬ事態で、とんだ災難だったのでしょうね。
それにしても、以前から述べていることですが、中国での言論統制は習近平体制になってから目に見えて厳しくなりました。中国の知識人と話していても、以前のように率直に話すことが難しい様子で、私自身も、これまで以上に言動に気をつけなければならないと感じています。たとえば少し前に自分が共著として寄稿した英語の論文が中国語に翻訳されることになったのですが、よほど慎重な表現にしなければならないと警戒しています。
まあ何語で発信されようが、問題になるときは問題になるでしょうから、気にしても仕方ないかもしれませんが、それにしてもこういう息苦しさ、残念なことです。中国研究の世界も苦労が多くなるでしょう。
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