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The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

2019/03/01 05:00  | 歴史・法・外交 |  コメント(17)

米国のロースクールと弁護士

昨年の話になりますが、眞子様の「婚約内定者」である小室圭さんが米国のロースクールに留学したことが話題になりました。そのとき、読者の方から、米国のロースクールに行ったらどうなるのか説明して欲しいとのリクエストがありました。

すぐにお答えしようと思ったら、例によって書いているうちに長くなり(苦笑)、また他に取り上げるべきニュースが多すぎて、時間が経ってしまいました。ただ、米国は、訴訟の多さがよく知られていますが、裁判はもとより、法律家が様々な分野で活躍し、社会の「法化」が高度に進んでいるといわれます。

したがって、本件にかかわらず、米国のリーガル事情を知ることは、米国の社会を理解する上で有益です。そこで、本日は、ご質問の件を題材にしながら、米国のロースクールや弁護士の一般的な事情を解説します。

そういえば、今さらですが、小室さんが通っているフォーダム大学は、トランプ大統領が2年間通った大学ですね。トランプは3年目からペンシルバニア大経営学部(ウォートン・スクール)に編入し、同大学を卒業しています(経済学士)。

※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。

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米国のロースクールと弁護士
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●JDとLLM
●米国法弁護士と「国際弁護士」
●「アメリカン・ロイヤー」

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あとがき
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女性格闘家が強盗を撃退、ボコボコにして警察に引き渡す ブラジル(1月9日付CNN)

いやあ、すごい話だ、さすがブラジル・・で終わりそうですが、私が思い出したのは日本のある裁判例。

英国人の空手家が、日本人女性が男性に襲われて「ヘルプ・ミー」と叫んでいるのを見て(実はカップルがふざけていただけだった)、その男性に空手技(上段回し蹴り)を見舞い、打ち所が悪くて死亡させてしまったという事件です。通称「勘違い騎士道事件」もしくは「ヘルプ・ミー事件」。ジョークのような話と思うかもしれませんが、刑法のリーディング・ケースであり、法律家を目指す者には必修の事案です。

この事件で法的な論点になったのは、「正当防衛」が成立するか、それとも正当防衛にはあたらず、せいぜい「過剰防衛」にとどまるか、でした(加えて「誤想防衛」の扱いという別の論点もあるのですが、ここでは立ち入りません)。

普通に考えれば正当防衛になりそうですが、加害者は空手家で、身体と技術が凶器のようなものだから、それを使うのはやりすぎではないか、という点が問題になりました。ちなみに正当防衛であれば無罪になりますが、過剰防衛であれば犯罪は成立し、有罪の上減刑ということになるので、言葉は似ていますが、処分内容には大きな違いがあります。

結果として、この事件は過剰防衛になりました。「力なき正義は無力なり」という言葉のとおり、人を救うにはそれなりの実力が必要であって、だからこそ正義感の強い人は自分を鍛えて、勇気をもって力をふるうものだと思いますが、この事件は、結果的にそれが裏目に出ることを示したわけです。なんだか悲しい・・と当時この事件を勉強した私は思ったものでした。

ブラジルの事件に戻ると、日本とは法制度も違うので一概には論じられませんが、その点をとりあえずおいて、「勘違い騎士道事件」と比べると、格闘家が身を守るために格闘術を使った点は同じです。幸いなことにブラジルの事件では相手は死亡していないので結果は異なりますが、それでも写真を見る限り「やりすぎ」という印象は受けます。ただ大きな違いとして「相手が銃をもっていた」という事実があります。これは非常に重要な事実で、正当防衛の成立を認める上で決定的な事情といって良いでしょう。

ただし、この銃はおもちゃだったとのことなので、勘違いがあったという点でも「勘違い騎士道事件」の誤想防衛と似ていますね。格闘家の女性は、銃にしては「柔らかすぎる」と思ったそうなので、もっとややこしいことになりそうです。とはいえ、誤解の程度、ブラジル(事件が起こった場所)の治安状況といった点を考えれば、おそらく結論に影響は与えないでしょう。

事案としてはだいぶ違うところもありますが、刑法の事案と法的思考の面白さの一端が分かるかと思い、ご紹介しました。法律の勉強は退屈だ・・と思う方は、こうした具体的な事件をみて、その事実関係の面白さ(というと不謹慎なこともありますが)を楽しんでみるのも一興と思います。世の中にはとんでもない事件があること、そしてそれを解決するために法律(と法的判断)がどのように役に立つのか(あるいは立たないのか)、知ることができるでしょう。

ということで、今回は「あとがき」までリーガルの話になりました。金曜ですし、たまにはこういうのも良いでしょう。良い週末をお過ごしください。

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17 comments on “米国のロースクールと弁護士
  1. ペルドン より:
    JDコース

    一緒に仕事した・・
    依頼したという意味・・
    弁護士が1年間NYに留学してJDを取得・・
    「毛唐に負けてたまるか」
    と言うので・・幕末じゃあるまいと吹きだした事があった。

    最近の圭君の写真・文春を見ると・・痩せている様子・個人レッスンの超優遇とはいえ・過酷なのは拝察出来る。
    弁護士活動ではなく・・入学したコネを利用し・国連関係に勤めるのだろうという
    推測が出ているが・・そのストリーの方が面白そうだ。
    収入も比較にならない。無税だし・・年金も直ぐにつく。

    ただ余りにも胡散臭い背景が露出してきて・・最初のストリーとは異なってくるかも知れない・・・( ^ω^)

  2. KB より:
    K氏へのアドバイス

    小室さんもJDさんに相談して、推薦図書を読み、「ベター・コール・ソウル 」を見て渡米したらよかったですね(笑)

    ソウル・グッドマンのような弁護士と互角にやりあえる日本人なんて、そうそういないでしょうから、JDコースに進んで仕事をする、というのは相当大変なことですね。(余程の動機づけがないと無理、という事は良く分かりました)
    この辺りの仕組み、知っているようで知りませんでした。

    そういえば、ベターコールソウルのシーズン5、早く始まらないですかね・・・

  3. china より:
    法学部

    彼って、法学部出身でしたっけ・・?
    ICUのメジャーで法学を専攻した、という事でしょうか・・。

    巷では、彼が法学部を修了していないにも関わらず、LLMに入ったことが疑問視されていたように記憶しています。
    (毎度本題とは離れた、つまらない指摘で申し訳ありません。)

  4. ペルドン より:
    一橋大学院

    2018年度からビジネスロー専攻(法学研究科)に生まれ変わり、パワーアップしました・・・との由( ^ω^)

  5. より:
    一橋大学大学院修士課程を修了が法学部相当と認められた。と理解しています。

    ICUから銀行へそれから、大学院と理解してします。留学先が大学院修士課程を法学部相当と認めたと理解しています。

  6. china より:
    なるほど。

    なるほど。
    ペルドンさん、柿さん、ありがとうございます。
    確かに2018年からパワーアップしていますね。

    本日のコラムには(彼の経歴としての)「法学部」が2ヶ所出てくるのですが、「法学部出身とはいえ」と「法学部を修了しているので」の部分。
    前者は一橋大学院のビジネスロー出身ということで納得ですが、後者はフォーダム大学ロースクールの事を指しているのでしょうか。(一橋は在学中だと記憶しておりましたが、勘違い?)(でもパラグラフの文脈を読むと、後者をフォーダムの修了ととると、話が繋がらなくなるのですよね・・)

    混乱してきました。(苦笑)

  7. china より:
    追記

    デイリー新潮によると、2018年3月に一橋大学院を卒業しているようですね。

    色々騒がせてしまい大変失礼致しました。

  8. JD より:
    JDとLLM

    >ぺルドンさん
    記事に書いたとおり、1年で取得できるのはLLMです。
    JDは制度的に1年では無理です。
    この二つのプログラムは別物と考えた方が良いです。

  9. JD より:
    法学部

    ICUに法学部はないそうですね・・・私の勘違いでした。
    chinaさん、ご指摘ありがとうございます。混乱させてすみませんでした。
    私も、柿さんとペルドンさんご指摘の一橋大学院の修了にかんがみ、大学が特例を認めたと推測しました。
    この件ではメールでも多数の方からご連絡をいただきました(苦笑)。失礼しました。

  10. ペルドン より:
    法科

    小室圭君は・・
    018年3月に一橋大学院を卒業。
    2018年度からビジネスロー専攻(法学研究科)に。
    とすると・・
    法科研究科・ビジネスロー専攻を・・圭君は卒業していない事になりませんか・?

    フォーダム大が特例でLLMを認めたとすると・・奨学金特待生を含め・・
    非常な恩恵を圭君は享受していたとなりますね。凄い力が働いたとなる。
    とすると・・
    JDよりも弁護士よりも・・国連関係就職が色濃くなると憶測可能ですね・・・
    ( ^ω^)

  11. china より:
    ナンセンス

    私もそこは調べましたけど、元々ビジネスローの前身・経営法務専攻が名を変えただけであって、同じ学位を授与しているのではないでしょうか。(経営法)

    推測ですけどね。

    そこから先のゴシップ的憶測は、このコメント欄では不要ではないでしょうか?

    と、私は思いますけれど・・・

  12. ペルドン より:
    chinaさん

    そこから先のゴシップ的憶測・・
    そんなゴシップ推測が当たる場合も当たらない場合もある・・
    どちらにしても・・
    あちらのレストランでは・・料理に七味唐辛子を振りかけるのが・
    流行になっている由・・
    スッピンの情報に・七味唐辛子を振るのも・味が変わるのでは・?
    でも・・まぁchinaさんは七味はお嫌いらしい。素うどんには欠かせない調味料なのに・・・( ^ω^)

  13. KB より:
    ナンセンス

    私もchinaさんに同感です。
    JDさんは、記事の中でも個人の話には立ち入らない、といった感じのことを書いていましたよね。
    ゴシップはここではいらないでしょうし、そもそも、公職にもないいち個人の方を「君」づけしたり、からかったりするのもどうかと思いますが・・・。

  14. china より:
    薬味

    良質の薬味は私も好きですよ。
    素材の味を引き立たせるものだと思っていますから。

    ただ・・素材の味を邪魔する雑味は不要を通り越して、害悪だと思っております。

    JDさんのコラムは極上の素材ゆえ、雑味のお持ち込みはご遠慮頂きたいと・・そう思っているだけです。

    それと、あまりがばがば七味をかけていると、素材の味が分からなくなってしまいますよ!(笑)

  15. ペルドン より:
    chinaさんの薬味

    その調子で良いんですよ・・

    過日・・
    貴女の背後霊の様に僕が居て・・
    貴女を操って・
    JDさんを追い出しにかかっている・という酷い中傷が舞い込み・
    往生していので・・
    貴女の投稿を利用して・・その邪念を払っていただければと・・
    小指で突いた遊び・・桃色遊戯ではありません・・・!
    ( ^ω^)

  16. china より:
    フェイクストーリー

    なるほど。そう来ましたか。
    さすが、作家ですね。
    ここ最近のペルドンさんのコメントで一番ウケました。

    そういう「いかにも」な話をひとつ打ち上げておけば、疑って読む習慣のない人だと、まるっと信じちゃいますよね(笑)。
    それにペルドンさんは、そんな誹謗中傷ごときに動じるお方ではないでしょう(笑)?

    私もこういう風に利用して貰っているうちが、華ですね。
    ありがとうございました。

  17. ペルドン より:
    イワシの頭も信心から

    仕方ない・・
    そう・信じてみるか・・・
    フフフフ( ^ω^)

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