2015/06/02 00:00 | 東南アジア | コメント(1)
フィリピン・アキノ政権②:2016年大統領選
「フィリピン・アキノ政権①:ミンダナオ和平」の続きです。
今回は、2016年5月に予定されている次期大統領選について説明します。昨年までの見通しでは、マル・ロハス内務自治大臣とジェジョマール・ビナイ副大統領の一騎打ちになるとみられていました。
アキノ大統領は、自らの後継者として、同じ自由党に所属するロハスを指名するとみられており、一方、野党側では、前回の大統領選でエストラーダのランニングメイト(副大統領候補)となったビナイが最有力候補者とみられていたからです。
両者の支持率は、昨年9月の世論調査では、ビナイが1位(31%)、ロハスが2位(13%)でした。もっとも、数字を見れば分かるとおり、両者の支持率はともに低く、いずれも決定力を欠く面がありました。実際、昨年12月の世論調査では、ビナイの支持率は、マカティ市長時代の汚職疑惑が影響し、26%に低下し(1位)、またロハスの支持率は6%に低下し、6位に転落しました。
ちなみに、現マカティ市長は、ビナイの息子であるジェジョマール・ビナイ・ジュニア(愛称「ジュンジュン」)であり、この人も現在、汚職容疑を追求されています。また、前回の記事で少し触れましたが、娘のナンシーは2013年の中間選挙で下院から上院に鞍替えして初当選。別の娘のアビゲイルは現職の下院議員です。
このような状況の中、本年に入ったところ、前回の記事で述べたとおり、ママサパノ事件が発生しました。アキノと一心同体の立場にあり、また担当閣僚(内務自治大臣)として警察の動きを把握する立場にあったロハスは、激しい批判の対象となりました。
プリシマ警察長官が独断で行った秘密のミッションであったため、ロハスは警察の動きに関与する立場にないとされ、責任を免れましたが、いずれにしても、ロハスの能力には疑問が投げかけられることになりました。
さらに、ママサパノ事件は、大統領選の行方にまた別の角度から影響を与えました。事件の責任を明らかにすべく、上院では調査委員会が設置されましたが、この委員会を主導したのはグレース・ポー上院議員。
ポーは2013年の中間選挙で初当選した議員ですが、フィリピンの国民的映画俳優であったフェルナンド・ポー・ジュニア(2004年大統領選に出馬したものの、グロリア・アロヨに敗れ、直後に急逝)の娘で、知名度抜群でした。ポーは、その知名度の高さもあり、前述の昨年12月時点の世論調査で既に支持率2位(18%)に浮上していました。
そして、上記の調査委員会での活躍により、さらに支持を伸ばすとみられたところ、4月のソーシャル・ウェザー・ステーション(これまで述べた世論調査機関とは別の機関)による世論調査では、1位ビナイ(36%)、2位ポー(31%)、3位ロハス(15%)という結果になりました。このままいけば、ポーが支持率1位となり、他方で、ロハスの支持率が低下を続ける可能性が十分にあります。
アキノ大統領は、先週の時点で、ロハス内務自治大臣が最有力の候補者である旨発言したと報道されていますが、上記の状況において、かねてからの路線どおりロハスを後継者として指名することになるのか注目されます。
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One comment on “フィリピン・アキノ政権②:2016年大統領選”
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Corruption…フィリピンの代名詞のような言葉。
ポークバレルは、このCorruptionを合法化するような制度です。大統領や上院議員の公式年収が数百万円。ポークバレルは3億円もあり、その半分は合法的にパクれる。
この国の経済成長率は、信じられませんね。外資が内需産業に参入できないようになってる。参入したところで色んな嫌がらせ、ユスリタカリがある。cost高。特に労働者側に片寄った労働法制。なので資本側は正社員採用できない。労働者は常に派遣的立場に置かれる。スキルが蓄積しない。
外貨収入は海外出稼ぎマネーぐらいしかなく、中華P人の経営するショッピングモールに吸収されるだけ。マネーが循環しない。これを経済とは言わない。
この国の富を独占するたった3%の中華P人
「誰が指導者(大統領)になろうが、この国の貧乏人から搾取する三角形のピラミッドは壊せないさ」
ADBの本部がMANILAにあることは、驚きです。改革や経済発展を拒否する中華P人。海外からの援助は国らしき体裁を整えパクるだけ。 こんな国にODAや融資をすべきではない。
植民地支配の為の軍隊を派遣する前に、現地人の反感・抵抗を和らげる為に送り込まれたキリスト教の宣教師。フィリピンのカソリック教会も中華P人と組んで現地人支配に加担してるような気がしてならない。