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2018/01/10 05:00  | 中東 |  コメント(4)

イランの反政府デモ(1):国内政治への影響


「反乱は終わりだ」イラン革命防衛隊トップ(1月4日付BBC)

昨年末からイランのマシュハド、テヘラン、イスファハンなど各地で政府を批判するデモが発生。

生活の不満の訴えからハメネイ最高指導者への非難に発展し、治安部隊との衝突で死者が発生するなど、異例の事態に至りました。しかし、まずは沈静化に向かったようです。

今回のデモをめぐる動きはイランの国内外で大きなインパクトを与えました。今後のイランの国内政策と対外政策、特に米国との関係を見る上でも大いに示唆に富んでいます。

そこで、本日は、デモの背景と特徴、イラン政府の対応と国内政治への影響、そして米国との関係について考察します。

※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。

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イランの反政府デモ(1):国内政治への影響
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●デモの背景
●デモの特徴
●イラン政治に与える影響

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あとがき
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デモが始まったマシュハドは、イラン北東部にある第2の都市で、シーア派の聖廟がある聖地です。

ここにある「イマーム・レザー廟」にあるモスクはイランで最も美しいモスクの一つと言われており、イランの大きな観光名所でもあります。

私は90年代後半にパキスタンからイランに入り(このときのエピソードは昨年10月のメルマガ「パキスタン紀行」で書きました)、トルコに抜けましたが、その横断ルートからはかなり離れていたにもかかわらず、このモスクを見るためにわざわざ行きました。思い出深い場所です。

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4 comments on “イランの反政府デモ(1):国内政治への影響
  1. KB より
    現状認識

    イランの内部、政治的なパワーバランスを一旦整理しつつ、アメリカの核合意への動きを見守る…

    興味深くなってきました!

    イランは内部の体制だけでも、最高指導者、大統領、と私には馴染みの薄い国の形です。

    でも、今日の解説で、まずは現状認識ができました。いつもありがとうございます。

  2. ぺルドン より
    イスラム革命防衛隊

    武力鎮圧しても・・
    飢えに悩む大衆の胃袋は・・満たされない。空っぽのままだ。

    三軍まで持つ・・
    イスラム革命防衛隊・・イランの事実上の主。
    この組織を理解出来ないと・・イランを理解出来ない。
    それにしても・・文献が少ない・・・
    ( ^ω^)・・・(笑

  3. JFKD より
    イラン・・・トルコ・・他

    中東はトルコが支配していたが、一番古顔のペルシア・イランは支配できなかった。両国とも異民族でイスラムに帰依したが、イランはアラブに征服されたので異端シーア派を形成してせめてもの対抗をしているように思える。笑 心情はどうなんだろう。

    そのせいか両国は中東では最も西欧化しようとしたように思うが、イランイスラム革命はショックだった。イランの方がトルコより西欧になじむと思っていたが。まだその下地は残っているのでは。だからこういう動きが出るのでは。一度舐めかけた世俗の西欧化をしたい心情はあると思う。中東では征服者までイスラムを採用するが、ペルシアには例外になってほしい(無理だろうなイスラムをやめるのは、せめてトルコ並みには。3軍まであると言う革命防衛隊はどの程度のものなのか)。パーレビ王朝の腐敗に対する反感と、現イスラム体制の不満の比較だろう。逆にEUにまで入りたがったトルコは拒否され今、ロシアと組むか、またよりイスラム化するか岐路なんだろう。

    中東の2大強国の行方は、地政学的にロシアもからんでより複雑になりつつある。ロシアだって経済的に困難だし2国は基本的には潜在敵国だろう。何か中露関係にも似ているが。ここでも米国のパワー低下は不安定要因だ。イラン核開発容認はトルコ・サウジを当然刺激する。

    地政学的にイスラム本家アラブのサウジも、オバマ政権の核でのイラン妥協、シェールガスによる石油価格下落で、多角外交だろう。中露も割り込んで来るだろう。まさか禁句のドル決済には手を出さないと思うが。2大強国より勢力は格段に落ちるが、西欧のカネまみれ・兵器まみれで強い。イランとはイエメン・シリアで代理戦争している。トルコとはどういう間合いをとるのか。
    中国も中東に触手を伸ばしてくるだろう。パキスタンに続き、中東で軍港を確保するかもしれない。

    これは北朝鮮など比較にならない複雑な地域ですね。しかも核保有国と言われるイスラエルがいる。オバマが警察官を辞め、よりわからなくなった地域が、トランプ政権になってオバマ否定の動きもありますます先が見えなくなって来た。JDさんの以前の分析も視野が広かったが、今はもっと裾野がひろく分析し難くなった。笑

  4. JFKD より
    イスラムの世俗化

    イスラムは政治と宗教が切り離せないから言葉が矛盾しているかもしれない。トルコが試みたような脱イスラムの政治体制は、EUに入れなかったことで今崩されようとしていて残念ですが、イランでは全く可能性がないのですかね。今回のこの動きがそこまで行けばいいと期待してしまいます。笑
    征服者モンゴルでさえ中東を征服してこの地に入るとイスラムに改宗した。だから無理なのかとは思うのですが、トルコの努力が水泡に帰してしまうのはもったいない。かえってイランの方が民族的にもっと可能性があるとさえ思っていたのでなおさらです。JDさんには可能性ゼロと言われそうですが、少しはないのでしょうか。笑

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