プロが語る世界情勢・政治・経済金融の最前線!

The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2011/02/14 00:00  | by Konan |  コメント(1)

Vol.75: 新年特集エピローグ


もう2月も半ばですが、今回は新年特集のエピローグです。

その前に、三原さんのご逝去、ショックでした。実はお目にかかったことがなく、ただ、「ぐっちーファミリーの一員なのでそのうちお会い出来るだろう」と思っていたのが実情です。ご冥福をお祈りします。

(その1)
私が新年特集の2回目で中国経済について触れた頃、ぐっちーがブログや有料メール配信で「中国の利上げ即引締めという議論は素人」という趣旨の発信をしました。自分も批判された一人なので、少し弁解を。

中国では、金融政策の手段として金利や預金準備率の上げ下げもメニューですが、最大の武器は「窓口指導」です。とくに企業が人民元でどの程度借りることが出来るか、その総量がしっかりとコントロールされています。そのコントロールの中核は中央銀行である中国人民銀行ではなく党です。さらにこうした総量コントロールの裏に、恐らくは賄賂も絡みつつ、「どの企業にどれだけ金を回そうか」というミクロのコントロールも行なわれていると思います(私はそこまで実態を知りませんが)。なので、この窓口指導の状況を知ることが、中国の金融政策スタンスを計る上での最大のポイントになります。

ただ、預金準備率引上げや金利引上げに情報価値が無いとは思いません。中国では中央銀行は政府の一部で、先進諸国のような中央銀行の独立性はありません。独自に決めることが出来る手段は預金準備率程度で、その他は党にお墨付きを得る、ないし党が決める構図です。そのうえで、預金準備率や金利の動きは、独立していないとは言え中央銀行である人民銀行の「気持ち」や「意地」をみるうえで、良い指標と思っています。更に言えば、中国に限らず、金融政策を理解するうえで、総裁会見や中央銀行が公表する各種論文等を通じ「中央銀行の気持ち」を推し量ることはとても重要と感じています。

(その2)
新年特集の5回目で「外交」を取り上げました。外交という言葉は日本を中心に外との関係のあり方を指す言葉です。その意味で、視野が狭い言葉です。

今年入り後、アフリカにおいてチュニジアの政変を契機に反政府のうねりが生じ始め、エジプトではついに30年間君臨したムバラク大統領の退陣に至りました(またスーダンで独立に向けた住民投票というニュースもありました)。ロシアでは爆弾テロが起きました。米中首脳会談も行なわれ、その米国では議員の銃撃事件も起きました。これらはごく一例に過ぎませんが、年明け後1ヶ月半で世界が大きく動いた印象です。

その意味で外交という狭い視野にとらわれず世界を見る視点が重要と感じました。実はエジプトの話しを取り上げようと思ったのですが、余りの知識不足に諦めました。私がブログを載せているコーナーは、私専用ではなく「特別寄稿」として様々な方の投稿を想定した作りになっています。ぐっちーに国際問題の専門家を探してもらい、寄稿してもらうと良いかもしれませんね!

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One comment on “Vol.75: 新年特集エピローグ
  1. ベルドン より
    旧正月・・

    中国・・
    他の国よりも・・数倍・・頭を使う・・
    外しても・・
    ボケの予防・・がんばりましょう・・
    貴男も・・私も・・中国共産党万歳・!!・

    ロシア外相・・インテリゲンチャ・・難物・・いずれ・・首相・・・

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