2011/01/17 00:00 | by Konan | コメント(1)
Vol.71: 新年特集(その3、世界経済(2))
今回は世界経済(その2)です。
米国経済については、「ぐっちーのブログや有料メルマガをみて下さい」という一文で十分と思います(笑)。あえて2点強調しておくと、ひとつは、金融政策、財政政策両面で、これ以上の緩和が難しい状況になっています。金融政策面では、中国による量的緩和政策=QE2批判はさて置くとしても、既に長期金利が上昇を始めるなど、市場からも緩和効果に対する疑念(このまま緩和を続けると、先行きインフレないしドル信認の崩壊を招きかねないという疑念)が生じ始めています。財政については、共和党が下院の過半を占める中、「財政規律」の要請が一段と強まりつつあります。要は、政策面で景気の更なる悪化を食い止める余地が、2000年代以降の日本同様、失われてきたということです。
第2に、米国において、今回の金融危機前の信用膨張期における膨張の度合い、即ち潜在的な成長力対比でみて過大に積み上がってしまった投資の規模は、実はバブル期の日本以上に大きいのではないかとの指摘があります。日本に比べ調整能力が高い(潜在成長率が高く、構造改革も進みやすい)ことを考えても、「日本のバブル後の調製の厳しさと、今回の米国の調整の厳しさは、五十歩百歩」とみることは、あながち間違いではないかもしれません。「現在の米国は、2000年頃の日本と同じかもしれない」とみておくと、実感が湧くと思います。
こうした私、そしてぐっちーの見方は悲観的に過ぎるという意見も多々あると思いますが、「良い方向に見通しが外れれば幸運」と思っておけば良いのではないでしょうか。
以上、前回を含め、欧州、新興市場国、米国の経済について見通しをまとめてみました。欧州は崩壊はしないが不安定、新興市場国、とくに中国は成長は続くが既にブレーキを踏み始めている、米国は失われた10年と言われた日本に近い状況、というまとめになります。日本の1997年、世界の2008年のような「危機」の再来は避けられると思っていますが、すっきり霧が晴れるとは思いません。
その中での日本経済の見通しを次回取り上げます。
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大が・・小に・・
小が・・大に・・
なるだけではない・・
恐竜は・・生き残りの為・・鳥に・・
逆を言えば・・
鳥類は・・必要とあれば・・恐竜に戻れる・・
人類の進化・・
脳だけ・・発達する・・とは思えない・・
先祖がえりはあるにせよ・・
慎重が縮み・・小人化・・するのも・・
可能性がある・・
数を・・自然的に・・減らす・・方向性を・・選ぶかも知れない・・
金融に関して・・進化論を選ぶなら・・
破産に・・怯え・・限りなく・・共食い・・肥大化・・やがて・・一つの超巨大企業に・・変貌する可能性がある・・
その時は・・
国家は衰退・・滅亡・・その究極の企業が・・国家・・唯一の国家になる・・恐れがある・・・