プロが語る世界情勢・政治・経済金融の最前線!

The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2012/01/30 00:00  | by Konan |  コメント(5)

Vol.125: 新年特集〜その5(その他の2)


新年特集の最後。前回の最後に書き残した北朝鮮の話しから。

一言で言えば「取り敢えず安定していて欲しい」という気持ちでみています。ただ安定は拉致被害者のご家族のような方にとり膠着も意味します。その意味で軽い気持ちで「安定」という言葉を使うべきではないのかもしれません。

恐らく最も不安定なシナリオは、金正恩氏が民主化の方向で何か目立つことをしようとして、軍の中枢の反発を招きクーデターが起き、それに反発する市民が韓国や中国国境に殺到していくような姿と思います。それを抑えようとする韓国軍の動きに北朝鮮軍が攻撃を加えるとまさに戦争状態です。韓国はもとより、日本の安全や経済にも深刻な影響が及びます。

こうした混乱は望まないというのが正直な気持ちですが、逆に金正恩氏が政権基盤を固めようとすれば、結局軍部との一体化が不可欠であり、6か国協議や拉致問題の進展が望めないということにもなります。本当に難しい問題です。

難しいと言えば、昨年末にかけ皇室に関する様々な報道がありました。また女性宮家創設問題の議論も開始されます。皇室問題について何かを書くことにはとても慎重であるべきですが、恐らく両陛下のご健康が万全とは言えない中、皇太子殿下のサポートのあり方という点を通じ、皇太子妃のご健康問題に改めて焦点が当たったという構図と思います。

私はある事情もあり皇太子妃に同情的な立場です。現在同様の問題を抱える人は少なくなく、会社や家庭でもそうした問題に向き合うことを求められます。その際、例えば10年前であれば、自分や家族の問題のため会社を休むことは許されなかったが、今ではそのような形で問題に向き合うことがむしろ自然な姿になってきています。そうした社会の変化を受けた自然な姿は皇室には許されないのか、それとも皇室が率先して問題に向き合っていかれることが国民を勇気付けることになるか、この選択がまさに問われているのだと思います。

以上で新年特集は終わりです。2月以降はしばらく金融や経済の問題に焦点を当てて書いていきたいと思います。その中では消費税や中央銀行の問題にも触れることを考えています。

メルマガ「CRUのひとり言」を購読するためにはご登録のお手続きが必要です。

当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。

5 comments on “Vol.125: 新年特集〜その5(その他の2)
  1. st より
    北朝鮮と天皇

    北朝鮮がどんな国になろうが拉致問題を白日の下に晒さないと相手にしないんだからそれまで気長に待つしかない、ほって置けばいいんですよ、天皇は男系でないとと言っても不謹慎かもしれないが種が大事で畑はどうでもいいと言うことか、そんな事ないだろう、精子も卵子も優劣に差はないと思うが、こんな伝統は変えても違和感はそれほど感じないが、今のままでは皇室はますます取り残されて、国民は違和感を深めていくと思う、雅子様や紀子様の実家はごく普通だし紀子様は学友で恋愛結婚だ、これを見ても皇室は十分に開かれているのではないか、皇室は国事行為の公務を行うことだけが一般家庭とは違っているそれだけの違いだけなんだと言う気持ちを国民に醸成させていくことが重要ではないかなと思う、変に創らない方がいいと思うんだか。

  2. ペルドン より
    北・・

    まだ毛がフサフサ・・
    ニキビの名残があった頃・・
    山陰の長い浜を・・
    恋人と歩いた事があった・・
    秋もここまでくると・・人影は消え・・二人だけだった・・
    浜に寄り添うように・・緑濃い松林の丘・・
    風も吹いていないのに・・こちらの心臓は高鳴っていたが・・
    『松鳴を聞こう』
    等と誘い・・松林に向かって・・登り始めた・・あと少しで・・誰も居ない・・念願の松林なのに・・突然・・恐怖に全身が包まれた・・初めて味わった恐怖感で・・体が動かなかった・・
    しばらく・・未練そうに・・松林を眺め・・諦めて・・来た道を戻った・・
    あれは何だったんだろう・・?
    よく振り返ったが・・皆目理由が掴めなかった・・

    随分経って・・北からの月下氷人が・・徘徊する名所だと知った・・
    あのまま・・登ったら・・今頃は・・北の国で・・恋人を女房にして・・
    キイボードを叩いているかも知れない・・・

  3. ブンソン より
    ST さんへ

    > 皇室は国事行為の公務を行うことだけが一般家庭とは違っている…

    と、私も以前はそう考えていましたが、違うようです。天皇の公務というのは現憲法下の規定では曖昧だそうで、むしろ歴史的には祭祀王というべきだと。ぜひこちらをご覧ください。
    斎藤吉久の「誤解だらけの天皇・皇室」

  4. st より
    天皇と皇室

    皇室については憲法と法律で規定されていますが、昭和天皇が亡くなられた折、相続税を一億円納められたと報道されていました、皇室の経費はすべて税金で賄われています、このことで天皇は国民に負い目を感じてられると何かで読んだことがあります、主権在民ですから天皇と皇室の身分は国民に委ねられています、国民一人ひとりが皇室をどう考えるかです、今は皇室は国民にとって日本にとって大変重要で大切なものだと多くの方が思っておられると思います、嫌っている方々からお守りしないといけないと感じてられる方もいるでしょう、国民の胸三寸とも言える、皇室の方々には傲慢さがまったくないのはこういうことを心得ていらっしゃるからだとも言えます、国民が皇室は大切なものだと自覚さえしていれば男系であろうがなかろうがそのほかの問題もどうなろうが国民も皇室の方も安心してこれからもやっていけると思います。

  5. 匿名希望 より
    日本は救いようの無い財政破綻国なんでしょ?

    典型的、官僚コメントですね

    変化を望まず、変化に対する備えもせず、モノ言わぬ(言わせないことが出来る)自国民のみに変化(服従)を求める

    言い古されている言葉だけど、生物にとって最大のリスクは、変化しないことですよ?

    財政破綻云々で、世界最高の日本から脱出するムードを作り出しているのは、ほかならぬ財務省ぢゃないでしたっけ?

    まだ少数派ですが、私の先輩方は定年してから逃げ出してますよ?

コメントを書く

* が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。