2024/11/25 06:30 | by Konan | コメント(0)
VOL.255: トランプ勝利の立役者はパウエル議長?!
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インフレが選挙結果を左右?
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選挙イヤーと言われた今年。政権側に厳しい結果が続きました。最近では米国、日本、英国など記憶に新しいですし、例えばインドでもモディ首相は苦戦しました。
その背景は選挙ごとに違いがあり、例えば日本では直接の引き金は政治資金問題でした。ただ、これだけ政権党に厳しい結果が続いたとすれば、何か共通の要因があるかもしれません。その有力候補が「インフレ・物価高」です。米国は間違いなくそうですし、日本においても、長年デフレ傾向に慣れ親しんだ国民にとり、最近の物価高への抵抗感は根強いと思います。
今回のインフレの主犯はコロナ禍に伴う混乱とロシアのウクライナ侵略の影響です。ただ、例えば米国でFRBが後手に回ってしまった=いわゆるbehind the curve=ことがインフレを加速させたことは否定できません。日本でも、当の日銀は否定していますが、2%の物価上昇に強い拘りを持った黒田前総裁や、交代後に慎重に事態を見極めようとした植田総裁の姿勢が、何某か物価高に影響を与えた可能性があります(検証はされていませんが)。
とても単純化して言えば、中央銀行の政策が物価高を呼び(少なくともその一因となり)、国民が不満を持ち、それが政権党の苦戦や敗戦につながった構図です。「トランプ勝利の立役者はパウエル議長」という訳です。
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なぜ対応が遅れたのか?
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ところで、例えばFRBはなぜbehind the curveになってしまったのか?日本化やデフレ定着への恐れ、それがリーマン危機後に米国でも起きてしまう可能性への恐れが背景です。
この日本化については、少子高齢化が主犯ですが、同罪の共犯者は90年代のバブル経済崩壊と金融危機です。そしてバブル経済生成には、日銀の利上げの遅れが少なくとも部分的に寄与しています。当時独立性を持たなかった日銀を主犯とすることはフェアではありませんが、それでも責任は免れないと思います。
リーマン危機前の信用膨張の背景も様々ありますが、ITバブル崩壊後の景気回復過程で、中国や東欧諸国の供給能力拡大から物価上昇率がさほど高まらなかったこと、従って中央銀行が金融引き締めを加速させなかったことも一因と思います。
ここでもとても単純化して言えば、中央銀行の金融引き締めの遅れ・不十分さが信用膨張を招き、その崩壊がその後続いたデフレ傾向の背景になったという訳です。
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中央銀行の政治責任?
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以上をまとめると、中央銀行は確り金融引き締めを行うべきということになります。そうでないとインフレの芽が出る中で、あるいは信用膨張の芽が出る中で、behind the curveになってしまう恐れがあるからです。
信用膨張の崩壊過程では、日本でも米国でも政権党が苦戦しました。インフレにより政権党が苦戦したことは、冒頭に触れた通りです。
要は、この記事の単純化した図式の中では、中央銀行の政策の失敗が、政治に大きく影響を与えたことになります。
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中央銀行に独立性は必要か?
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ところで、なぜ中央銀行の独立性が大事なのか?よく言われるロジックは「政治は景気拡大を望み、金融引き締めを嫌うので、手遅れになる可能性がある。そうならないよう、政治から離れた人たちに金融政策を委ねる方が、結果的に国民に良い状況をもたらす賢い選択である」でしょうか。
ところが、実際にはインフレや信用膨張の崩壊で打撃を受けるのは、政権サイドの政治家です。もし政治家がこのことに気付けば、政治と中央銀行は同じ船に乗ることになります。そうであると、独立性の根拠が崩れます。
「政治家はそこまで賢くない」との見方も無論成り立ちます。そうであれば、中央銀行の独立性は引き続き有用です。しかし、更に踏み込むと、政治家が強く反引き締め政策を望むなら、中央銀行法を改正することも不可能ではありません。トルコでは暫く前に、中銀総裁更迭の形で似たことが起きました。第二次安倍政権発足過程では、日銀法改正というアジェンダが大きな圧力となりました。トランプ2.0では、FRB独立性剥奪懸念が云々されます。要は、その気になれば、政治家は中央銀行の独立性を奪う選択が可能ということです。
まとめると、「政治家と中央銀行は同じ船なので独立性は不要」ないし「全く違う船なので政治家は中央銀行の独立性を奪いにかかる」の両極端な二極の構図になり、いずれにしても中央銀行の独立性は消え失せます。
選挙イヤーにおける選挙結果、そしてトランプ2.0の政策が、中央銀行の独立性に関する議論を呼び起こしていく予感がします。
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冷たいSaltさん?
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先週、高畑充希さんの結婚が発表されました。彼女のファンだった私のロスを心配して、Saltさんがメッセージを送ってくれました。
そこまでは良かったのですが、最近、ある韓国女優(全く有名でありませんが)に乗り換えていたので、「大丈夫です」と返し、この女優のインスタグラムの映像・写真を送りました。
それをSaltさんは完全に無視。遺恨を残す結末となりました(苦笑)。
今回はこの辺で。
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