2024/02/12 06:30 | by Konan | コメント(0)
Vol.223: 小噺・内田副総裁
「仮にマイナス金利を解除しても、その後にどんどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していくことになる」
しかし、これは1月23日の植田総裁記者会見における以下の発言と全く同じ内容で、単にわかりやすく噛み砕いただけです。
「大きな不連続性が発生するような政策運営は避けられる」
実際、1月29日のひとり言では、「マイナス金利を大きなプラス金利に変更したり、長期金利が1%を大きく超えたりするような変更は考えていない」と解説しています。
今回、以下の3点を教訓として感じました。
・世間、とくにマスコミや市場関係者は、植田総裁よりも、日銀生え抜きで、長く金融政策の中核的な仕事に携わり、知恵者としても有名な内田副総裁に注目している。
・今後の微妙な展開の中で、日銀のコミュニケーション能力が一段と問われる。上記のようなちょっとした言い回しの違いが、大きな受け止め方の違いを生み得る。
・私やSaltさんを含めて、解説者の能力も問われる。植田総裁発言の時に正確に解説できていたか、見つめ直す必要がある。
今回はこの辺で。
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