2021/12/27 06:30 | by Konan | コメント(0)
Vol.137: 月例経済報告と年末挨拶
今年もあと5日。今回は21日公表の内閣府月例経済報告を紹介します。基調判断が上方修正されました。
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現状:基調判断上方修正
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先月の「引き続き持ち直しの動きに弱さがみられる」が、すっきりと「このところ持ち直しの動きがみられる」に上方修正されました。需要項目では、個人消費が先月の「一部に弱さが残るものの、持ち直しの動きがみられる」から「このところ持ち直している」に上方修正、他方で設備投資は先月の「持ち直している」から「持ち直しに足踏みがみられる」に下方修正です(この他、住宅建設が微修正されています)。街には人が溢れ飲食店も混雑、通勤電車も混んでいます。そうした最近の変化を素直に反映させた修正と思います。
・基調:景気は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が徐々に緩和される中で、このところ持ち直しの動きがみられる
・個人消費:このところ持ち直している
・設備投資:持ち直しに足踏みがみられる
・住宅建設:おおむね横ばいとなっている
・公共投資:高水準にあるものの、このところ弱含んでいる
・輸出:おおむね横ばいとなっている
・輸入:このところ弱含んでいる
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先行き:判断維持
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先行きの基調判断は、「変異株」という言葉が挿入されたほかは先月と同じです。
・基調:経済社会活動が正常化に向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待される。ただし、供給面での制約や原材料価格の動向による下振れリスクに十分注意する必要がある。また、変異株をはじめ感染症による内外経済への影響や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある
・個人消費:経済社会活動が正常化に向かう中で、持ち直しが続くことが期待される
・設備投資:企業収益の改善等を背景に、持ち直しに向かうことが期待される
・住宅建設:当面、横ばいで推移していくと見込まれる
・公共投資:弱含みで推移していくことが見込まれるものの、次第に補正予算の効果の発現が期待される
・輸出:海外経済が改善するなかで、持ち直していくことが期待される。ただし、供給面での制約や海外経済の動向による下振れリスクに注意する必要がある
・輸入:経済社会活動が正常化に向かう中で、次第に持ち直していくことが期待される。ただし、供給面での制約などによる下振れリスクに注意する必要がある
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年末ご挨拶
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今年もコロナに振り回されながら、あっと言う間に過ぎました。国内では総理が交代し、オリンピック・パラリンピックが開催されました。海外では米中対立が激化し、それに他の国や地域が巻き込まれ、そうした中でロシア、トルコ、イランなどが不気味な動きを続けました。経済面では本当に久し振りにインフレが課題として浮上しました。
2022年については改めて書こうと思いますが、米国中間選挙、中国共産党大会、日本の参院選を政治面での軸としながら、コロナ、インフレが話題になり続けると思います。余りに在り来たりですが、今年のことから大きく踏み出す発想はなかなか出ないですね…
新ひとり言開始時は月2回と思っていましたが、結局最近は毎週書いています。JDさん、Saltさん、永田町さんに比べインパクトが小さく細々と続けている感じですが、懸案の無料メルマガ化を含め追々考えたいと思います。
本年一年大変お世話になりました。来年もよろしくお願いします。穏やかな年末年始をお迎えください。
来年は1月10日スタートにします。
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