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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2021/09/20 06:30  | by Konan |  コメント(0)

Vol.123: ひっそりと…


今回は眞子さまご結婚で話題の皇室を取り上げます。炎上すると困るので(笑)目立たぬタイトルにしました。自民党総裁選で話題の「女系天皇」に焦点を当てます。最初に断っておくと、私は皇室廃止論者ではありません。天皇制が継続されることが前提の内容です。

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一方で:多様性と調和
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東京オリンピック・パラリンピックの基本コンセプトの1つは「多様性と調和」でした。男子と女子、オリンピックとパラリンピックという大枠での「峻別」は引続き確りと維持されています。しかし、LGTBQ選手の登場や活躍で話題になったように、男女の境界は揺らぎ始めています。まして男性・女性というだけで差別や優劣付けを行うことは許容されません。森さんの辞任はその象徴例でした。

世論調査でも、7割を超える国民が女性天皇のみならず女系天皇を支持します。この調査は1年以上前のものなので、オリンピック・パラリンピック開催の効果があったとすれば、支持率は更に上昇しているかもしれません。

この延長線上で考えると、女系天皇の否定は時流に合わないことになります。

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他方で:科学の進歩
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科学は日々進歩しています。技術的には、男子天皇の精子があれば、遺伝子操作も行うことで男子の子供を産むことも可能になりつつある(あるいは既に可能である)と思います。クローン技術が更に確立していけば、精子すら必要ありません。

女性天皇や女系天皇の可否が議論される背景は、「多様性」など理念的問題というより、今のままでは皇室の存続が危ういとの危機感です。もし科学が進歩し倫理学的な問題も解消されれば、男系での天皇制維持は十分可能になります。

残された問題は、例えば「クローン天皇」が国民に受け入れられるか否かという点になるのでしょうか。

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そのうえで:自民党の不思議
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さて、自民党総裁選では、女系天皇を否定しないと選挙に生き残れない不思議な光景がみられます。保守派の安倍前総理・総裁に嫌われないための必要条件と言われます。

民主党政権下で下野した頃から自民党の右傾化が進んでいます。民主党との差別化を図りたいとの事情もあったのでしょうし、安倍さんへの有力な対抗馬が(石破さんを除き)育たず、小選挙区制の下で安倍さんに好かれることが必須となったこと、同時並行的に派閥の力が衰え党内の「多様性」が失われてきたこと、などが背景でしょうか。また、台頭する中国への対抗が右への意識を強めている面もあるかもしれません。

しかし、世論の7割以上が引続き女系天皇を支持するとした場合、自民党が男系オンリーを貫くことが出来るのか、あるいは得策なのか、疑問が残ります。

また、週刊誌的に言えば、秋篠宮家への風圧が強まる中で愛子さま天皇待望論が強まる可能性もあります。

天皇制が国政の最大の論点となることもないでしょうし、なので自民党も高を括っているのだと思いますが、今後の世論の変化を注意してみていきたいと思います。

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