ブログ記者によるオンライン新聞 グッチーポスト

The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

2019/09/06 05:00  | 米国 |  コメント(4)

米中協議の継続

トランプ氏、中国との協議再開を楽観視-環球時報編集長は疑問視(8月26日付ブルームバーグ)
米中通商交渉チーム、効果的なコミュニケーション維持=中国政府(8月31日付ロイター)
中国、米をWTO提訴-通商交渉の次回会合日程まだ設定できず(9月3日付ロイター)
米中が10月前半にワシントンで貿易協議-今月の予定ずれ込む(9月5日付ブルームバーグ)
中国共産党、10月に重要会議開催 国家統治の近代化など討議(8月31日付ロイター)

9月1日、米国は対中追加関税第4弾の第1陣として中国製品3243品目(1114億ドル相当額)に対し15%の追加関税、中国は米国製品1717品目(原油、大豆、鋼板、化学製品等)に対し5〜10%の追加関税を発動しました。

一方、先週、トランプ大統領は、中国側が米国の通商チームに電話で協議再開を求めてきたと発言。ムニューシン財務長官と劉鶴副首相が話をしているとして、中国との協議を続ける意向を表明しました。

トランプは、「中国は取引を望んでいる」「我々は合意が可能だ」と述べ、関税引き上げの延期についても「あらゆる可能性がある」と発言。ツイッターには「習主席等らの『冷静な解決』を目指す意思に敬意を表する」「習主席は偉大なリーダーだ」「協議は継続している!」と投稿しました。

この数日前(8月23日)には、習近平国家主席を「敵」と呼び、米企業に中国からの撤退を促し、対中追加関税第1~4弾の引き上げを宣言したばかりでしたが、突然にその態度が変わりました。

トランプの上記発言の前には、劉鶴が米国との貿易戦争のエスカレートに反対し、冷静な態度で協議を通じて問題を解決したいと述べていました。トランプの言動の変化は、この発言を念頭に置いたもののように見えます。

もっとも、トランプの「中国側が米国の通商チームに電話で協議再開を求めてきた」との発言については、中国外交部の報道官は、米中の高官の間で電話協議があったとは聞いていない、と述べています。また、ムニューシンも、中国との協議は続いているとしつつ、トランプが主張する「電話」についてはコメントを避けました。

今週に入ると、9月1日の米国による追加関税発動に対し、中国商務省がWTOに提訴すると発表しました。

続いて、ムニューシンとライトハイザーUSTR代表が劉鶴と電話会談を行い、9月初めに予定していた閣僚級協議を10月初めに開催することで一致しました。

トランプの発言が二転三転するのは見慣れた光景ですが、その思考過程と現時点での考え方はどうなっているのか。今後、米中はどのように対応するのか。4中全会開催決定など、中国国内の動向を踏まえつつ、現時点での見通しを解説します。

※ここから先はメルマガで解説します。アウトラインは以下のとおりです。

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米中協議の継続
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●トランプの思考過程
●中国の対応
●米中協議の見通し

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あとがき
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マクロン仏大統領がブラジル大統領を批判、今度は妻への「無礼」発言で(8月27日付BBC)

今回もサミットネタです。ボルソナロ大統領とマクロン大統領はアマゾンの火災をめぐって対立しましたが、ボルソナロの低俗なジョークにマクロンが付き合わされる羽目になりました。

滅茶苦茶で馬鹿げているように見えますが、トランプ大統領に象徴される「SNS政治」の時代では、こうしたTVショーのような振る舞いもリーダーの人気につながる可能性があります。もっとも、ボルソナロ自身の支持率は急落しており、アマゾンの件も、一部ではウケが良いようですが、全体としては不支持が上回っています。

トランプの勝利以降、政策や思想よりも、ツイッターでアピールする人間味やフェイクニュースの横行が選挙を支配する時代になった、と強調されるようになっています。たしかにインドやインドネシアの選挙を見ても、その傾向は顕著に表れています。しかし、個人的には、こうしたトレンドもどこかで転換点を迎えるだろうし、これだけ変化が激しい現代においては、それも案外遠い将来ではないような気もしています。

また、マクロンについては、G7サミットで自身のこだわりを前面に出したことについて、私は前回の記事で肯定的に評価しましたが、その後、さる外交のインナーサークルの友人から、スタンドプレーが過ぎるので、厳しい評価も聞かれた、との連絡がありました。

たしかにあれだけ不意打ちをされると、他の国々にとっては大迷惑だったでしょう。自分本位のパフォーマンスだったという面も否めません。結果が出れば良いのでしょうが、アマゾンについては前述のとおりブラジルの反感を買いました。

私もちょっと歯切れよく書きすぎたかもしれません。ただメディア受けが良かったのは事実です。フランス国内ではマクロンの支持率が上がっています。大国意識の強いフランス人には好まれそうです。

何にせよ、こうしたパフォーマンスの評価については、見る角度や立場によっても色々な見方があります。皆さんからもいろいろご意見をいただければと思います。

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4 comments on “米中協議の継続
  1. KB より:
    演出の賞味期限

    考えるきっかけが沢山なメルマガでした。
    演出をしてまでも「目先の利益(大統領選に勝つ)」をとることは大切なのか?とか、やはり「結果が全て」で大統領にならないと意味はないから、目先できうる限りのことを全力でやるのがいいのか?あるいは、デカップリング後の米国の国益等は「今」は知ったこっちゃないこと、なのか?(でもその時々の大統領が考えなかったら誰が考えて行動するのか?)など・・・
    トランプの言動や、それを支える側近たちの動きを見ていると、彼らの仕事の「スパン」や政治家が本来持つべき「目線(の高さ)」って何なんだろうか?と頭の中が収拾がつかなくなりました(笑)しかし、メルマガの最後を読むとかなり恐ろしい気がしてきます…

  2. 那須の山奥の兄ちゃん より:
    いつもありがとうございます

    JDさんのメルマガは考え方の修正、アップデートに大変役立っています。

    私もトランプの考え方は基本的に変わりがないと思っています。

    その考え方の基本は
    行き過ぎたグローバリズムの修正であり
    その根幹は岩盤支持層の白人層の失業、あるいは失業の危機に瀕している人の意見と考えています。

    つまり、他人の技術を盗用し
    安物を輸出して隆盛した国々の排除にあると思っています

    その対象国が攻撃の対象になっている
    とは思っています

    また、安全保障でも
    パックスアメリカーナの終焉によって
    アメリカの軍事予算の削減

    これがトランプの出口戦略だと思っています
    はっきりいえば
    枝葉末節には思い付きやデタラメがまかり通っていると
    思いますし、
    いい加減にしろよ
    と思うことも多々ですが(笑)

    これで考えていくと
    何を言い出すのかは
    なんとなくわかってきます

    また
    トランプは
    目の前に起こっている状況に
    強く、誰でもこの性質はあると思いますが
    影響されると思います

    誰でもあることなので
    そのことはあまり多くの非難対象には
    ならないのではないかな
    なんて思ったりもします
    ただし、大統領としての礼節はかけるよね
    とは思いますけど(笑)

    こう考えていくと
    なんとなく
    こんどは何を言い出すか
    なんとなく
    わかるのですが
    グリーンランドの件だけは
    何を言っているのか
    コイツは
    と思ったのが印象的でした(笑)
    解説によって氷解しました

    ありがとうございます。

  3. china より:
    トランプのツイッター

    トランプのツイッターは面白いので見始めるとハマっちゃうんですけど、おっしゃるようにこれだけを見ていると振り回されてしまうので、「一歩下がった目線で読むこと」と「相手方の主張をきちんと確認すること」などを最近は気をつけるようにしています。ツイートに限らず、トランプの言動全般において言えることですね。
    こと、中国に関しては演出かな?という疑惑を持ち始めてからは、中国関連の発言を目にするたび、「思うように話が進んでいないのかな?」と思うようになりましたし、トランプが「中国は取引を望んでいる」と連発するたびに、「ああ、本当にディールしたいんだな、この人。」としか思えなくなりました。

    ツイッターと言えば、トランプが5日朝に投稿したツイートが(「Really Good Jobs Numbers!」)雇用関連のフライングツイートではないか、とちょっと話題になっていました。ただこのツイート、6日の雇用統計の事ではなく5日のADP雇用統計の事を指しているのではないか、というあたりで落ち着いているようですが、2018年6月にも雇用統計のほのめかしツイートでやらかしていますからね。恐ろしい男です。

    香港に関してはJDさんが分析されていたように、逃亡犯条例改正案の撤回カードを切ってきましたね。でも大事なのはここからですよね。このカードだけで民衆が納得し、デモが収まるのか・・(どうも納得してないっぽい・・。)。9月3日の国務院情報室の会見では、平和的なデモであれば容認する旨の発言がありましたが、それ以外の部分では香港は中国の特別行政区である、という強い主張を感じたので、このまますんなりとは行かなさそうだなと思いました。これ以上デモが過激化しないことを願うばかりです。

    マクロンと言えば、トランプが9月4日の記者会見でイランの件について、「マクロンの関与に感謝はしているが、マクロンを通じて取引をするつもりはない、直接取引する、助けてくれる人は他にもいる(とここで突然、日本と安倍首相の名前が登場。(笑))。」などと言っていましたね。G7でのサプライズも含めトランプ的には「感謝」と「余計なお世話」の両方の気持ちを彼に対して抱いているのかなと思いました。
    でもイランの核合意維持のために金融支援策を提示するなど積極的に動いていますし、多少のスタンドプレーがあったとしても、最終的にそれが皆のためになる事であれば、そこは評価されても良いのかなと思います。

  4. 健太 より:
    アメリカ

     アメリカの支那外交の最終到達地点をどのように想定しているだろうか?
    トランプ大統領はアメリカの一部だと思うが、20世紀初頭以降のアメリカの支那外交が大きく変更されたとすると、いったい何がアメリカにそのような判断をさせたのか?
     1990年代アメリカは我が国経済をつぶす方針をとったと思うが、基本としては同盟国国内の事だったと思う。
     
     韓国問題は明治以降の我が国に朝鮮政策の変更をもたらす要素があり、一大事で、この先のいろいろな負担を考えると、ちょっとねえ、暢気すぎると思う。
     明治以降我が国は貧しくなっていったが、その大本は朝鮮に援助したと事です、、なぜ援助したかというと、安全保障問題だった。それが昭和の初めのぞっとするような貧しさをもたらし、東北の少女の身売りとなった。そして、いろいろな要素があり、依然と完全なる解明がされていない昭和の動乱と。最終的な対米戦争でしょう。いろいろ取り除くと、アメリカとなぜ戦争をしたのか、さっぱりわからない。あとづけはいろいろあるけれども。
     アメリカのアジア政策の根本は、通商によるアメリカの利益追求のみとみるなら、我が国の位置はどこへ行くのか?アジアの代貸しとしての位置が我が国の位置だろうか?
     韓国問題で戦後の自民党政権の基盤が失われたと判断している。
    日ソ中立条約を破棄したように、なぜわが国は韓国が破棄したとして行動しないのか不思議でならない。今回のいきさつで、これほど多くの人が朝鮮に篭絡されていたとは、とにかく驚いている。程度を越している。

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