2025/07/06 23:00 | 先週のマーケット | コメント(0)
先週のマーケット(6月30日~7月4日)
先週の米国市場は金曜日の独立記念日のため休場、木曜日が債券市場が半日取引、というスケジュールで、連休を控えたマーケットは参加者も限られ閑散とした印象となりました。実際、全米で過去最多の7,220万人が移動予定ということで、休暇を控えた米国人はマーケットどころではないのでしょう。そんな状況の米国市場は閑散に売りなしとの格言通り、S&P500とナスダックが最高値を更新して先週を終了。
トランプ大統領の剛腕で議会を通過した積極財政法案「大きくて美しい法案(One Big Beautiful Bill Act)」と、事前予想を覆した強い6月雇用統計が、マーケットに大きなサプライズとなった模様。俄かに強まっていた7月利下げ期待は、この強い雇用統計結果によって後退しましたが、良い経済指標そのまま受け止め株高、悪い経済指標は利下げ期待が高まるので株高、という都合のいい市場環境がお構いなしに米国株の上昇を支えている模様。次なる注目はインフレ指標と7月9日に期限を迎える相互関税の上乗せ部分の扱いがどうなるのかでしょう。
一方で、7月に入った東京市場で日本株は下落からのスタートとなっています。
注目は日米通商交渉ですが、日本が世界で一番交渉で遅れているのではないかと思うような展開。トランプ大統領も、日本は30%や35%あるいはわれわれが決める数字の関税を課すことになるだろうと発言。トランプ大統領が名指しで批判するのは日本との交渉に本腰を入れてきている証拠でもあるわけですが、日米関税交渉が明らかに暗礁に乗り上げており、主要国のうち日本だけゼロ回答で重い関税負担が目の前に迫ってきています。
いずれにせよ、7月上旬にはこのあたりも見えてくると思うので結果を待ちたいところです。重い関税が残った場合は日銀の利上げが頓挫する可能性も高く、円売りが進むことも想定されます。正直トランプ大統領と日本の交渉次第なので読みきれないところではあるものの、最悪の関税率は概ね見えており、海外株が堅調な推移をする中で日本だけが下げ続けることも考えづらく、円売りが日本株を支えるといった展開もあり得るでしょう。
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