2011/01/24 00:00 | by Konan | コメント(1)
Vol.72: 新年特集(その4、日本経済)
新年特集の4回目、日本経済です。去年の新年特集では、金融政策、財政政策、成長戦略などに分け詳しく説明しましたが、今年は1回で簡略に。
昨年暮れの忘年会シーズン、「客の入りが去年に比べ断然に良い」「久しぶりにタクシーがつかまらなかった」という話しを聞きました。リーマンショック後、緊縮が2年以上にわたり続いてきましたが、節約疲れを一時だけでも忘れようという動きが出てきた証拠とと理解しました。
ただ、日本経済は海外経済に大きく左右されるため、結局のところ、その見通しは海外がどうなるかという話しに収斂してしまいます。前回取り上げたように、この面で余り明るい展望を持てない以上、日本経済も「冴えない」とみます。
日本経済をみるうえでのポイントは、「潜在成長率が極めて低い、低体温経済である」という点です。「平均+1%成長、よくて+2%少々、海外ショックが加わるとマイナス成長」という枠から外れる余地はありません。また、更なる金融政策緩和や財政拡張の余地も乏しいので、政策効果の議論も余り意味をもちません。
そうした中で「なぜ円高なのか」に話題は集中し勝ちです。これも結局のところ、米ドルとユーロは恐くて買えない、人民元は自由に買えないということの、必然的な帰結です。
報道的には、「円相場」「日銀の信認」「政局と財政」「成長戦略」と話題には事欠きませんが、内実は、上記の通りの面白みの無い1年を予想しています。
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若い侍女達に・・
『波乱万丈を求めてはいけません。
平凡でも・・十分、波乱万丈なんですから』