2011/11/07 00:00 | by Konan | コメント(1)
Vol.113: 日銀展望レポート
このレポートは、まず「もっとも蓋然性が高いとみられる見通し」を示し、次に「それは外れるかもしれない。外れるとすればどのような要因によるものか」という見通しの不確実性を示し、そして最後に金融政策運営方針を示すという構造になっています。
ただ、政策委員会メンバーの見通しを数字でみると、実質経済成長率については、3か月前(7月)時点で2012年度+2.9%だった予想が今回は+2.2%と下方修正されており、2013年度は+1.5%と、2012年度対比成長率が下がる見通しです。物価(消費者物価)についても、来年度+0.1%上昇と、7月時点見通し(+0.7%)対比下方修正です。要は文章表現で読み取れるイメージに比べ、数字は弱気と読むこともできます。
そして金融政策運営については、「日本経済がデフレから脱却し、物価安定のもとでの持続的成長経路に復帰するために、包括的な金融緩和政策を通じた強力な金融緩和の推進、金融市場の安定確保、成長基盤の強化の支援という3つの措置を通じて、中央銀行としての貢献を粘り強く続けていく」との方針を示しています。
紹介は以上です。米国や欧州情勢、あるいは新興国のリスクなど、もう少し踏み込んだ分析が欲しかった印象ですが、いかがでしょうか?なお、それはそれとして、このレポートの良さは様々なグラフが掲載されていることです。お時間があるとき、是非図表を眺めてみられることをお勧めします。
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One comment on “Vol.113: 日銀展望レポート”
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>>米国や欧州情勢、あるいは新興国のリスク
それは・・
部外秘のレポートがあるのでは・・・