2022/06/27 06:30 | by Konan | コメント(0)
Vol.157: 内閣府月例経済報告
早くも酷暑。7月が心配になります。今回は淡々と20日公表の内閣府月例経済報告を紹介します。
***********
現状判断は不変
***********
先月上方修正された景気の現状判断は、今月は不変でした。報道、あるいは参議院議員選挙における各党の訴えをみると、物価高が大きく取り上げられ、経済を圧迫している印象を受けます。このこと自体はまさにその通りです。他方で、最早コロナのことを忘れたかのように飲み会が増えています。在宅勤務を取り止める企業も増加しているようです。人の流れが活況を生む面もあります。
恐らく現時点では、後者の勢いが勝っている状況と思います。賃金がなかなか上がらない中での物価高なので、徐々に前者の深刻さが前面に出てくる可能性が大きいと思いますが、この時点での「持ち直しの動きがみられる」との判断は、あながち間違いではないと思います。
・基調:景気は、持ち直しの動きがみられる
・個人消費:持ち直しの動きがみられる
・設備投資:持ち直しの動きがみられる
・住宅建設:底堅い動きとなっている
・公共投資:このところ底堅い動きとなっている
・輸出:おおむね横ばいとなっている
***********
先行きは霧の中
***********
先行きは不安材料満載。先月に続き下振れリスクが強調されました。あえて言えば、リスクからコロナが消えたことが前向きの変化でしょうか。
・基調:感染対策に万全を期し、経済社会活動の正常化が進む中で、各種政策の効果もあって、景気が持ち直していくことが期待される。ただし、ウクライナ情勢の長期化や中国における経済活動の抑制の影響などが懸念される中での原材料価格の上昇や供給面での制約に加え、金融資本市場の変動等による下振れリスクに十分注意する必要がある。
・個人消費:感染対策に万全を期し、経済社会活動の正常化が進む中で、持ち直していくことが期待される
・設備投資:企業収益の改善等を背景に、持ち直し傾向が続くことが期待される
・住宅建設:底堅く推移していくと見込まれる
・公共投資:補正予算の効果もあって、底堅く推移していくことが見込まれる
・輸出:欧米経済の改善等を背景に、持ち直していくことが期待される。ただし、中国における経済活動の抑制の影響が懸念される中で、供給面での制約等による下振れリスクに注意する必要がある
***********
あとがき
***********
本当は来月からの毎週化を目指していましたが、仕事面で思わぬ展開が続き、その余裕がなかなか生まれません。当面は月2、3回のペースを続けます。
また、ウクライナ情勢は膠着状態が続き、米国最高裁の判決でリベラル色が大きく後退し、日本の選挙戦ですでに自公と維新の勝利が見えている、個人的にもスッキリとしない状況が続きます。JDさんや永田町さんの解説と、Saltさんの食レポ(?!)を楽しみに、暑い夏を凌いでいこうと思います。今回はこの辺で。
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。