この度、来月8月から連載を再開することになりました。よろしくお願いします。

前回最後の執筆は、2013年12月。もう4年半以上も前になります。この間の最大の変化は、最近公の世界を引退し、民間企業で働き始めたこと。プロフィールも元官僚になりました。

再開のきっかけはふたつ。まず、久し振りに書いてみたくなったこと。以前連載した際は、毎週一回の執筆が時には辛く、良いアイディアが浮かばなかったり、書きなぐりになってしまうこともありました。また、何人かの官僚がSNS上で一種の暴言を吐く事件が続き、締め付けがきつくなったことも事実です。そうした事情もあって連載を終了しましたが、時が経ち、民の世界に入り、新たな気持ちで書いてみたくなりました。

もうひとつは、暫く前ぐっちーのブログの中で、読者の方には日本経済への関心をお持ちの方が少なからずいらっしゃることを再認識したこと。ぐっちー自身は、地方再生を除き日本経済に余り関心が無いようなので、彼の代わりに書いてみようと思った次第です。

次に、最初から言い訳をしておきます。

まず、以前の執筆時は、国家公務員法上の守秘義務違反を疑われないよう細心の注意を払いました。そうは言っても、公の世界の場の雰囲気を踏まえて書いたので、公約数的な公の見方を大きく外すことはなかったと思います。今回は、公を離れての執筆ですので、解釈が公式見解とずれてくる可能性も大きくなります。

また、読者の皆さんにすぐにお役に立つ内容にはなりません。何か経済指標が出たら即座に解説というのが、とくに投資をされている読者の方には最も役立つのでしょうが、そうしたことは目指しません。むしろ、ぐっちーが有料メルマガで毎週丹念に米国経済指標を追う姿を真似して、日本の金融、経済にまつわる数字を少しじっくり追ってみることを心掛けたいと思います。

執筆頻度も、前回比減らします。前回は週刊ペースを維持しました。今回は、月2回ペースとします。具体的には、余程の事情がなければ、第1月曜日と第3月曜日の月2回を執筆日とします。そして、第1月曜日は、前月に出た2つの「公式見解」を紹介します。具体的には、内閣府の月例経済報告と、日銀の金融政策決定会合です。

前者は、政府の景気に関する公式見解で、毎月中旬の終わり頃に出ます。内閣府はGDP統計を作成するので、その見方はGDPの各需要動向を丹念に追う形となっています。また景気動向指数も作っていて、これで景気の山や谷を判断します。

後者は、日銀の公式見解です。日銀は数年前から金融政策決定会合の回数を減らし、年8回とやや中途半端にみえる回数ですが、米国や欧州の中央銀行も同様に年8回です。この8回のうち、1月、4月、7月、10月には「経済・物価情勢の展望（展望レポート）」という詳細なレポートも併せて公表される一方、その他4回は、割とあっさりと景気に関する見方と金融政策の方針が簡潔に示されます。無論、仮に政策変更があれば、詳細な内容になります。

第3月曜日は、その時々で何かテーマをみつけ、書いてみます。連載になるかもしれませんが、前回（週刊）と違い執筆頻度が少ないので、極力2回以内で書き終えるよう努めます。

ただ、再開最初の8月、9月については、丁度7月31日に日銀の金融政策決定会合が開催され、展望レポートも公表されます。また、報道によると、今回は物価に関する何らかの点検が行われるかもしれません。このため、8月は第1、第3月曜日の2回を使い、日銀の現在の金融政策方針、景気に関する見方を少し丹念に紹介しようと思います。そして、9月第1月曜日に、8月の内閣府月例経済報告を紹介します。9月第3月曜日には、何かテーマを探して取り上げます。

このような感じで始めてみようと思います。よろしくお願いします。次回、8月6日（月）に。