2012/08/27 00:00 | by Konan | コメント(3)
Vol.155: 野田総理は独裁者か
まず、一般論、あるいは筋論として、独裁者論には正しさがあると思います。独裁者論の背景は、ナチスドイツが、当初の選挙公約などお構い無しに独裁を強め、野党を放逐し、外国を侵略し、第二次大戦を引き起こしたこととの対比で、「消費税を引き上げない」マニフェストを用いて3年前の総選挙で政権を奪取した民主党が、主張を変え、数に任せて消費税引上げ法案を通そうとした点にあると思います。要は「嘘つき」と「数に任せる」点で、ヒトラーと野田総理が似ているとの構図です。
そのうえで、私個人として余り野田総理を独裁者と感じていないことも事実です。ひとつには、人柄があまり独裁的に見えない点もありますが、主な理由は以下の通りです。
なので、今回のことで「嘘をつかれた」との感じを殆ど持たない、従って独裁的とも思わないというのが私の思考回路です。マニフェストを信じて民主党に投票された方、あるいはマニフェストに反対して民主以外の政党に投票された方ほど、「野田独裁者」論に共感されると思いますが、私や私と似た投票行動をとった方にとり余りピンと来ないというのが、正直なところでしょうか。
以上はある種の水掛け論です。むしろ大事なのは、近々あるであろう総選挙において、民主、維新の会、自民などの政党がどのような公約を掲げるか、そしてその中でとくにどの点が「4年間拘束力を持ち、その変更は解散総選挙に値する」ものとして強調されるかという点と思います。次の選挙では、維新の会ですら、単独過半数確保は容易で無いと思います。そうなると、いきなり政権を組む合従連衡の段階で、どのような政策合意を行うかが問われます。例えば消費税について、「引き上げ維持」「撤回」「引き上げるが地方税化」などの選択が求められます。この論点で、単に政権に加わりたいがために選挙での主張を変えることは、流石に許されないように思います。私も次の総選挙では、真面目に主要政党の公約・マニフェストを読んで考えてみたいと思います。
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3 comments on “Vol.155: 野田総理は独裁者か”
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もつと・・
怖いものがある・・
独裁・・
昨日・・今日・・始まったのではない・・
歴史の始まりから・・
洞穴の中でも・・独裁あったろう・・
王権になっても・・実態は変わらない・・
民主主義国家は・・歴史の新参者・・
これが・・継続するか・・
実の処・・分からない・・
民主主義的手法で・・選ばれても・・
ある朝・・突然・・独裁面・・
変心・・変身・・
国民が・・口を開けても・・選挙・・まだ・・リセットがある・・
で・・
その方・・独裁者か・?
いえ・・中世ヨーロッパ評判の・・「阿呆船」船長・・
ただ・・
船長無能なら・・
伊太利亜豪華船・・岩礁事故・・まだ・・真新しい・・
独裁者でなくても・・
無能なかじ取り・・
独裁者よりも・・怖いのであります・・
この世は・・
海図にない・・岩礁ばかり・・・
自分も前回の選挙では民主党に投票しましたがマニフェストは見た記憶はありません
一度小沢一郎なる人物に総理大臣をさせてみたかったのが唯一の理由でした
なので今はとにかく早く解散をと思っています。
今回はできれば議員の総取替えなんてできないかな何ぞと一人考えるだけで・・
大阪の方で騒いでる人もあてになるのかどうか・・
ぐっちーさんkonanさん立候補しませんか~~
私も、konanさんとほぼ同じで、独裁者とは感じていません。 民主党政権が誕生してからの二人の首相は、日本を大混乱に陥れましたが、3人目の野田さんは、現実を踏まえた実務家の印象が強いです。
海外からは、「日本は消費税の増税ができない」と思われていたので、「増税できそうだ」と認識を改めてもらう効果があったのではないでしょうか。 日本においては、政治改革と行政改革の流れを止めることはできないでしょうし、ソフトランディングするか、ハードランディングするか。。。 その違いは大きいですよね。
それと、欧米を始めとする海外の公的機関やメディアも、発信者のバイアスがかかっているので、主張を、そのまま鵜呑みにしないほうがいいかもしれませんね。 日本は、大陸型の国々とは違いますので、そういった国々の思惑に左右されないことも肝要かと思います。
ユーロ危機に対するIMFの支援にしても、実際には日本がキーパーソン。 日本の助けが必要でありながら、その一方で、「日本はアメリカの属国である」等々言われるのですから、「何をいってんだか。。。」と失笑してしまいます。
現在のシリアの内戦状態が当初から予想されていたように、国連は、重要案件において、まったく機能しなくなっています。 イザというときに、必ずといってよいほど、大国同士の国益と思惑が激突して、身動きが取れない状況ですよね。 アメリカの大統領選挙の行方も気になります。