2011/02/07 00:00 | by Konan | コメント(1)
Vol.74: 新年特集(その6、日本の「未来」)
新年特集の6回目、「日本はどうなるの?」というお題で雑感を。週刊朝日2011年1月7-14日号に「勝てる国、ニッポン」という記事が掲載されました。「ニューヨーク証券取引所”内部資料”が示す」という見出しで、日本が今でも勝ち組国家であるとの認識が示されていました。また、ぐっちーも良く日本の良さを題材の記事やブログを書いています。他方、成長戦略のような話しになると、「日本はもう駄目」という認識が強いことも事実と思います。私もこれまでその種の主張をしてきました。
この問題には3つの観点があると思っています。
第1に、中国に抜かれたとは言え、引続き世界第3位の経済大国です。そして中国と異なり自由を持っています。世界に誇れる独自の文化を持っています。きめ細かいサービス、高い技術力など、他国の追随を許さない面も多くあります。力のある企業はそうした力を既に十分発揮しています。あるいはアニメに代表されるように、海外への浸透度が高まっています。そうした意味で、悲観一辺倒はおかしな話しであり、自信を持つ必要があります。
第2は世代間の意識の違いです。日本はもう駄目という意見の背景に、「今の若者はけしからん!」という意識があると思います。ノーベル賞の受賞が連続しましたが、必ず「最近若い学者は海外に行きたがらない」といった記事が付随して報道されます。また、企業関係者に聞くと、若手(とくに男性)が海外赴任を嫌がる現象は嘘ではないようです。あるいは、外国人の採用が増え、実際に日本人以上に高い機能度を発揮しています。こうした事象をみると、ぐっちーや私のように50歳を越えた世代は「情けない、日本は大丈夫か?」と感じてしまいます。ただ、例えば共通一次試験の一期生だったぐっちーや私の世代は、就職した頃「若いやつは役に立たない」と先入観丸出しで非難されました。要は今の若い世代がどうなのか、30歳近く離れてしまうと、正当に評価できなくなってしまうような気がします。
第3は、これまで何度か書いたように、官の人間として、人口が減少しトータルのGDPが落ち、世界における位置が落ちていくことは極めて寂しく感じます。1人当たりGDPは維持され、あるいは更に上昇するかもしれません。要は個人としての経済的な幸福度はそう変わらないのかもしれません。ただ、「中国世界2位」ではないですが、必ず総GDPが意識され物事が語られる側面が存在します。必ずしも外交的な力が強くない日本として、経済力の維持は発言力の維持と直結しかねません。その意味で、成長の問題への拘りは捨てたくないと思っています。
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One comment on “Vol.74: 新年特集(その6、日本の「未来」)”
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ご了承のうえ、ご利用ください。
「英国の階級社会」・・なる本・・
気の毒な程・・
食事のマナーに気を使い・・信号を守り・・法令順守する・・中産階級・・
上流社会と下流社会は・・同一・・それらを・・一切無視する・・
われらのにっぽん・・典型的な中流社会・国家・・米国や中国は・・上流
社会・国家・・
中産階級国家を守っている限り・・
世界は貴方の物・・
古代エジプトの文章で・・
『今の若い者を理解出来ない』
とあったそうな・・うまく出来たジャークだとしても・・
この科白・・
洞窟時代にも・・画で・・表現されているかも・・知れない・・
でありますから・・
ここは・・肩をすくめて・・御仕舞い・・
人口増加万能論・・肩をすくめる・・・