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The Gucci Post [世界情勢・政治・経済金融 × プロフェッショナル]

2012/01/16 00:00  | by Konan |  コメント(2)

Vol.123: 新年特集〜その3(日本経済)


今回は日本経済について、簡単に触れてみたいと思います。

今年の日本経済の基本的な姿は、大震災からの復興需要によりある程度の底上げは期待できるが、海外経済の動向次第で上にも下にも振れ易いということと思います。

日本経済の基礎力である実質潜在成長率は、1%台半ばと言われます。要は成長しても精々1%少々の伸び。またこうした低体温経済ではデフレもなかなか解消されないのが基本ラインです。復興需要が上乗せされる分はマシですが、欧州経済の帰趨によりその上乗せ分を失いマイナス成長に陥るリスクも無視し得ないという感じでしょうか。

さて、日本経済を占ううえで、為替相場や国債金利の問題は避けて通れません。昨年も、ぐっちーのような少数派を除き「円高で国が亡びる」との声が蔓延し、また、ギリシアやイタリアの例を眺め「日本国債も暴落する」との予言が増え始めています。

為替について言えば、既に対ユーロでは最高値圏ですが、1年を通じ円安よりは円高の可能性が高いとみています。昨年の円高は、米ドル、ユーロ、円、人民元という4大通貨の中で、米欧経済が深刻な状況にあり、人民元は自由化もされていない中、もっとも信頼できる通貨として円が選ばれたことによります。

欧州経済は精々底這い、人民元の自由化は目先無いとなると、米国経済が予想以上の回復とならない限り、投資家は円を選択し続けると考える方が自然です。

国債金利については、以前も書いた通り長い目でみた心配はありますが、今年の上昇は無いと思います。私自身は、国債金利上昇は円の信認が崩壊する時に起きると思っていますので、上記のような円相場見通しの下では、国債金利の見方は自然とこうなります。

あえて注目点を挙げるとすれば、今年最初に書いた政局との関係で、消費税引上げ議論が葬り去らるケースでしょうか。というのは、白川総裁に代表されるように「財政赤字を抱えた日本で国債金利が上昇しないのは、消費税引上げによる財政収支改善余地を残しているから」との見方が根強いからで、こうしたエコノミストの見方の正しさが試されるわけです。

とても簡単ですが以上です。結局、前回書いた海外経済次第ということに尽きそうです。

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2 comments on “Vol.123: 新年特集〜その3(日本経済)
  1. st より
    デフレ

    バブルがはじけ景気が落ち込む中で企業は生き残りの為に原価を下げる為汗と血を流し知恵を出して壮絶なリストラを行った、その結果のデフレだ、デフレがなぜ悪い、日本の実体経済は世界最強だろう、民間が成し遂げたんだ、問題は公務員と財政と原発だ、次の総選挙ではその問題を解決できる議員を選ぶ選挙になるだろう、2012年は維新元年になるだろう。

  2. ベルドン より
    本日晴朗なれど波高し

    伊豪華客船が・・海岸線で横たわっている・・船長は・・乗客を残し・・退船したとか・・海図にない暗礁に・・乗り上げたとか・・
    現代のイタリア経済を・・象徴しているのだろうか・・?
    遥か後方のエーゲ海では・・ギリシャ豪華クルーズ船が・・既に潜水艦に替っているとか・・
    世相を象徴しているのだろうか・・?

    「財政赤字日本で、国債金利が上昇しないのは、消費税引上げによる財政収支改善余地を残しているからだ」
    と殿はのたまわれる・・
    消費税と国債金利は比例する・・と殿は口座から1席ぶたれた・・

    スペインの無敵艦隊も・・怪しい・・
    大日本帝国ではない・・小日本護衛艦隊の命運は・・・???

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