2010/05/03 00:00 | by Konan | コメント(1)
Vol.34: 役員報酬開示
今回は、連休中でもあり、あっさりと。既に実施が決まり、そのうち「誰が!」と話題になることが間違いない、個別の役員報酬開示について感想を述べたいと思います。この3月期以降の上場企業決算において、1人1億円以上の役員報酬が支払われている場合、その個別情報が開示されることになります。経済団体は不快感を示しましたが、担当の金融庁を所管する亀井大臣は「堂々と報酬を受け取ればよいのでは」と全くとりあいませんでした。マスコミも基本的に「庶民の味方」なので、報道面でもそう話題になりませんでした。
さて、報酬については、世界的に金融機関の報酬体系が問題視されており、「報酬体系の歪みにより、妙なインセンティブが働くため、無謀な取引を拡大し、結果的に金融危機を引き起こしてしまった」というコンセンサスが出来上がってきました。とくにサルコジ大統領や選挙目前のブラウン首相が、こうした点を強調しています。この点からみると、亀井大臣の発想もグローバルスタンダードから大きく外れていないようにも見えます。
ただ、私は大変な危うさを感じます。日本のようなある種の村社会、出る杭を打つ文化の中で、「1億円以上開示」と言われ、それでも1億円以上の報酬を払うには、余程の勇気が必要で、結局、かなり抑制されると思います。しかし、どんなに成功しても1億円も貰えない国で、世界を相手にリスクを取って頑張ろうと思うものでしょうか?自分は官の人間なので所詮無縁の話しですが、気概のある企業家、あるいはそれを目指す優秀な若者ほど、日本から流出してしまうことを恐れます。「そんなことを気にする人は、大物ではない」「上場企業では所詮大物は育たない」との反論はあるでしょうが、地位が完全に確立した人を除き、心理的に大きなプレッシャーではないかと感じます。
以前、三原さんが日本に富豪が不在であることを嘆かれていましたが、これを機に「1億円未満で十分」と、益々大人しい日本人になっていくのでしょうか?
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One comment on “Vol.34: 役員報酬開示”
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少し前までは・・
高所得者名は公表され・・それに載っかるのが・・紳士録・・(笑)
いずれにせよ
氏名発表に・・びびるような・・お方は・・一億円以上稼げない・・
累進課税の方が・・恐ろしいのでは・・??・・・