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2010/02/12 21:04  | 諸戸詩乃 |  コメント(0)

諸戸詩乃、15歳のモーツァルト

 前回のアーノンクールからぐっと若返って、今回は要注目の若手ピアニストをご紹介しましょう。
 いま、よく名前を見かける若手ピアニストといえば、EMIから2月10日にCDデビューした小林愛実、14歳。YouTubeで公開された彼女の演奏がかなりの回数視聴されている等といった話題で、クラシックの新人としては大がかりなプロモーション活動が展開されています。
 知名度としてはその小林の影に隠れがちではありますが、ここで皆様にご紹介したいのは、玄人筋を中心に高く評価されているピアニスト、現在16歳の諸戸詩乃(もろと・しの)です。
 諸戸は1993年名古屋生まれ。幾多の著名音楽家を輩出している桐朋学園大学音楽部附属「子供のための音楽教室」で学んだ後、10歳よりピアノを学習するためウィーンに移り住み、15歳の時に飛び級でウィーン音楽・表現芸術大学のピアノ演奏科に入学した逸材。研鑽を積みながらウィーンを中心に演奏活動を行なっているとのことですが、皆様のなかには「どこかで見たことのある娘だな」という方がいらっしゃるかもしれません。2005年に放送されたNHKのテレビ番組「スーパー ピアノ レッスン・モーツァルト編」に、彼女は出演していたのです。諸戸は当時11歳。モーツァルトの「ロンド二長調」を演奏し、名ピアニスト、フィリップ・アントルモンの指導を受けていました。非凡なものを感じさせる演奏で、アントルモンも「とても質の高い演奏」と評価していたのが記憶に残っています。
 そして昨年11月、「モーツァルト:ピアノ・ソナタ集」(カメラータ CMCD-28188)でCDデビュー。将来が楽しみだとは思っていましたが、こんなに早くCDで再会できるとは! アルバムにはモーツァルトのピアノ・ソナタ第 12番ヘ長調K.332(300k)、第13番変ロ長調K.333(315c)、第5番ト長調K.283(189h)と、ロンドニ長調K.485が収められています。
 演奏を聴いてまず魅せられるのは、11歳の演奏の印象と同様の「質の高さ」と、若い感性による演奏の清新さです。収録時は15歳だったということですが、「いかにも天才少女」という演奏ではありません。『レコード芸術』誌では、音楽評論家の濱田滋郎氏が「ほかの早熟ピアニストたちとは、ひと味もふた味も違う。もはや立派な音楽家であると、はっきり言い切れる」と批評していますが、全く同感です。読売、日経等、数々の新聞でも高く評価されていますが、読売新聞に音楽評論家の舩木篤也氏が書いた「奇をてらわず、それでいて創意に満ちている」という批評は、諸戸のモーツァルトの魅力を的確に表現していると思います。某有名評論家は、某有名ピアニストが弾く「思考に思考を重ねた末」のモーツァルトを聴いて胃もたれした後、諸戸のモーツァルトを聴いて「なんと清々しい! 素晴らしいモーツァルト!」と言ったとか。
 というわけで、個人的に諸戸詩乃のモーツァルトにはまっている次第です。知人にもCDを薦めていますが、かなり音楽を聴き込んだ方々の評判は上々。ぐっちーさんも気に入ってくれたようです。
 諸戸詩乃の生演奏も聴きたいところですが、まだウィーンで学生の身とあって、日本で演奏会を開くのはしばらく先になりそうです。そんなところに、朗報が! ギリギリの情報で恐縮ですが、学校の休みを利用して一時帰国している諸戸詩乃が、2月14日(日)午後3時に渋谷のタワーレコード6階で開かれるイベント。モーツァルトも含め数曲を演奏してくれるようですので、バレンタインデーでお忙しい皆様も、この機会をお聴き逃しなく!

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