2025/04/28 06:30 | メルマガ | コメント(0)
第300号 スタンスを軟化させたトランプ政権に一安心する市場
とはいえ、金融市場は止まりませんので、今週もよろしくお願いします。そして、本メルマガも無事300号を迎えました。これもひとえにお読みくださる皆様のおかげです。ありがとうございます。引き続きお付き合いください。
●先週のマーケット
・日米財務相会談
●今週の米国経済統計(予想)
●先週の米国経済統計(結果)
●経済統計分析
1. 米住宅関連データ 3月
・住宅着工 3月
・浮上しない建設業者のセンチメント
・新築住宅販売件数 3月
・中古住宅販売件数 3月
2. 新規失業保険申請件数
3.トーンダウンしたトランプ
●あとがき
それでは、さっそくまいりましょう。
あとがき
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米国株式市場のリスクオフの根源であるトランプ関税は、90日停止した上で各国との交渉をしていくフェーズに移行していることから、ひとまず峠を越えたと考えていいでしょう。米国と各国の関税交渉は始まっており、現時点よりも悪くなることは考えづらく、交渉の中で関税条件は緩和される流れになる可能性を市場は見だしています。
メルマガ本文で書いたようにトランプ大統領によるパウエル議長解任の件もトーンダウンしており、そのリスクはいったんは後退、先週の米国株はハイテク関連を中心に力強く上昇しました。ここまで下落の中心となっていたマグニフィセントセブンも週間で+9.2%の上昇となりました。その背景にはマグニフィセントセブンの一角であるアルファベット(GOOGL)が発表した1Q決算は多くの項目で予想を上振れたことにあります。
一株当たり利益(EPS)は2.81ドルで市場予想(2.02ドル)を40%近く上回りました。クラウド事業であるGoogle Cloudの売上高は市場予想にわずかに届かず成長鈍感が懸念されるものの、営業利益は21.8億ドルで市場予想の19.4億ドルを上回っており、売上高の伸びが鈍化する中でもクラウド事業の収益性が向上していることがうかがえ、AIインフラへの設備投資が収益性の向上につながったことが示されたのはポジティブ。
さらに、その設備投資計画は、多くのアナリストが慎重に見ていたにもかかわらず、事前予想の中央値を上回ったことで、アルファベットを含むプラットフォーマーに対する先行き懸念を後退させており、先週のマグニフィセントセブンの株価上昇につながっています。
まずはマグニフィセントセブンのトップバッターとしてアルファベットは好発進をしており、今週決算が予定されている、30日の引け後のマイクロソフト(MSFT)とメタ(META)、1日の引け後のアマゾン(AMZN)とアップル(AAPL)がこの流れに乗れるのか注目です。
政治がゴタゴタしている米国において、企業は頑張っています。ただし、ここまでは・・・、すでにMSFTのデータセンター計画の見直しは発表されていますが、これに続き、AMZNも同様にデータセンター計画が見直されるといった話も聞こえてきています。さらに、ここからはトランプ関税の影響が企業決算にどう影響してくるのかわからず、決して楽観はできません。
【今週の企業決算スケジュール】
さて、いよいよ5月です、ということは1年も3分の一が終わったということですね?!本文でも触れたように、今週は重要イベントが目白押しの1週間です。大型連休の方も、飛び石連休の方もよい1週間をお過ごしください。
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