2025/01/10 14:00 | 戦略論 | コメント(0)
モサドの工作とクラウゼヴィッツの問い
そういえば毎年恒例の「今年の10大リスク」も発表され、今回はイアン・ブレマー率いるユーラシア・グループが、そのリスクの予測の半分以上を、20日から発足する第二次トランプ政権からみの要因として挙げていたのが実に印象的でした。
■ 世界10大リスク「Gゼロ混迷」首位 ブレマー氏の調査会社(1/6 日本経済新聞)
もちろんこれらはあくまでもリスクの予測なので当たることを保証するものではありませんが、それでもアメリカの会社(ユーラシア・グループ)がアメリカ自身を世界のリスクの主要因であると指摘しているのは考えさせられました。
ところが新年早々、というか私が年末年始に見ていた戦略関連のニュースの中で最も印象的だったのは、なんと言ってもクリスマス前にアメリカの大手メディアCBSのドキュメンタリー番組で放映された、モサドの元幹部2人に対するインタビューで構成された、ヒズボラの戦闘員に対してポケベルを使った攻撃について解説したものでした。
「ん、その事件は古いんじゃないのか?」
とお気づきになった方もいらっしゃると思いますが、その通りです。この攻撃は、2024年の9月17日に行われたものであり、その斬新さと残虐さから、国際的にも大きなニュースとして取り上げられていたことを覚えている方も多いでしょう。
ではなぜこの事件をいまさらという話なのですが、なんとこの作戦に関わったとされるモサド関係者が、わざわざアメリカのドキュメンタリー番組で手口を細かく教えている、というのが斬新なところです。
このドキュメンタリーはアメリカで12月22日に放映され、長年続いている「60ミニッツ」という名物番組の中で紹介されたもの。その中の最初の15分にも満たない部分で、2人のモサドの元幹部だという人物が、なんと覆面と声を変えて、その作戦の詳細を語っています。
興味のある方は以下のリンクから実際の動画を見ることができます。
■【動画】How Israel’s Mossad tricked Hezbollah into buying explosive pagers(24/12/23 60 Minutes)
ここで語られていることが実に衝撃的なので、以下に簡単にまとめます。その上で、私なりの考察を述べます。
※ここからはメルマガでの解説になります。目次は以下の通りです。
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モサドの工作とクラウゼヴィッツの問い
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▼モサドのエグい工作
▼いよいよ起爆
▼イスラエルは「成功」しているのか
▼近況報告
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