2025/07/22 17:00 | 戦略論 | コメント(0)
コントロールの感覚
今週の戦略関連のニュースで話題になっているのは、トランプ大統領がウクライナに対して積極的な支援の姿勢を示すようになり、ロシアに対して攻勢に転じるべきだ、と電話会談でゼレンスキー大統領に促していたという報道です。
■ 米、ウクライナに攻勢促す 対ロシア戦局転換狙いと報道(7/19 共同通信)
このトランプ大統領の方針転換の理由としては様々な憶測が出されておりますが、興味深い話の一つとしては、帰宅した大統領がメラニア夫人に対してプーチンと良い対話ができたと自慢するたびに「でも今日もウクライナの町がロシア軍によって爆撃されたわよ」とツッコミをいれており、それによって大統領の考えを変えたという話です。
■ トランプ武器支援は大統領夫人のおかげ?…メラニア氏がウクライナで人気(7/16 中央日報)
もちろんこれがどこまで本当の話なのか疑問の残るところですが、トランプ大統領はとりわけ第二次政権になってからほぼすべてのことを自分で決めるような体制を形成しつつあるという指摘もあることから、それなりに信憑性のある話のように思えますね。
その一方で、日本では夏の参院選の結果が出たところですが、今回は少し趣向を変えて、選挙戦で躍進したとされている参政党のブームの背景にある社会心理的な要因を、戦略論の概念から少し論じてみたいと思います。
※ここからはメルマガでの解説になります。目次は以下の通りです。
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コントロールの感覚
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▼コントロールと戦略
▼原発と自動車
▼選挙に行こう
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本の紹介
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今回はいつもと違うタイプの本をご紹介します。
■ 石弘之、 湯浅赳男、安田喜憲(著)『新版 環境と文明の世界史』
2013年の本なのですが、初版はさらに古く、2001年の新書です。「なんだ10年以上前の本を勧めるのか」とお叱りを受けそうですが、これが時代を越えた名作です。
環境(地理)が人類の生活や政治に大きな役割を果たすことがすでに広く知られていることですが、この本はさらにそのスコープを広げ、三人の学者たちがそれぞれの専門知識から、文明の興亡は地球環境の変化によるものであることを縦横無尽に語り合うという、知的刺激に溢れた読みやすい鼎談集です。
扱うテーマは古代から近代までの環境変化と文明の興亡の関係なのですが、暑すぎる夏に直面している現代の我々にも様々なことを考えさせてくれる良書です。
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