2012/04/11 00:00 | 来日公演 | コメント(0)
ロイヤル・フランダース・フィル公演の魅力 (1)これはお買い得!
これは、ぐっちーさん主催のコンサートに向けての第一歩でしょうか?! 今後の展開も期待してしまいます。
さて、ロイヤル・フランダース・フィルの公演については、前回ご紹介しましたが、この機会に改めて、何回かに渡ってその聴きどころなどをご紹介したいと思います。
今回の公演は、ぐっちーさんもいろいろ指摘されているように聴きどころが多いのですが、その前にまず注目したのが、S席1万円という料金設定です。ヨーロッパのオーケストラ公演でこれはかなり安い。
もちろん、オーケストラあるいは指揮者やソリストの人気度/グレードによって、料金は違ってきます。S席でみれば、ベルリン・フィル・クラスなら4万円くらい、オランダのロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団ならソリストなしで2万5千円くらい、というのが過去の料金。今年の公演で見れば、6月のパーヴォ・ヤルヴィ指揮フランクフルト放送交響楽団(ヒラリー・ハーンがソリスト)で1万8千円。プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団(樫本大進がソリスト)だと1万5千円となっています。
指揮者、外国人ソリストに100名のオーケストラ関係者をヨーロッパから招く場合、航空運賃、交通費、楽器運搬費、滞在費、そしてもちろんギャラで、かなりの金額になります(非常に細かい話ですが、チェロ奏者が飛行機に乗る場合、楽器(=チェロ)だけで1席分余計に料金がかかります!)。たくさん公演回数があるならともかく、4?5回の来日公演でS席=1万円では、確実にペイしないはずです。
では、どうしてこの金額が可能なのか。公演のチラシを見ても「後援:ベルギー大使館」としか書かれていませんが、おそらく、ベルギー王国あるいはフランダース(フランドル)に関連した組織/団体から何らかの助成等があるのではないでしょうか。このオーケストラが、「フランダース文化大使」という肩書きを持っていることからもそれが推察されます。助成等によって抑えられた費用を、日本のマネジメント側の判断で聴衆に還元した(=料金を安く抑えた)のでしょう。肝心の演奏は聴きどころ満載ですから、これを利用しない手はありません。
次回は、このオーケストラの魅力についてご紹介します。
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