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2021/08/21 08:40  | 選挙 |  コメント(0)

総選挙はいつになるのか?


新型コロナウイルス感染症 緊急事態宣言(内閣官房)

新型コロナウイルスの急激な感染拡大が続くため、緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の対象地域の拡大と期限の延長が決まりました。

菅義偉総理は8/17の会見で、1. 医療体制の構築、2. ワクチン接種、3. 感染防止の三本柱で、更なる感染拡大を防ぐ対策を推進すると述べています。

しかし、医療体制の構築については、酸素ステーションの設置など自宅療養を前提としたものが中心で、病床の増床についての具体策などは語られませんでした。また、ワクチン接種が進んでいるアメリカやイスラエルを見ると、感染力が強いとされるデルタ株に対してはブレイクスルー感染も起きており、ワクチンが感染者の抑制の切り札となるのかどうか疑問を呈する声もあります。

菅総理は会見翌日の8/18に経団連、翌日には経済同友会と日本商工会議所に出向き、テレワークの徹底による出勤者7割減への協力を求めました。結局は人流の抑制頼みということでしょうか。

それにしても、テレワークの徹底をお願いするためにわざわざ総理が「出向く」というのはどうなのでしょうか。

経済3団体は、緊急事態宣言の発出が決まった段階で政府からテレワークの実施要請を受け、会員企業に周知しています。当然、事務局もテレワークを実施中です。それにもかかわらず、菅総理がわざわざやって来るとなると、職員が出社し、お迎えをしなくてはならないわけです。

直接お願いすることで礼を尽くしたとも取れますが、ここは敢えてオンライン会議でお願いすべきだったのではないでしょうか。そうすることで、菅内閣の看板政策の1つでもあるデジタルトランスフォーメーション(DX)のアピールにもなったはずです。残念です。

また、総理のみならず、西村康稔経済再生担当大臣や加藤勝信官房長官も、帰省・旅行・不要不急の外出や会食の自粛、テレワークの推進を繰り返し訴えています。挙句の果てには「買い物の回数を半分に」とまで。

そんな折も折、総理や閣僚らのお願いを無視するような与党議員の行動が発覚しました。

自公幹部、5人で会食 政府要請の人数オーバー(8/17付時事通信)

政府が「会食する場合には4人以下で」と呼びかける中、あろうことか自民党二階俊博幹事長、森山裕国対委員長、林幹雄幹事長代理、公明党の石井啓一幹事長、高木陽介国対委員長の5人が、都内のホテルにあるレストランでランチミーティングをしていました。

「不要不急の会合ではない」「感染症対策を理解しながらやっているつもり」「会食ではなく打ち合わせ」「広い個室で距離を置いて黙食した」そうです。

つまり、「全く問題ない」と言いたそうです。しかし、打ち合わせであれば、わざわざレストランに出向いて「黙食」した後ではなく、初めから党本部かどこかの会議室でやればよいのでは?多くの人がそう思ったのではないでしょうか。

二階氏は、昨年末にもGo Toトラベルの全国一斉停止が表明された日に、菅総理を含む8人で「ステーキ会食」をしたことで批判を浴びています。この時は、「飯を食うために集まったんじゃない」「我々は年に1回忘年会を開いておったわけですよ。で、ちょうどいい機会だから、総理もそれぞれの人、各界の代表的な人だし、出会っておいた方がいいかな」と開き直っていました。

農水副大臣が「帰省自粛要請」を無視して地元で挨拶回り 線香代「100円」と名刺の証拠写真(8/18付デイリー新潮)

また、農林水産副大臣の宮内秀樹氏が、お盆休み中に選挙区へ里帰りし、地元の有権者に「線香代」として100円を渡したとのこと。

解散総選挙が近いため、お盆に地元を回って活動したい気持ちはよくわかります。しかも、宮内氏は2012年初当選の「魔の3回生」です。自民党が圧勝した選挙しか経験していない3回生の殆どは、次期衆院選では苦しい戦いを強いられるとされています。

しかし、人は皆それぞれに事情があるものです。国会議員だけが特別、選挙だけが特別であるというわけではないでしょう。

しかも、宮内氏には「帰省するな・旅行するな・外出するな・買い物減らせ」という菅総理や西村大臣の呼びかけを無視して地元に帰ったという倫理的な問題だけではなく、「線香代100円代」を置いて帰ったという公職選挙法違反の疑いも浮上しています。

内閣支持率も自民党の政党支持率も下落傾向にある中で、このような振る舞いは、来る衆院選にどう影響するでしょうか。

衆議院の任期満了もさることながら、菅総理の自民党総裁としての任期満了が迫ってきています。そのため、衆議院の解散時期に関して具体的な日程があちこちでささやかれるようになってきました。本日は、最新の情勢に基づいて考察していきます。

※ここからはメルマガ(有料版)での解説となります。目次は以下の通りです。

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総選挙はいつになるのか?
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実は、永田町ディープスロートブログを開始した今年3月、初エントリーで解散時期について解説していました(下記記事参照)。

「菅総理は解散できるのか」(3/13)

●プランAが頓挫
●誰が菅総理に挑むのか
●2F vs. 2A
●まさかの引退?
●総選挙はいつ?

明日(8/22)は横浜市長選挙ですね(下記記事参照)。次回はその結果を解説します。

・「役者が出揃った?横浜市長選」(7/27)

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