2023/12/14 09:00 | 政局 | コメント(0)
自民党裏金問題 〜 岸田内閣崩壊か
■ 安倍派幹部6人に裏金か 塩谷・松野・高木・世耕・萩生田・西村氏(12/9付朝日新聞)
11/6に、共産党の機関紙である「しんぶん赤旗」が、自民党の5つの派閥が政治資金パーティーの収入を合計約4000万円を政治資金収支報告書に記載していない疑いがあると報じました。これを受けて、神戸学院大学の上脇博之教授が、政治資金規正法違反の疑いで告発しました。
この疑惑について永田町では、当初は、事務的処理上の単純なミスだろうという声が多く聞かれました。と言うのも、派閥の事務所に勤務する職員の数は非常に少なく、会計責任者とそれを補佐する事務員が1人か2人いる程度だからです。
派閥のパーティーは所属議員が支援者に案内をする形式を取っているため、複数の議員が同一の個人や企業に送付するケースも多々あります。
企業や個人が1回のパーティーで20万円以上購入した場合、政治資金収支報告書に記載されます。ちなみに、寄付の場合は5万円以上から記載義務があります。この点は後述します。派閥のパーティー券は1枚2万円なので、10枚までの購入であれば記載する必要はありません。
例えば、A企業がB議員から10枚、C議員から5枚購入した場合、合計15枚つまり30万円となるため、派閥は政治資金収支報告書に記載する義務があります。ところが、B議員・C議員からそれぞれに購入枚数が派閥に報告されるため、派閥の側で集計ミスがあったのではないか、という話でした。民間企業の感覚からするとかなり疑問の残る説明ですが、議員事務所の運営は個人商店のようなものですし、派閥事務所も大差ないため、「そんなものか」と思っていたのです。
ところが、先週あたりから全く質の違う話になって来ました。記載が漏れているとされる金額は億単位に膨れ上がり、それらが清和会の幹部らに裏金として還流されていたと言うのです。
岸田文雄総理は、早期の火消しを狙ってか、宏池会の会長を辞任し、総理・総裁を務めている間は派閥からも離脱すると表明しました。合わせて、「信頼回復に向けた取り組みを明らかにするまでは」派閥のパーティーを自粛することを呼びかけました。派閥の忘年会・新年会も自粛するようです。
この「キッシー、今そこじゃない」感は、いつもの岸田総理の本領発揮というところです。総理になって既に2年。その間ずっと宏池会の会長を続けていた訳ですから、今更続けようが辞めようが、何が変わるという話ではありません。
案の定、国民がそんなことで納得する筈もありませんでした。裏金の金額や受け取っていた議員の名前が次々と明らかになるにつれ、令和のリクルート事件に発展するかとの懸念も囁かれています。
本日は、この裏金問題と岸田内閣の今後について考察します。
※ここからはメルマガでの解説になります。目次は以下の通りです。
***********
自民党裏金問題 〜 岸田内閣崩壊か
***********
●パー券販売の仕組み
●表か裏か
●捜査対象の範囲
●岸田内閣の今後
当社に無断で複製または転送することは、著作権の侵害にあたります。民法の損害賠償責任に問われ、著作権法第119条により罰せられますのでご注意ください。
いただいたコメントは、チェックしたのち公開されますので、すぐには表示されません。
ご了承のうえ、ご利用ください。