2024/11/13 12:00 | 戦略論 | コメント(0)
トランプ次期大統領の対外政策はどうなるのか、マッドマン・セオリー
最初に、読者となって下さった皆さんに対して、本メルマガの前提のすり合わせというか、どういうコンセプトで書かれているものなのかを確認します。
この世に国際政治に関するメルマガは数多く存在しています。たとえばグッチーポストで配信されている各メルマガはその典型とも言えるでしょう。
時事問題として起こった様々な現象に対して即時的かつ的確に解説してくれるものもあれば、特定の専門分野について深堀りしてくれるもの、そして思いっきり思想性を出したものまで、メルマガだけでなく、ひとたびSNSなどを見れば興味深い情報があふれている時代です。
ただしそのような情報を見ても、一つの視点を深く学べるようなもの、とりわけ国際政治における戦略的な視点を打ち出したものは日本では残念ながら少ない、というのが実情です。
そこで私、奥山真司は、イギリスでの留学や、主に戦略研究(strategic studies)という分野を学ぶ中で得た知見や見識というものをベースに、日々みなさんが触れている国際政治の本質に迫っていこうと思います。
本メルマガのフォーマットはまだ固まっていないのですが、現時点では国際政治に関する議論を海外のメディアなどから引っ張ってきて紹介しつつ、それに私独自の分析を加えて論じて、最後に「あとがき」や現況報告などを書くスタイルで行こうと思っています。
基本的には時事問題を中心に扱うつもりですが、ここで書いたことは後に本にまとめるためのネタという意味合いもありますので、時事的にタイミングの合うものだけでなく、なるべく「タイムレス」というか、時間がたってもためになるような普遍的なテーマを選ぶつもりです。
▼まず前提を
やや理屈っぽくなりますが、ここで本メルマガにおける私の視点のベースとなる考え方をここで述べておきます。
「面倒なことをわざわざ書くのか」という声もあるかもしれませんが、学者としては議論や分析の前提を明確にしておかないと気持ち悪いというか「座り」が悪いので、面倒でもぜひお付き合いください。
そのベースが、「リアリズム」(Realism)と呼ばれるものです。これは主に国際政治の理論家たちの多くに共有されている、「パワー(人口、経済、軍事)が国際政治の動きを決定する要素である」ということを認める立場です。
もちろん日本で「リアリスト」といえば「冷酷な実務家」という意味に聞こえるかもしれませんが、本メルマガで私が土台としている考え方は、どちかと言えば、
「国際政治は基本的に権力争いである」&「国際政治の動きには道徳と理性の限界がある」
という認識をベースに、
「軍事力の影響力や効用(!)を無視すべきではない」
という立場だと捉えてもらえば良いかもしれません。
また、読者には戦略論の理解を深めてもらうという立場から「人間という存在は未熟なものであり、合理性では測れない非合理的な側面がある」ということも付け加えておいてもいいかもしれません。
あまり綺麗事はいわず、どちらかと言えば冷酷な見方を押し出していくということでしょうか(私個人は実にリベラルで心の温かい人間だと認識していますが!)。
これをまとめれば「人間本性」(human nature)を直視した分析を行う、という言葉で言い換えてもいいかもしれませんが、こういう認識をベースにメルマガを書いていると想定していただければよろしいと思います。
それでは第一回目のテーマです。
これはなんといってもトランプ前大統領の大統領再選と、そこから見えてくる第二期トランプ政権の対外政策についてです。
※ここからはメルマガでの解説になります。目次は以下の通りです。
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トランプ次期大統領の対外政策はどうなるのか
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▼トランプ次期大統領の対外政策
▼マッドマン・セオリー
▼近況報告
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