2025/04/20 15:00 | 戦略論 | コメント(0)
トランプ大統領の復讐開始
もちろん今週の時点では、世界経済についてのインパクトや、赤澤経済再生担当大臣の訪米に伴う日米交渉の行方について、日本のメディアでは関心が集まっております。
■ トランプ関税交渉、米は貿易赤字・自動車・コメに関心…日本はコメ・大豆の輸入拡大カード用意(4/19 読売新聞)
一方、戦略をテーマにしている本メルマガで私が読者の皆さんに注目していただきたいのは、トランプ大統領が選挙中に公約として掲げていた「復讐」(retribution)をいよいよ開始したというニュースです。
具体的には、2025年4月9日に報じられた以下の記事にあるように、第一次政権で自分に仕えた元政権高官たち2名への連邦調査を司法省に命じる大統領令にサインしたというものです。
■ Trump orders investigation of two first-term administration aides who criticized him(4/9 POLITICO)
このニュースがなぜ注目すべきなのかといえば、政権に仕えたが批判的な意見を発した人間を、ただ単に非難するだけでなく、司法を使って捜査すると決定したことです。
もちろんホワイトハウスは、これらの措置が大統領の権限内であると主張したわけですが、具体的に何が違法だったのかという証拠は示していません。これについては単なる説明責任の欠如だけでなく、権力の乱用や憲法違反の可能性が指摘されています。
ところが興味深いのは、今回捜査された当の本人であるマイルズ・テイラーが、2年ほど前に出版した本の中でこのような事態になることを正確に予測していたことです。
もちろん本人は、まさか自分がその生贄のうちの一人になるとは思っていなかったのかもしれませんが、そこで予測されていた未来の姿を知ることは意義深いと思います。おそらく日本語に翻訳されることはなさそうなので、今回は簡単に内容をご紹介したいと思います。
■ Miles Taylor『Blowback: A Warning to Save Democracy from the Next Trump』
※ここからはメルマガでの解説になります。目次は以下の通りです。
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トランプ大統領の復讐開始
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▼テイラーの「ブローバック」
▼テイラーが示唆していたこと
▼近況報告
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