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2025/09/08 12:00  | インテリジェンスサロン |  コメント(0)

国会議員向けの政策シミュレーションの意義


石破首相 辞任を表明 “決定的な分断を生みかねず苦渋の決断”(9/7 NHK)

今回は珍しく日本の政局について取り上げます。

というのも、昨日、石破総理が辞任を表明しましたが、これまでの政権運営に私は非常に疑問を抱いているからです。

石破政権下において自民党は、昨年10月の衆院選に続き、今年7月の参院選でも過半数を割り込みました。民主主義の根本は多数決。その最も原則的なものは全体の半数以上の支持を得ることです。

だからこそ選挙の責任者たる歴代の自民党総裁は、与党で過半数をとれなかったら責任をとって辞任してきたのです。ところが石破総理は、いずれの選挙でも自らが掲げた勝敗ラインを割り込んだにもかかわらず、責任をとらずに総理の座に居座り続けました。

自民党が8月2日に発表した総括文書では「党を一から作り直す覚悟で解党的出直しに取り組み、真の国民政党に生まれ変わる」と結論づけました。にもかかわらず、石破氏を含む執行部の責任には一切言及しませんでした。

二つの国政選挙で有権者は石破政権に「NO」を突き付けたにもかかわらず、だれも責任を取らず何も変わらない。こんなことがまかり通れば、有権者の政治離れはますます進み、議会制民主主義の根本を揺るがしかねない事態になります。そもそもトップが責任を取るというカルチャーそのものも崩壊しかねません。

自民党内からも反発が噴出し、首相の退陣を求める声が相次いだことにより、ようやく自民党は8日、総裁選を前倒しするべきか国会議員や都道府県連の代表者に意思を確認することを決めました。臨時総裁選挙に過半数が賛成すれば石破氏の任期満了を待たずに秋にも新たな総裁を選ぶことになったのですが、石破氏は、意思確認を行えば党内の分断を招きかねないと述べ、辞任を決断しました。

趨勢を決めるきっかけとなったのが、8月3日に横浜市で開かれた「志公会(麻生派)」の研修会における麻生太郎最高顧問のあいさつでした。

「私は総裁選の前倒しを要求する書面に署名し、提出する。次の衆院選で勝利できる体制を整えることこそが行っていかなければならないことだ。一丸となってまい進できる体制を整えるにはどうしたらいいか。一人ひとりが判断していただきたい」

この発言はメディアでも取り上げられました。この発言を受け、総裁選前倒しに賛成を表明する閣僚経験者を含めた国会議員や各都道府県連が相次ぎました。
 
実は私はこの会場で、麻生氏の目の前で演説を聴いていました。研修会の講師として招かれていたからです。日本を取り巻く安全保障について講演をしたうえで、政策シミュレーションを実施することになっていました。

麻生氏の発言を聴いていた私の姿を、フジテレビのカメラマンが捉えており、翌日のレギュラー出演している「サン!シャイン」で報じられてしまいました。各メディアは麻生発言ばかり注目していましたが、実はメインのイベントはその後に開いた政策シミュレーションだったのです。

麻生太郎氏「私は総裁選前倒しに署名」で会場「ピリッ」 研修会で講演の峯村健司氏が様子語る(9/4 デイリースポーツ)

政策シミュレーションは非常に重要な試みであり、私はこれまで、国会議員や各界の方々と何度も行ってきました。今回は、その内容と意義についてお伝えしたいと思います。

※ここからはメルマガでの解説になります。目次は以下のとおりです。

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国会議員向けの政策シミュレーションの意義
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●政策シミュレーションとは
●台湾有事のシナリオ
●本格政権は待ったなし
●スナック峯村のご案内

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メディア出演
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◆ PIVOT
【柯隆×峯村健司】中国EV大倒産時代へ?/補助金頼みの”大躍進”の終焉/反日感情が高まる懸念/習近平政権が「抗日戦争勝利80年」を宣伝/経済急減速が年金危機・インフラ崩壊に繋がる可能性(8/25)
【中国経済の三重苦】柯隆×峯村健司/多発する凶悪犯罪と社会不安の高まり/中国が恐れるトランプの切り札とは/米中貿易戦争、中国有利は本当か?/不動産バブル崩壊でゴーストタウンが急増(8/25)

◆ ニューソク通信
【増刊号 第9弾】石破首相の退陣時期と臨時総裁制開幕?「ポスト石破」に相応しいのはダレだ!?【岡田圭右/吉木りさ/須田慎一郎/峯村健司/倉田真由美/安野貴博】(8/23)
【夏に習近平失脚か?】小原凡司×山下裕貴×峯村健司/習近平健康不安説の信憑性、子飼い軍幹部解任の意味/台湾有事は2027年?/日本がミサイルを撃ち込まれる可能性/中国の核使用リスクは高まる(7/26)

◆ ニッポン放送
飯田浩司の OK! Cozy up! Wコメンテーター:峯村健司、東野篤子(8/25)
飯田浩司の OK! Cozy up! コメンテーター:峯村健司、玉木雄一郎、榛葉賀津也(8/26)

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