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何とも物忘れの激しい国ではある。何ごとか起きると全員そっち、たちまち飽きて今度はこっち。いまの民主党への世論などを見ていると、この前郵政で自民党に一票投じた奴が、郵政などはころっと忘れ今度は小沢一郎、渡辺恒三ファンになっているのだから、口では偉そうなことばかり言っていても、根性が定まった奴の如何に少ないことかよくわかる。ほんのこの前まで株など見向きもしなかったくせに、いまは人の顔を見ると何を買ったらいいですかと、見も知らない奴が聞いてくる。よくぞまあそんなことを聞けるものだ。みずほが十万円以下だった時に何故聞かない。いまごろ聞かれたってそんなハイリスクでノーリターン。答えなどできるはずがない…
[ 2006/04/12 00:00 ] コメント(0)
あるバラエティ番組の株式に関するコーナーへの出演依頼があり、かねてより株への偏見が目立つ番組が目についていたこともあって、株への認識を変えるいい機会だと思い立って録画撮りに参加してみた。 まこんなものだろうと、ある程度覚悟はして出かけたのだが、出演者は代議士や音楽家、果てはスキャンダルで有名な女優やディトレーダーなどなど20人以上もいて、まるで動物園よろしく野次り合い、怒鳴り合いで、おしゃべりでは人後に落ちないはずの小生が、ただただ苦笑するだけで全く割り込めずに録画は終わってしまった。 何れ放映されるのだろうが、やれホリエモンを担いだ自民党のお陰で損をさせられただの、株は60歳以上に…
[ 2006/03/31 00:00 ] コメント(0)
過怠金という制度がある。これは業界内では当然守らねばならない義務やルールを怠った場合に、所轄の役所なり協会が罰金を課す制度なのだが、あの東京証券取引所がみずほ証券に対して一千万円の過怠金を課すのだそうだ。理由は巨額な誤発注により市場を混乱させたことなのだろうが、そもそも市場を混乱させる原因を作った責任の一端が東証にあることは衆知の事実。その反省も謝罪もないまま、さも正義のような顔をしてみずほ証券に過怠金を課すのは如何なものだろうか。思わず笑ってしまった。 制度がそうなっているから、そうするのだという考え方だろうが、ナスダックジャパン進出に慌ててマザーズ市場を作り、ロクに審査もせずに怪しげ…
[ 2006/03/23 00:00 ] コメント(0)
もう30年以上も前の話しだが、ロスに駐在員として住んでいたことがある。その時に前任者から引き継いだ社宅がかつての静かな住宅街からいつの間にか環境が悪化していて、息子の小学校はガラスは全部破れ、弁当まで盗んで食われるなどひどい状況になっていた。 そのため転校させることにしたのだが、そのためにはいい住宅地をさがさねばならない。 やっとロスの郊外のパロスバーデスという場所に見当をつけたのだが、なかなか適当な借家がない。ならばいっそ買ってみようと、生来の軽佻浮薄さ、好奇心、成り行き任せというの悪癖も手伝って、いい機会だからついでにアメリカの住宅税制も体験出来るとばかりに、十万ドルの家を購入した…
[ 2006/03/16 00:00 ] コメント(0)
明治のころに日本を訪れた外国人の殆んどが「日本人は貧しくても親切で、むしろ高貴な品がある」との印象を強く受けた様子が見聞録に多く載っている。なかには残念ながら名前は失念したが、著名な歴史学者が「世界で滅亡させてはならない民族がある。それは日本民族であり貧しいが高貴である」とすら書いているほどである。 折角世界の人々が日本に対して好印象をもってくれているのに、いまは自らその大切なイメージを壊しているように思えてならない。物質的な貧しさは確かに克服し、世界に冠たる金持ち国家になったのだが、いつの間にやら高貴さを失ってしまい、いまや死語となった感がある。「ノーブルマン」とは貴族のこと、称号はな…
[ 2006/03/07 00:00 ] コメント(0)
ライブドア騒ぎや偽メール、荒川さんの金メダルで世の中すっかりそちらに気が移っているようだが、それはそれ、これはこれでもっと大切なことを忘れているのではないだろうか。それは市場が機能していないことである。 その昔日米欧の証券市場で働いた経験がある。市場とは、実体経済や社会の姿を反映して値がつく謂わば鏡の役目を持っている。そのためには鏡は何時も透明でなければならないし、ましてや歪みなど許されるはずもない。社会が歪めば歪んだなりに写してこそ市場の役目が果たせる。それが市場の本来のあるべき姿なのであり、だからこそ市場は国民共有の大切な財産でありインフラと呼べるのであるが、欧米ではその考え方がルール…
[ 2006/02/24 00:00 ] コメント(0)
「国家の品格」という本を読んだ。うまいタイトルだし著者の藤原正彦氏は骨太だし、これは売れるなと思っていたら案の定ベストセラーとなった。いまの品性に欠けた世の中に怒り狂っている人が多いのだろう。 「品」「品性」「品格」という言葉はとうの昔に死語になった感じがあるし、カネはあるが品がない連中ばかりが目立つのも、本が売れる理由だろう。 他にも死語になった言葉は多い。「分」「分別」「分際」なども最近さっぱり聞こえないし、使われている様子もない。 代って努力もせずに人を嫉んだり、義務はそっちのけで権利ばかり振り回したり、分を弁えない奴は本当に増えてきた。 藤原氏はしきりに「惻隠」という言…
[ 2006/02/10 00:00 ] コメント(0)
とかく日本人は悲観論を好む傾向が強いが、一方で底なしとも思えるほど楽天的なところもある。だから世論もしばしば偏り、大きく左右に揺れるし、その騒ぎも一瞬にして忘れ去られてしまうきらいがある。 歴史的にも長きにわたって「由らしむべし、知らしめるべからず」の制度に飼い馴らされ自分で考えることに不馴れなせいもあるのだろう。 そのためか厄介なことに世論が一方に偏ると、それに反論すると袋叩きにされかねず、反対の意見が出ても潰されてしまうし、主張しようとしてもメディアやマスコミではその場を与えられない風潮も強い。 そのため世論も両論併記になり難いのである。 今回のライブドア騒ぎなどその典型…
[ 2006/01/31 00:00 ] コメント(0)
「官から民へ」のスローガンは結構だけど、判り易い言葉にはどうも胡散臭さが漂う。つまり短いキャッチフレーズだけで説明せずに民を煽るからである。金融システム不安の時もそうだが「国民の血税を銀行救済に使うべきではない」という言葉が黄門さまの印籠のような効果を発揮し、そのため個別の銀行の問題ばかりが大きく扱われ、肝心な最も国民にとって大切な金融システムの健全な維持、国民の最も大切な財産であるべき公的インフラが滅茶苦茶になり、結局大量の公的資金(つまりマスコミの言う国民の血税)が投入せざるを得なくなった。小さな正論は大きなコストを伴なうのである。 今回のライブドアの騒ぎもそうだ。堀江一派をここまでの…
[ 2006/01/24 00:00 ] コメント(0)
昨年11月末の当コラムで、株式市場をなめている当世成金たちの行く末を見たいと書き、友人どもからは「そこまでお前は長生きするつもりか」とからかわれたが、意外に早くもう人生を滑り落ちる若い奴が出てきた。 市場は本来国民共有の大切な財産であり、だからこそ何にもまして「フェアプレー」が求められる。この意識が徹底している欧米では市場での違法行為は即財産没収、刑務所へ直行である。映画「ウォール街」はその厳しさを教えてくれていたはずなのに、あの兄ちゃんは金儲けに忙しすぎて見ていなかったのだろう。そうでなければ外国人の記者クラブで「証取法は穴だらけ」とか「日本の個人投資家ももっと勉強しなければ、ズル賢い奴…
[ 2006/01/18 00:00 ] コメント(0)
三原淳雄言いたい放題
略 歴 1937年 大分県出身(満州国生まれ) 1955年 県立大分舞鶴高校卒業 1959年 九州大学経済学部卒業 1959年 日興證券入社 1970年 ノースウエスタン大学経営大学院留学(企業派遣) 1971年 スイス銀行チューリッヒ支店勤務(日興證券から) 1972年 日興證券ニューヨーク支店勤務 1974年 日興證券ロスアンジェルス支店長 1976年 日興證券退社 1980年 三原淳雄事務所(株式会社 インパルス)設立 経済評論家として活動を開始する 1999年 東証ペンクラブより永年証券界の為に尽くした功績により東証ペン文化賞で表彰される 2011年 2月8日、急性肺炎のため神奈川県茅ケ崎市の病院で死去。73歳没 役 職 社団法人 日本商品投資販売業協会 理事 東海東京調査センター 理事 日本IFA協会(NPO)理事長 大阪経済大学大学院 客員教授
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