2010/04/02 13:57 | 言いたい放題 | コメント(4)
愛国とは
人間とはいつになっても「喉元過ぎれば熱さ忘れる」動物なのだろう。
もはや旧聞に属するかも知れないあのリーマン倒産の騒ぎで、アメリカの主要銀行に公的資金が注入された。その時九大銀行のいくつかは「うちは大丈夫」と、公的資金を注入されることを厭がって拒否する姿勢を見せたらしい。当時の財務長官はあの悪名高いポールソンだが、そのポールソンが厭がる経営者に何と「お前たちには愛国心がないのか、ことはお前の銀行だけの問題ではない。アメリカが危ないのだ」と一喝して抑え込んだとか。
そう言えば日本ではこの「愛国」という言葉が聞かれなくなって久しいし、うっかり口走りでもするとたちまち右翼扱いされそうな言葉になってしまった。
今回の沖縄の騒ぎを見ても、どいつもこいつも愛国など全く無関心で、もっぱら自分の身や所属する組織、団体の利害を論じている。国民全員の生命を守ることも愛国のはずなのだが、自分たちの利害しか考えていないのだろう。やや概念的な話になるが「国」とは何か、「国家」についての定義ぐらいは心得ていて欲しいのだが、これもいまや無いものねだりだし、死語になってしまったようだ。
国とはお国言葉などと言われるように、自分の住んでいる場所のことなのだが、地方の首長さんたちに国とは何かという肝心なことがよく判っていないようだ。
われもし過疎に悩む地域の首長なら、いまこそ沖縄の米軍基地を誘致するチャンスと考えるだろう。基地が来れば過疎どころかそこは大いに発展するだろう。もちろん騒音などの代償は必要だが、自助の努力も必要だ。いまどき平和、平和を唱えているだけでカネが天から降ってくるはずもない。ミサイル全盛の時代だから、自分のところがやられる時には、日本中が同じ目に遭っているだろう。愛国心とは自分の国、つまり住んでいる場所の繁栄を考えるのが本来の意味であり、愛国を唱えるとすぐ戦争や国民皆兵みたいな話になるのは単細胞に過ぎるし、何でそうなるのか理解出来ない。
自分たちの住んでいる国の悪口を言うのも日本の特長である。そんなに嫌いな国なら、さっさと出て行ってよその国から言ってくれ。パスポートに何と書いてあるか読んでみたことがないのではないか。日本国民であると書いてあるはずだ。
法人税を世界で一番高いまま放置して、それで景気を良くしろといったって、やる気のある企業ほど、これからどんどん国から出ていくぞ。既に日本電産の永守社長は「この高い法人税や雇用の規制強化では日本から出てゆくしかない」と堂々と公言されているではないか。
愛国心のない国にはそのうち税金を払うのではなく他人の税金から貰いたいと言う国民と、それでも自分たちは優秀だと考えている政治家と役人の天下になるのではないか。税金は、自分たちの国を良くして欲しいから払うのであり、そうでなければ税金まで払って、リスクをとって経営している意味がないと永守さんならずともそう考えるだろう。国からの補助金は欲しいが、基地はお断りなんて勝手なことを言っていると、地方はますます過疎化が進み、何れ誰も住まなくなるだろう。沖縄の人たちの立場も少しはおもんばかってみてはどうだ。
社会に富を生み出すのは誰か、それは企業なのである。その企業の経営者に愛想をつかされては、一体誰がこの国を支えるのか、いま必要なのは「国を支えて、国に頼らず、というケネディが訴えた心意気のはずである。
いまはルンビニ
いまはネパールのルンビニに来ています。
親爺がお寺の次男という縁もあって、お釈迦様の生誕地には子供のころの花祭りの度に興味をもっていたのですが、今回友人がそのルンビニにホテルを開業したのでいい機会なので・・・・。
「天上天下唯我独尊」と唱えてお釈迦様がお生れになった場所で、純粋な気持ちになって日頃の悪業を反省してくるつもりです。仏様になって帰ってきましょう。
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4 comments on “愛国とは”
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>>仏様になって帰ってきましょう。
・・お骨で・・なのか?
成程ファストクラスを使わなくとも・・ビジネスクラスも要らない・・カーゴが一番安い・・余計な外貨を使う必要も無い・・
これも愛国心なのか・・?
にしても
国家の意識は何時から消えたのだろう・・?
国家・・
あれは・・殿上人のみに許された密教の意識なのか・・
各々方にもお国意識はあった。
だが国家ではない。
明治政府が無理やりこの意識を植え付けた。咀嚼する前に戦を起こしてしまい・・慌てて消しゴムで消してしまった・・
マッカーサーが・・日本人は十二歳だ、と看破した・・民主主義の基本も知らない米国の小六程度だったのでしょう・・我々は。
我々はそれからどの位成長したのだろう・・中三か・・高二か・・大学生か・・?
アメリカよ、米国よ、もう一度GHQを日本に・・!!
せめて大学生程度にはなりたい・・国の補助金で・・・!!
実はそう思ってたのですが、改めて発言頂き、私も頭を整理できました。
今回の問題は三原御大がおっしゃることに加えて、日米安保という日本の外交の柱に対して、社民党、国民新党という有権者の負託を受けていない党の意向が強く反映されている点が納得できないでおります。選挙に基づく民主主義の危機とさえ思っています。
首相も地元もババ抜きみたいにたらいまわしせず、うまく米政府と交渉すりゃいい。基地で消費する物資とメンテナンス人材は全て地元から調達します、米国から最優秀の英語講師を地元校に派遣し留学も優先的に出来るようにして世界最高の英語教育を無料で受けられるようにします、とか。そしたらぜひうちに来てもらいたい。東北の片田舎なので、先方から願い下げでしょうけど。
どこかで何かが変わらないと、むずかしいのでしょうか。
変わることができるのでしょうか。
薔薇がわがままでなかったら、星の王子様はずっと自分の星にいたのですよね。たぶん。
この言葉久し振りに聞きました。そうですか、ネパールいいでしょうねえ。きっとお釈迦様の心境になれることでしょう。
日本は自分のことしか頭にない、欲に駆られた人間どもに満ち満ちていますね。
お気を付けて。