2009/01/29 00:00 | 言いたい放題 | コメント(0)
潜水艦ニッポン
潜水艦にたとえれば、穏やかな海面を機嫌よく航海していたら、突然暴風に捲き込まれ、ハッチを締める暇もなく艦内に水は入ってくるわ、慌てて締めているうちに艦首は真っ逆様に海底目掛けて突っ込んでいくわで、乗組員は艦長以下顔面蒼白、為す術も知らずという惨状を呈してしまった。
もっともこの艦の艦長さんは、何を根拠にしているのかは不明だが「浮上まで全治3年」とかで、浮上したらしたでまた乗組員全員に消費税という冷水をぶっかけてくれるそうだから、えらい艦に乗り合わせたものだ。艦長がノー天気だと士官たちもノー天気になるようで、誰か「レッド オクトーバー」のデンゼル ワシントンみたいな立派な副長が出て来ないものかと願っているのだが。(渡辺喜美さんは艦外に飛び出たが)
いまや我が艦はどうやら日本海溝の最も深くて光のない暗黒のなかで辛うじて止っているように見える。被害のほどはあちらこちらのセクションで減益という漏水がまだ止っていないし、修理するには人手も用具も足りない状況が続いている。
ずい分急角度で突っ込んだので、傍目にはもう充分落ちた、そろそろ艦首も上に向く頃だろうと思いたいのだが、何せコンパスはいかれてるし艦長は相変わらず自艦の位置すら把握してない。いまの位置が不明なら海図の描きようもない。漢字は読めなくても大事はないが、海図が読めないのでは困る。このまま海図なき航海を続けていれば、そのうち大人しい乗組員も反乱を起こすのではと期待しているのだが、下っ端水兵のかすり傷に大騒ぎしているだけで、艦のトップたちにも下々にも切迫感すらない。
そのうち何とかなって3年もすればもとの航路に戻れると考えているのだろうが、いざ浮上してみたら他国の艦隊はどうの昔に復旧して、どこか遠くへ去ってしまった後ということになるのではないだろうか。
アメリカという名の空母は新しく艦長を取り替えて下っ端の水兵まで、いま懸命に排水作業をやっているが、いつ終わるかはまだ不明。EUという巡洋艦も進路不明でぐるぐる回っているだけ、建造途中の戦艦中国はトップ連中が腕力が強く、文句など言っていると張り倒される。多分いち早く立ち直ってくるかも知れない。
他の艦はそれでもまだ水面上にいるから判り易いが、わが艦は日も射さぬ深海に沈んでいるのだから、いつになったら日の射すところまで浮上してくるのか見当もつかぬ。艦そのものはこのまま水圧で潰されるほど柔ではないのは確かだから、残る希望は乗組員の決起である。
この際艦長以下将校も下士官も暗い海に放り出して、全く新しいクルーの手で新しい海図を作り、艦体もがっちり補強する荒療治が必要だろう。
本来なら副長クラスにデンゼル ワシントンのような軸足のしっかりした真の愛国者がやる仕事なのだが、骨を抜かれるとは恐ろしいことで軟体動物みたいな連中ばかり。もう人に頼らず自分でやるしかない。
幸い今年は選挙がある。そこでせめて深く沈んでいる艦の艦首だけでも上を向かせようではないか、ぼやいているだけではことは進まない。為せば成る。英語でこれを「YES WE CAN」と言うのではなかったか。
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